美しすぎる憧憬

思い出が綺麗すぎて前に進めないとか、その逆とか。

その時は、いうて自分の努力で解決できない心の問題は、きっと時間が解決してくれると思い、前を向いていた。

前を向いて、ただ進んでいた。今できることだけを考えて、必死に生きた。がむしゃらに生きていたらできる事が増えた。

しかし、心の問題は時間が経てば経つほど膨れ上がっていった。

努力が報われたら嬉しいと思えていたかつての私。
努力が報われても何にも感じない今の私。

それなら努力ってする意味あるのかな、とか。
でも努力しなきゃ何も無いし。とりあえず、何の為にやっているのかもわからない努力を続ける。

流れ作業みたいに、難しいナンプレを解いていく。
残るのは達成感よりも、ただ終わったという事実だけ。 

とりあえず、もし努力を認めてくれた人がいるなら、感謝は伝える。ただ、私は私を認めることができない。だからきっと私の感謝は羽より軽い。

それに気がついて怒る人もいるけれど、謝罪だって軽い。何も認められなければ怒られている理由もわからない。

自分の感情なんてどうでもいいって、ずっと前に諦めた事を周りの人たちは全然手放すこともなく、私より過酷な道を歩んでいる。

最後に残った感情が、そういう普通に感情的に生きる人達への怒りなのかもしれない。


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