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映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」感想 「ただのいいひと」な違和感あるけど、楽しめるよ

どうも。

今日も映画評ですが、こちらです。

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2016年に大コケしたDCコミックの「スーサイド・スクワッド」からマーゴット・ロビー扮するハーレイクイン、彼女のスピンオフです、「Birds Of Prey」、邦題「ハーレイクインの華麗なる覚醒」、これ行きましょう。

マーゴット、最近ではすっかり実力派女優で、いろんなとこに引っ張りだこですけど、スーパーヒーロー、この場合はスーパー・ヴィレンになるのかな、ここで主演もつというのは女優としてはビッグなステップアップですけど、根塊はどんな映画なのでしょうか。

早速、あらすじから見てみましょう。

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ジョーカーの恋人、かつての精神医師ハーレイクイン(マーゴット・ロビー)は「ジョーカー」と別れて落ち込んでいましたが、心機一転立ち直ることにしました。

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彼女は勢いで化学工場を爆破した後、警察に追われますが、ギャングスターのローマン・シオニスにとらえられます。そこを、クラブシンガーでシオニスの用心棒のふりをしたダイナに助けられます。

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工場爆破の件でハーレイを追っていたモントーヤ捜査官(ロージー・ペレス)は、母親が自身の知り合いでもあったダイナにシオニスのギャング・グループの密告者にならないかと誘われますが、彼女はそれを拒否します。

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ある日、シオニスのグループは、天才的こそ泥少女カサンドラ・ケイン(エラ・ジェイ・バスコ)から、数年前にグループが虐殺したラテン系大富豪バーティネリ家の高価なダイヤを盗まれます。その逃走中に彼女は、ハーレイクインと出会います。

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身寄りのない10代のアジア系少女になにかひかれるものがあったハーレイは、彼女を台湾料理店のマスター、ドクの家に匿いますが、ハーレイとカサンドラのあいだには奇妙な情が生まれていました。

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一方、外では、弓矢でギャングを次々と殺害する女性の殺し屋が暗躍していました。彼女の名はハントレス(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)。彼女はバーティネリ家の末裔で、シオニスへの復讐を企んでいましたが、彼女もハーレイたちと出会うことになり・・。

・・と、ここまでにしておきましょう。

これはですね

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DCコミックが1996年に発表した同名のコミックを元にした映画化です。

これ、映画というより、コミックの構造上、どうしてもそうなってしまうんですが

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結局は、上に紹介した5人の女性が組んで戦うことになる。これはもう、コミック知らなくても、宣伝のときからわかってたことではあるんですが、


「ハーレイ・クインってヴィレンじゃないの?」

という、素朴な疑問は拭えません(笑)。


たしかに悪役のまま、主人公に共感をもたせる形で話を進める、というのはかなり難しいことです。昨年の「ジョーカー」というのは、それを可能にしてしまったことである種、伝説化まで行きそうな感じなんですが、あれを見た後だけに、いくら「構造上、仕方がない」とはいえ、ハーレイクインが単純に「憎たらしいヤツ、倒す人」になるのは、なんかちょっとイージーなもの、感じましたけどね。これは映画の責任では全くないんですけど。

でも、映画そのものとしては、楽しめましたよ。テンポよく、スカッとしてて。それを可能にしたのは


やっぱり、マーゴット・ロビーの演技の賜物ですね。この人、「スーサイド・スクワッド」のときも、「最悪の映画でひとり気を吐いた」と評価されてましたけど、大げさな狂気も、コミカルなキャラも、うまく演じられるんですよ。しかも、かなり振り切り気味に。だから見てて「物足りなさ」とか、そういうものを全く感じさせない。ここまで、この役が不自然なく演じられる意味で、彼女以上に適役って、今、ちょっと思いつかない。その意味では精巧なんだと思います。

ただ、

「人のいいお調子者」感が強くて、ちょっと「デッドプール女版」と言われてしまえば、「う〜ん、そうかも(笑)・・・」となってしまう感じは否めませんけど。

それプラス、5人のケミストリーもすごくいいんですよ。とりわけ、ロージー・ペレスを大人代表で入れてるのが良いですね。なんか締まるんですよね。彼女って、90sのとき売れっ子で、不良ラテンねえちゃんの役ばっかりやってたんですけど、時間を経て、ベテラン女性捜査官みたいな貫禄ある役できるようになって、見ててちょっとうれしかったですね。あえていうなら、ハントレス役のメアリー・エリザベス・ウィンステッド。彼女、もう少し目立ってほしかったですけどね。カルトなホラー・ヒロインの人で、癖強いタイプの人だったんで。

この役のケミストリーを見るに、同じような「女性チームの強さとユーモア」で見せようとしていた「オーシャンズ8」よりは圧倒的にうまく行ってます。あれもメンバーは良かったんですけど、足引っ張ってる人、いましたからね。リ◯ーナさんのことですけど、はい(笑)。

ですので、これ、多少、違和感は残りますけど、そこを気にし過ぎさえしなければ、エンタメ作としてはこれ、楽しめますよ。「スーサイド・スクワッド」での悪い後味は少なくともだいぶ緩和されると思います。





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