二度と戻らぬ走馬灯

大学2年生くらいの時に戯曲の授業をとっていて、それのリフレインの講義の中で知ったcocoonという演劇に延々と惹かれ、焦がれ続け、やっと本日、豊橋で観劇することができました。

今日マチ子さんの原作と、2014年に刊行されたオンステージという戯曲と漫画がセットになった本は持っていたのですが、そこに書かれていた戯曲から結構アップデートされていて、しんどさに磨きがかかっており、辛かったです。

しんどいってそんな単純な感想ではないのですけれど、とあるキャラクターにおいては日常パートの印象付け的な不思議演出によって「あ、この子こうやって死ぬんだ」って予想が出来てしまったし、もう本当の本当にそのシーンから日常パートも気を張らないといけなくなって、しんどかったです。(それしか言えんのか?)

自分は演劇だと虚飾集団廻天百眼とかが好きなのですが、それとくらべるとめちゃくちゃに分かりやすいんですよ。だから、感想を述べるまでもないというか、〇〇のこのセリフに、このシーンに感動しました!という脚本ではなく、感動(?)させる為に演出が繊細に、緻密に組まれているような脚本なので、もう心が動くのは当たり前のことなんですよね。

延々と二度と戻らない走馬灯を繰り返しているのですから。俳優さんの演技も凄く感情的で、凄く怖かったし、しんどかったです。(それしかry)

というか、私は人前で泣く事が難しい人なので、耐えるか耐えきれずにわんわん大声を上げて泣く以外に選択肢がないのですが、耐えるために俳優さんすごいな、みたいなとにかく物語に引きずり込まれるのを避けたくて頑張っていました。

本当に辛かったです。辛すぎて涙も零れそうでしたし、ちょっと吐きそうでした。一回目の葬式よりは大丈夫でしたけど、うっ……てかんじでした。

自宅に帰るとあまりの疲弊具合に母親から「嫌なことあったの?」と心配されました。戦争演劇見てルンルンで帰れるわけ無いやろ。ルンルンで楽しくやってた友達みんな死んだんやぞ……

自分は信仰として葬儀の後に親戚以外の人間に会うとするなら、それは私を狂わせる恐ろしくて美しい男以外はあり得ないし、会うならラブホテルというのが刷り込まれているので(邪教すぎる)まあ普通に葬儀ではないんですけどテンション的には3回目の葬式より重かったので、そういう流れになるかと思いきやなんか相手の方の次の予定がしょうもなすぎて、全然恐ろしくなくなったし狂うこともなくただ萎えたので大人しく帰りました。

こっちは遊びでやってんじゃねえんだよ!!!

さて、一旦キレたところで帰る道中、スマホの電源入れたらなんか私の唯一と言っても過言ではない癒やしであるキラキラアイドルのライブが炎上(物理)していたので、流石に限界すぎて涙が零れました。というのは嘘です。

しかし、私の唯一の遊びである偶像は私にとっては偶像でも本人達にとっては命がけの仕事ですからね。しみじみ感じました。

少し情報を見てから、あとはなんか疲れて寝てました。気付いたら家でした。ご飯食べました。おいしかったです。


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