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不安を消して今に集中する方法


過去への後悔。未来への不安。昨今の情勢を踏まえると、どうしてもこのような感情に苛まれることがあります(というかほかでもない私自身が最近、苛まれ続けているので今日この話題を書いているのですが)皆さんはいかがでしょうか?多寡はあれど、そんな感情が脳裏をよぎることってけっこう少なくないと思っています。

ちなみにお坊さんは、過去への後悔や未来への不安にとらわれることなく、高い集中力とポジティブな思考によって、目の前のことに一生懸命に集中できるので、報酬や成果思考型になると言われています。お坊さんの脳をスキャンしてみると、ポジティブ感情の増加、不安感の減少、集中力の増加そして報酬思考が強く働いていることが明らかになっています。

分かりやすく言うと「メンタルが強い」状態。目の前のことに集中する能力があれば、プレッシャーに強くなって余計な不安もなくなります。冒頭で書いた私の心理状態を解消するためには、「お坊さんになる」わけにはいきませんが、お坊さんのような「思考傾向」を学び、取り入れることが重要だと考えました。

オックスフォード大学のケヴィン・ダットンは、「ファンクショナル・サイコパス」という思考を手にいれるために、3つの方法があると報告しています。サイコパスはお坊さんの脳の特徴と似ていて、周りがどうであれ、自分が手にいれたいものを獲得するためには手段を選ばない、まさに「いまに集中する」思考の持ち主。ファンクショナル=機能的なので、サイコパスの「いいとこどり」をしてしまおう、というのがダットンさんの主張です。

テンションが高いとき、「自分は最強、なんでもできる」という無双な気分になるときって皆さんありませんか?気まぐれな性格の私は頻繁に起こります。そしてこのときがチャンス。自分の内なるポジティブな感情は賞味期限がありますので、思い立ったらすぐ「行動」に移すこと。これが一つ目の方法です。余計なことを考える前に、行動するクセをつけようということ。

過去への後悔や未来への不安は、考えないようにすればするほど、そのことにとらわれてしまいます(特に「夜」は危険)そうならないためには、過去への後悔と未来への不安を捨てるよう意識するのではなく、「いまに集中する」と、それ以外のことが気にならなくなります。いまに没頭するためには「瞑想」が一番。お坊さんほどではなくとも、1日5分でも、目を閉じて呼吸を整える瞑想が、ファンクショナル・サイコパス的思考を手にいれるためには有効です。

お腹がすいたらご飯をたべる。あたりまえの因果論理ですが、これは実は別物。切り離して検討すべきです。どういうことかというと、お腹がすくというのは「感情」であり、ご飯を食べるというのは「行動」という考え方。感情は抑えにくくても、行動を決めるのは自分自身。不安などのネガティブ思考が頭をもたげても、行動は別物。感情と行動を分離する。これが三つ目の方法です。

過去への後悔は反省材料として、そして未来への不安はリスクヘッジとして。いずれも消去しようとするのではなく、いかに適切に受け入れて、「いま」に集中できるかがポイントです。ネガティブ思考があるからこそ、危険を察知して身の危険から逃れられる。太古の昔から培ってきた人間の生存戦略として、ネガティブ思考は実は必要な感情なのです。

未来を構想するとき、明るい未来を描くと同時に、「うまくいかない未来」を想定し、そのときどんなリスクがあるかを把握しておくことで「いまに集中」できるんだと思います。リスクを曖昧にして、臭いものに蓋をするからいざというときに対処できずにうろたえてしまう。ネガティブ思考をうまく操って、いまに集中して行動あるのみ。今日の教訓です。

久保大輔




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