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自主企画をする際のライブハウスの選び方とは?ライブハウスの費用や仕組みを解説!

「ブッキングライブも飽きたし、そろそろ自主企画をやってみたい!」
「自主企画をする際の準備や当日までの流れってどんな感じ?」

バンド活動が軌道に乗ってきたら、自分たちの好きなバンドを集めた自主企画を開催してみたくなりますよね。

自主企画は、ライブハウスの方が主催してくれるブッキングライブとは、ライブ当日までの段取りが大きく異なります。

また、自分たちの分のチケットノルマだけを支払えばいいブッキングライブとは異なり、ライブハウスのレンタル代(箱代)がかかるため、会場のキャパシティに合わせて集客ができないと大赤字になってしまう恐れもあります。

本記事では、これから自主企画をしようと考えているバンド・アーティストの方向けに、企画をするライブハウスの選び方、当日までの準備、自主企画をする際の費用相場などを詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。


■自主企画をするライブハウスの選び方

自主企画を行うには、まずは自分たちで会場を決める必要があります。会場選びは以下のポイントを意識して行いましょう。

  • 自分のバンドの集客と会場のキャパシティがあっている

  • 好きなバンド・憧れのバンドが自主企画をしている

  • 音や環境が気に入っている

  • 過去に出演経験がある or 友人・知り合いが働いている

  • 料金体系が明確である

  • 駅近など立地が良い

すべてのポイントを満たしている会場はなかなか無いかもしれませんが、少なくとも2〜3つ当てはまる会場を選ぶと自主企画が成功しやすくなるでしょう。

それぞれ簡単に解説していきます。


◆自分のバンドの集客と会場のキャパシティがあっている

バンドの自主企画は、楽曲の魅力や演奏技術だけではなく、集客力なども含めた自分たちの総合的な実力を示す指標となります。

自主企画として開催したイベントで、会場のキャパシティに対してお客さんがあまりに少ないと、バンドとして格好もつきませんし、盛り上がりにも欠けるでしょう。

また、一般的に大きい会場であるほど箱代も高くなるため、お客さんを呼べなかった際の自分たちの赤字も大きくなってしまいます。

以上の理由から、自主企画をする上では背伸びをして大きな会場を選ぶのではなく、自分たちの集客力に見合ったキャパシティの会場を選ぶのが非常に重要です。

自主企画を対バン形式にして、集客力のあるバンドをゲストで呼ぶことを考慮しても、キャパシティの半分程度は自分たちの集客で埋められるくらいの会場がベストでしょう。

たとえば、キャパシティ100人のライブハウスであれば、40〜50人程度のお客さんは自分たちで呼べると良いです。小さなライブハウスでも80人ほどのキャパシティはあるため、対バンの集客を含めて概ね3〜40人程度の集客が見込めるタイミングが自主企画を考えるタイミングとも言えるでしょう。

また、普段のブッキングライブや他のバンドの企画への出演とは違い、自分たちが主役になれます。普段はライブハウスに遊びに来ていない友達や、バイト先の人なども積極的に誘ってみましょう。


◆好きなバンド・憧れのバンドが自主企画をしている

好きなバンドや憧れのバンドが過去に自主企画を開催している会場も、選択肢に入れるといいでしょう。

バンドのWikipediaを見たり、「⚪⚪(バンド名) 企画」」などで調べれば、バンドが過去に自主企画を開催していた会場を見つけることができます。

バンドにとって、自主企画は他のブッキングライブとは異なり、大きな記念になるものです。

せっかく企画をするのであれば、憧れのバンドが辿ってきた歴史をなぞってみるのも良いでしょう。

いつか憧れのバンドとの共演が叶った際に、同じ会場で自主企画をしていたということも話のタネになるかもしれません。


◆音や環境が気に入っている

せっかくの自主企画なので、お客様に呼んでもらえるライブハウスで演奏することにもこだわりましょう。最もシンプルなのは、自分が過去に訪れたり出演したりした経験があり、音響面や環境などの空間作りが気に入っている会場を選ぶことです。

自主企画ではライブハウスに慣れていない友達や知人も呼ぶことになるはずです。演奏時以外に休めるスペースがあるか、お酒が美味しいか、フードの提供はあるかなど、総合的な居心地の良さも大切です。

