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日経平均株価は2万8000円回復、「統一地方選」で株主構成が注目に

先週のマーケット振り返り

米地銀シリコンバレーバンクの破綻、スイスのクレディ・スイス・グループの経営不安の高まりによる金融システムへの不安がひとまず後退したため、買い戻し、年度末を意識した思惑的な買いも入り日経平均株価は2万8000円を回復しました。

米国株式市場では、2月の米個人消費支出(PCE)物価指数の伸び率が市場予想を下回ったことから、インフレ懸念は後退し、米連邦準備理事会(FRB)による利上げが長引くとの懸念が和らいだため、ダウ工業株30種平均は3営業日続伸となりました。

東京株式市場で、日経寄与度の高い銘柄では、【9983】ファーストリテイリングが75日移動平均線をサポートラインに切り返しているほか、【4063】信越化学工業が連日分割後の高値更新で21年9月14日高値4296円を上回り、実質上場来高値を更新しており、4月以降も指数を先導するとの期待感が高まり、相場に買い安心感を与えそうです。

今週の注目テーマと関連株

注目テーマ①:チャットGPT関連(半導体・AI関連)

半導体・AI関連、「チャットGPT」関連株では、【6857】アドバンテストが高値をうかがう動きのほか、【3984】ユーザーローカルが高値圏で頑強。【7047】ポートが連日高値、【7095】Macbee Planetが連日上場来高値と堅調な動きを見せていますから、引き続き注目と思われます。

注目テーマ②:統一地方選関連

注目イベントは、今月9日に統一地方選挙が行われることです。(株)麻生が筆頭株主の【1888】若築建設が連日高値と堅調。東京都が筆頭株主の【9672】東京都競馬はオアシスマネジメントによる取得を機に急騰していますから、株主構成で思惑を呼ぶ銘柄に材料が出るか注目されます。

株式会社産業革新投資機構の100%子会社・株式会社INCJが筆頭株主の【6723】ルネサスエレクトロニクスが高値更新していますが、同社は4月3日から日経平均株価の構成銘柄の定期見直しで新規に採用されます。直近では、半導体設計でタタと共同開発拠点設置の発表、CPUコア上のソフトウエアに比べて1000倍速く推論できるMPUの開発を進め報道、オーストリアのファブレス半導体メーカーのパントロニクス(グラーツ)を買収等には政治的な背景が感じられますから、市場の関心を集める可能性がありそうです。

その他、注目テーマと関連株

そのほか注目では、広島県府中市本社の【5851】リョービが高値をうかがう動きとなっており、他の広島サミットに関連する銘柄に対しても市場の関心が向かうか再度注目。また、【4403】日油が高値更新、【6503】三菱電機も高値をうかがう動きとなっていますから、防衛関連も再度注目と言えます。


※当コラムで掲載されている各銘柄についての見解は執筆者自身が取り組む際の考えであり、売買指示等の投資助言ではありません。あくまで投資はご自身の判断と責任に基づいて行っていただくようお願いいたします。

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