見出し画像

3/7(土)@福岡:戦略的GIVEを学ぼう

From 安永周平

このメルマガでは何度も出てくる話ですが、ペンシルベニア大学ウォートン校で組織心理学者として最年少で終身教授となったアダム・グラント氏は、著書『GIVE & TAKE』の中で2種類の GIVER について言及しています。

成功するGIVER or 底辺のGIVER


1つは「自己犠牲的なGIVER」で、最も生産性が低く成功からも遠い存在です。言ってみれば、自分の利益を考えずに TAKER からいいように使われてしまう、搾取されてしまう人たちのこと。こうしたタイプはGIVERであり続けることが難しく、時間の経過とともに燃え尽きてしまう傾向にあります。

もう1つは「他者志向の GIVER」であり、これはボブの言う GO-GIVER と同じだと考えていいでしょう。この人たちは、最も生産性が高いタイプであり、相手の利益だけでなく自分の利益もしっかりと確保するための知恵を持っています。このタイプの GIVER は、価値を与えるだけではなく、価値を”増やす”ことができます。

たとえば、TAKER は決まった大きさのパイからできるだけ多くを自分のために奪おうとします。そして、自己犠牲的な GIVER は、自分の取り分まで TAKER に譲るために搾取されてしまいます。しかし、他者志向の GIVER はパイそのものを大きくするため、そこにいる誰もが大きめの一切れを受け取ることができるのです。

3/7(土)「戦略的GIVE」実践講座 in 福岡


とはいえ、具体的にどうすればいいのか…という話もあるでしょう。これに関しては、正直に言ってボブのコンテンツだけでなく、より具体的・実践的な指導が必要だと僕自身も感じています。そこで、この具体的な部分をカバーするために、「他者志向のGIVE」を戦略的に実践している方を講師に招いて、3/7(土)に福岡でセミナーを開催してみることにしました。

講師は僕が個人的にコーチングを受けている方で(また改めてご紹介します)、午後から4時間程度のセミナーとなります。前半はこの「戦略的GIVE」について講座をしてもらい、後半はグループコンサルティング形式で「どのように与えればいいのか?」について事例やQ&A中心に進めようと思っています。

なんせ、僕自身が学びたい内容で企画するので…よろしければ3/7(土)に一緒に学びません?(笑) 今月の下旬くらいから、『月刊GO-GIVERS』の会員様をはじめ、お得意様中心にメールで先行案内をさせていただこうと思っていますので…興味があれば、まずは「3/7(土)午後@福岡」で予定だけは空けておいてください。実際のお申込みは、案内まで今しばらくお待ちください。

社内に GIVER を増やしたい?


さて、話は変わって…もしあなたが社長や経営幹部といったリーダーの立場にあるのなら、自分のチームに GIVER を増やしたいと思うでしょう。自分で手柄を独り占めすることなく、自分のノウハウをチームのメンバーに共有する。自分だけではなく、チームみんなの利益も考えながら自分も成長していく…そんなメンバーがたくさんいれば、雰囲気もよくて成果も上がるいいチームになると思いませんか?

もちろん、チームに GIVER がいることは喜ばしいことです。ですから、そうした特徴を持った人をチームに入れよう、会社に採用しよう…とするのは当然のこと。ただ、ちょっと待ってください。実は、チームに GIVER を入れるよりも大切なことがあるんです。

GIVER を殺さない環境3つのポイント


これは、GIVER を殺さないための3つの条件…とでも言うべきでしょうか。リーダーがこれを認識しておかなければ、そのチームから GIVER はいなくなってしまいます。GIVER がメンバーに与えることを止めてしまうのです。では、その条件とは何か? 1つずつ見ていきましょう。

条件①:GIVER を燃え尽き症候群から守る

第一の条件として非常に大事なのは「GIVER は最も大事な人物であるが、燃え尽きてしまう可能性がある」とリーダーが認識することです。先のように、最も生産性が高い GIVER は、みんな自分自身の知識やスキルを共有したり、他の人を助けたりすることに大変積極的です。

しかし、みんなに頼られ過ぎて、あまりにも自分が損をしている状況に陥れば、彼らも燃え尽きてしまう(GIVERでなくなってしまう)可能性があります。ですから、リーダーが彼らを守ってやらなければいけません。単に「いつもありがとう」という言葉をかけるだけでも全然違いますし、何かしらの行動や評価で報いることが大切です。

条件②:「人に頼るのはいいことだ」という共通認識を作る

GIVER が力を発揮するために必要な2つ目は、「助けを求めるのは普通だよ」という文化を創ることです。みんなが絶えず助けを求める文化です。GIVER がその進化を発揮するためには「皆が助けを求めている」ことがです。

助けを求めていない人を助けるのはお節介だと捉えられることも多いですから、GIVER も助けることを躊躇します。ですから、「何でも1人で抱え込むのはよくない」とか「1人じゃなくてチームで達成しよう」みたいな雰囲気作りが大切になってきます。そして、これはチームのリーダーの仕事です。

条件③:チームに TAKER を入れない

そして、実は非常に大切なのが、チームから TAKER を排除することです。TAKER を1人でもチームに入れると、GIVER は 与えることをやめてしまいます。「奪うことばかり考えている蛇のような奴に、なんで貢献なんかしないといけないんだ!」となるわけです。

多くのリーダーは GIVER をチームに入れようとしますが、チームに TAKER がいると、GIVER の親切心が十分に発揮されることはありません。なぜなら、TAKER は GIVER に対して「やったぜ、このお人好しに面倒事を全て押し付けよう!」と思い、実行に移すからです。ですから、まずやるべきは TAKER を排除することなのです。

GIVE と MATCHER だけのチームは強い


採用やチームビルディングでは、いい人を採りたい、GIVERを増やしたい…と誰もが思うでしょう。しかし、実は本当に効果的なのは TAKER を取らないこと、TAKER を排除することなのです。チームが GIVER と MATCHER(GIVE と TAKE のバランスを取る人)だけになれば、GIVER は惜しみなく自分の知恵を共有するようになりますから、メンバーの成果は大きく上がってきます。

ですから、もしあなたがリーダーの立場で、組織の強化に当たるのであれば…ぜひこのことを忘れないでください。どんなにいい人がチームにいても、それを搾取することを考えているメンバーが1人でもいれば、チームの生産性は大きく下がります。たった1人が大きく足を引っ張る状況に対処するのも、リーダーの仕事ですからね。

PS
営業で「GIVE」を活用したい社長にはこちらがオススメです。

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?