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参院選後の思惑物色が期待されるのは・・・

先週のマーケット振り返り

7月8日の日経平均株価は26,517.19円+26.66円 (+0.10%) 。週間(7月4日〜8日)では+581.57円(+2.2%)。
同8日のTOPIXは1,887.43ポイント(+5.10%) 。週間(7月4日〜8日)では+42.39ポイント(+2.3%)。

安部元首相が凶弾に倒れ死亡しました。民主主義の根幹を揺るがす行為と言わざるを得ませんが、今後の政治・経済に及ぼす影響は大きいと考えます。

コロナ禍に世界の中央銀行が金利引き上げに動く中、日銀は金融緩和を継続していますが、黒田日銀総裁は来年4月に任期満了となりますので、安部元首相の影響がなくなり、利上げに動く可能性が出てきました。

また、軍事費拡大や大規模な財政出動が控えられることも想定されます。

8日の日経平均株価は、上げ幅を急速に縮めましたが、その表れと受け止められます。日銀の独立性が正常化すると思われますが、相場を支える大きな柱を失った感はあります。

日経平均採用銘柄で新高値を更新したのは【1801】大成建設、【5101】横浜ゴム、【8804】東京建物、【9301】三菱倉庫の4銘柄にとどまり、相場を先導、或いはけん引するような銘柄はなく、金融緩和の終息、大規模な財政出動が控えられるとの警戒感から、方向感に乏しい展開を予想します。

今週も「電力不足」関連の物色が続くか?

日経平均採用の個別物色では、【9501】東京電力ホールディングスが再度買い直されるか、新たな銘柄が出てくるか、慎重に見極めるところと考えます。

また、自公政権継続を前提として、公明党から国土交通大臣が就任することが続けば、旧村上ファンド系などによる建設株への資金流入が続くと見ますが、【1946】トーエネック、【1949】住友電設、【1950】日本電設工業、【1961】三機工業の電気・通信工事関連の一角が年初来高値を更新しています。

2022年夏季・冬季の電力需給が厳しい状況にあることが手掛り材料ですが、この流れが続くか注目していきます。

低位株では【6366】千代田化工建設あたりが要マークか。ガス火力発電所で発生する排ガスから二酸化炭素(CO2)を分離し、回収する技術を開発することが手掛り材料だが、上値抵抗線の25日移動平均線を突破出来れば“ゴーサイン”と見たい。

足元の動きから「親子上場解消」にも注目を。

そのほか、情報・通信業のポストでは【4777】ガーラと【4264】セキュアがストップ高。【9749】富士ソフトをはじめ17銘柄が新高値を更新しており、同社子会社の【6188】富士ソフトサービスビューロも高値を更新しています。

親子上場解消の思惑もありますから、【9749】富士ソフトと【6188】富士ソフトサービスビューロが再度、二人三脚相場に向かうか注目したいところです。


※当コラムでは銘柄の見解を伝えていますが、売買指示等の投資助言ではありません。あくまで投資はご自身の判断と責任に基づいて行っていただくようお願いいたします。

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