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親孝行と仕事の成果について


両親への電話」は、パンデミック後に始めました。在宅勤務になって膨大な時間が生まれたため、ということもありますが、シンプルに「どうしてるかな?」という気持ちがふとわき上がり。週一回(たまに忘れることがありますが)電話をかけるようになりました。

noteでは初めて告白しますが、決して一流とは言えない大学に一浪で入り、なんと3回も留年してようやく学位を取得。はじめて社会人になったときは26歳を迎える年でした。その他にも大小、さんざん親に迷惑をかけてきて、私には決して見せませんが何度も涙していたのではないかと思っています。

週一回の電話をするようになって、短い会話を交わすだけなのですが、電話を切るときに「ありがとう」と言ってもらって感じるのは、「これも親孝行なのでは」という思い。形はいろいろあれど、ひとり息子との会話を喜んでもらえているという実感を持たせてくれて、自尊心が高まります。

いまだ迷惑(心配)をかけ続けていますが、少しでもお返しができているのでは?という実感は、「人に喜んでもらう」ことが自分の喜びになるという感覚になり、会社でも積極的に他者に貢献する言動が増えてきました。親を喜ばせることが、自分への喜びになるという気づき。それが「知人、同僚、友人、そしてお客さまに喜んでもらうことが、自分の喜び」になるという、幸せの輪が拡大していく感覚が芽生えつつあります。

つまるところ私たちは、親に限らず、さまざまな人たちから恩を受け、ときに迷惑をかけつつ、日々の生活をさせてもらっているわけで、そうした周りの人たちへの恩返しの気持ちを意識して、実践することが、自分自身を豊かにしてくれると思うようになりました。

ビジネスでいえば、「喜ばせる」ことは、「顧客に対して本気で価値を渡す」という決意と実行に他なりません。そうした姿勢でいると、売上がどうとか、自分の評価がどうとか、余計なことを考えることなく前向きに、全力で仕事に取り組めます。そして喜ばれ、感謝もされて、それが結果として成果につながり、売上アップや紹介という好循環も生まれてくるんだと思います。

実績、経験、力量、能力が高いことは当たり前、大前提です。でもこれだけでは仕事をいただくことはできないし、継続も紹介もしていただきにくい。非凡な結果を残そうと思えば、さらに「高い倫理観」をもって仕事と向き合うべき。エラそうなことをいう資格は私には当然ありませんが、そんな理想形を掲げて顧客と真剣に向き合っていきたいと思っています。

勉強をして、実践して、結果を残す。それは当たり前の話であって、むしろそのレベルは余裕でクリアしたうえで、それよりもはるかに難しい「倫理感」、シンプルに言うと「いい人」になる必要がある。そんなことをブツブツとひとり言をいいながら迎えた初夏の夜。新入社員が入ってきましたので、明日もいろいろとお世話してみようかと思っています。

久保大輔




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