譫言

偶像がいて、狂信者がいて、仮面が売られていて、それだけなら哲学、宗教学、心理学なのですが、そこに愛憎を拗らせた怨霊が加わることで、それは学問ではなく耽美な物語に変わる。
アイドルオタクが辞められないのは、アイドル含め、それを取り巻く全てが狂しく、愛おしいからだ。
枕元で今日も怨霊が忌み事を呟いて、美しい偶像は少しやつれ、不眠症気味。それでも夥しい数の狂信者の目が声が手が偶像を求めるので今日も綺麗に作られた仮面を売り続ける……素敵。
さて、日記でしたね。今日は仕事でした。男の話ばかり聞いていたら職場の女全員が売春婦に見えてきました。かくいう私も売春婦。ナンパは受けたことないけど風俗のスカウトには街に出るたびに声をかけられている気がするので、そのように見えるということでしょう。私は体を売る人間に見えるのか。金に困っているように見えるのか。私は性行為が嫌いだし、金は親に借りまくっているのでなんとか。払える未来が見えないので、きっと踏み倒すことになるでしょう。死に逃げ。どうでも良いとかいっておきながら、人間の性欲と向き合う気にはなれそうにない。そういえば、勃起不全のセックスフレンドがかつていた。行為ができないのに、それはセックスフレンドと言うのか?という疑問が残るが、何故か私はその男に執着していた。むしろ、だからこそ執着したのかもしれない。なぜあの男と定期的に会っていたのか分からない。なぜあの男が定期的に会おうとしたのかも分からない。私が唯一分かるのは、男女の友情は成立し得ないということだ。
なんだこれは、変な日記。厭な日記。

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