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手持ちの限られた手段で、とにかく動き出す

「マーケティング」は、考えうる予測をもとに計画し、できるだけ確度の高い実践をすることで結果を導き出す論理。学術的に研究したり、現場で実践したり、私もマーケティングの可能性に惹かれた者のひとりです。

「予測」がイノベーションの可能性を限定する。そんな反証的理論を形成するのが「エフェクチュエーション」であり、最近必死に勉強している学問分野です。まだ全然わかっていないのですが、インプットしたことをアウトプットして頭の中のカオスをできるだけ整理したいと思います。

事前にネガティブな予測が立てば、実行を控えるのがマーケティングだとしたら、そもそも予測を立てずにとりあえず行動してみるのがエフェクチュエーション。なんとも恐れ知らずのリスクテイカー的思考と行動だと、誰もが思ってしまうでしょう。

そして「手持ちの手段」を使って「許容範囲の失敗」に限って行動するという前提が、エフェクチュエーションのポイント。スタートアップの起業家はとにかくリソースがありません。もしくは若手の社員でもいいでしょう。リソース(経験や実績、信頼など)がほぼゼロという状態。

マーケティング的には、「そんな状態で行動を始めるなんて自殺行為」という思考が先に立ちます。ですがエフェクチュアルな思考では、限られたリソースを使ってとにかく動かしつつ、もうひとつ重要なファクターの出現を期待します。

主体的な賛同者。エフェクチュエーション的な思考を支えるのが賛同者です。手持ちの手段は少ないかもしれません。失敗の可能性も否定できません。ですが主体性ある協力者が不足するリソースの提供者になってくれます。お金なのか、場所なのか、知識や経験なのかもしれません。

また、賛同者の共感を得るためには、「自分は何がしたいのか?」というビジョンを持っていることが不可欠。根拠は薄いかもしれませんが(薄いというかゼロ?)「この人が語っている夢は無茶苦茶だけどおもしろそう」と、周りを感化させられなければ、仲間やネットワークを構築することができません。

レモンは酸っぱくて、そのままでは食べにくい。ですがハチミツとソーダ水を使えばおいしいレモネードができます。かように、あなた一人では誰からも相手にされませんが、仲間や仲間が持つリソース(ハチミツとソーダ水)が融合することによって、可能性が開けてきます。

マーケティングを全否定するわけではありません。ですが、予測をもとに行動を控えてしまえば、レモネードは作れないという「イノベーションの芽を摘む」可能性を知っておく必要があると感じます。マーケティングという論理を分かった上で、エフェクチュアルな思考を使って「とりあえず動くこと」が大事。

楽観的に思考して
悲観的に考察して
楽観的に行動する
エフェクチュエーション
マーケティング
エフェクチュエーション

という「使い分け」が、成功する人の思考なのではないかと感じている今日この頃です。年内に読み切りたいと思います!

久保大輔




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