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I got it!4 ; 紳士的な業務対応とは? ; I have a bad feeling about this. 4

品質管理や、品質保証業務を経験した後、QMS事務局に配属されると第三者認証機関の監査に、疑問を持つ時がある。


I got it! そうだ!
マネジメントへの指摘を、毅然とする監査員こそが、紳士の振る舞いだ!
監査員の1つの理想像だ。


私が初めて、顧客(第ニ者)監査に関わった時のD社は、食事の誘いを断り帰宅された。
“接待費があるなら、製造ラインの改善費用に使用すべき!” とのコメントを残された。

N社による監査では、製造部門長への質問を、品管に回答されては、実際の管理レベルを、確認出来ないと注意された。
今のIATF16949で言えば、5.1.1.3 プロセスオーナーへの認識と、力量の確認である。
昔から、四輪系では、プロセス思考がされていた事になる。


30年前のM社は、大きな不具合が出た時、マネジメント状況を検証する為に、不具合報告に、工場長を指名されていた。
その工場長は、責任を追求されたのか、それ以降、人が変わったように品質重視になった。


S社、N社、M社の監査では、TS16959,QS9000だけで無く、要素技術にまで精通された無双状態な監査員に、各1名お会いした。

第三者認証機関では、前述の御三方に匹敵される監査員に、1名お会いした。だが、監査はやり直しとなり、その監査員は、弊社への出禁となった。
当時、品管の新人職制だった私には、出禁の理由は廻って来なかった。要素技術を含め無双状態だった為、製造ラインと自分の品質レベル向上に参考になる方と、お会い出来なくなったのが残念だった。

後日、QMS事務局の方に質問した処、マネジメント自体への不適合を出した事で、工場上層部の方々とゴタついたが、取り下げなかった為と聞いた。
つまりは、監査能力が無双でも、監査先が顧客では、排除される現実を目の当たりにした状態だ。


是非や基準に厳格で、責任を果たす為の立ち居振る舞いは、紳士的だ。
つまり、マネジメント自体を監査し、指摘する監査員は、紳士だ。

されど、ISO9001 & IATF16949規格に書かれた事項への逸脱があっても監査先は、顧客である。更に、監査先は、他社だから、マネジメント自体への指摘は越権行為、他社への介入行為との建前で、逸脱への指摘も封じられる。
第三者認証機関会社による監査の1つの現実であり、限界だろう。


品質で1番大事な事は、マネジメントである。TVでの品質不祥事報道からも、容易に解る事だ。
ならば、品質マネジメントシステム監査とは、一体、何を監査するのだろうか?
前述のN社の監査や、M社の不具合対応とは、真逆だ。

ここで、


I have bad feeling about this.


旬の季節によって、監査先を選定する顧客がいると、電機系部品サプライヤーから聞いた事があった。
冒頭のD社とは、真逆だ。

不良品の立ち合い確認で、不具合を現認した軸受け部品サプライヤーから、金型改修費用を請求された事があった。
驚き、質問した処、品質優先の業界と、費用優先の業界で、品質に関する業界文化が異るとの説明と、謝罪を受けた。
季節に合わせて、監査する業界文化と同じに聞こえた。


付き合いで、業務や品質を何とかするのでは、江戸時代の袖の下や、賄賂で仲良し組みになる村社会的である。

Country Gentlmanには、ほど遠い状態だ。
白州二郎が知れば、呆れ返りそうだ。

紳士とは、呼べない業務対応、品質対応だ。


だから、IATF16949規格要求には、コンプライアンスなど、企業不祥事に関しても明記があるのだろう。
忖度から、企業不祥事や品質不祥事を起こす仲良し組み的な村社会企業は、アジア的だ。
同調圧からであれば、日本的。
ISO9001&IATF16949は、アジア圏の文化でなく、欧米からの品質規格だから、紳士の振る舞いを求めているのかもしれない。

そう言えば、白州二郎は、ケンブリッジに留学していた。

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