もし訪れたことがない会場で企画をする場合は、事前にライブハウスに連絡をして下見をさせてもらえると安心でしょう。


◆過去に出演経験がある or 友人・知り合いが働いている

自主企画をする際には憧れの会場に飛び込み営業をするのもアリですが、基本的には元々出演していたり、知り合いが働いていたりしてすでに交友関係がある会場がおすすめです。

自主企画をする上では、事前準備や当日の清算など、ライブハウス担当者とのやりとりが通常のブッキングライブよりもはるかに多いです。

そのため、気心がある程度知れていて相談しやすい担当者がいることは、自主企画を成功させるうえで非常に重要です。


◆料金体系が明確である

ホームページに箱代やバックのシステムなどについてきちんと記載がある会場を選ぶようにしましょう。

ライブハウスで自主企画をする際は、自分たちの分のチケットノルマのみを支払えば良い通常のブッキングライブとは異なり、1日分のライブハウスのレンタル料を自分たちで負担しなければなりません。

また、最低限の箱代分をペイできるだけのお客さんを呼べた場合は、チャージバックを受け取れるケースもあります。

料金体系が明確であるライブハウスであれば、安心して自主企画を開催できるはずです。

一般的な費用相場については「ライブハウスで自主企画をする時にかかる費用相場」で紹介するのでぜひ参考にしてください。


◆駅近など立地が良い

お客さんの呼びやすさという観点から、駅近や市街地など立地が良い会場がおすすめです。

当然ではありますが、公共交通機関が通っていない山奥の会場などだと集客しづらいため、特別な理由がない限りは、アクセスの良い市街地のライブハウスを選ぶべきでしょう。


■自主企画を開催するまでの流れ

バンド・アーティストが自主企画を開催するまでの流れを簡単に紹介していきます。


◆①ライブハウスに開催希望を伝える

まずは自主企画を開催したいライブハウスに開催希望の旨を伝えましょう。

連絡は電話でなくメールやLINEの方が、やり取りが文書として残るのでおすすめです。

開催の規模感(対バンの組数、集客目標)や希望日程などをあらかじめ伝えておくとスムーズに話が進みます。

ゲストのバンドなどに声をかけることや、お客さん向けに告知する準備などを考えると、遅くとも開催希望日の3ヶ月以上前にはライブハウスに連絡をとりましょう。

人気のある会場の土日の日程などは、半年〜1年ほど先まで埋まっているケースも多いため、早いに越したことはありません。


◆②空き日程を提示してもらって開催日を決める

ライブハウスに開催希望を伝えると、担当者から希望に合う空き日程の提示があるはずです。提示してもらった日程の中から、バンドメンバーと話し合って開催日を決定しましょう。

元々関係値があるライブハウスであれば、複数の候補日を仮抑えしてくれる可能性もあります。


◆③対バン企画の場合はゲストバンドを誘う

自主企画を主催する方の多くは、ゲストバンドを誘っての対バン形式のイベントを検討しているでしょう。ライブハウスの担当者との相談のもと、自主企画の開催日が決まったら早速バンドに出演のお誘いをしましょう。

バンドをお誘いする際は、お金に関する話もしっかりしておきましょう。

「最低保障として○○円お渡しする」「集客に応じてバックをお渡しする」など、相手バンドとの関係性によって、様々な誘い方があります。

出演を依頼するからといって、必ずしもギャラを渡さなくてはいけないわけではありませんし、親しいバンドであればチケットノルマを課して集客に協力してくれるというのもアリでしょう。

誘い方がわからない場合は、ライブハウスの担当者に相談するのがおすすめです。


◆④フライヤーを作成して告知する

自主企画の出演者やチケット価格などが決まったら、告知宣伝用のフライヤーを作りましょう。

近年はInstagramのストーリーやリール、TikTokなど、映像媒体での告知が主流となっています。そのため、企画をする上ではフライヤー画像があれば、広く使ってもらえます。

専門的な技術を持っていない方でも、iPhoneアプリなどで簡単に作れますし、予算に余裕があれば、信頼できるクリエイターに依頼するのもおすすめです。

印刷業者に依頼し、紙で配布することまではしないにしても、SNS上での告知のためにフライヤーは必ず作りましょう。

来場されるお客様のスケジュールなどを考えると、遅くても開催1ヶ月前からは告知をはじめられるように作業を進めましょう。


◆⑤SNSなどで集客活動をする

SNSで一度告知するだけでは不十分です。SNSの投稿は時間と共に流れてしまうため、開催までの期間は一日に一回など定期的に告知を続けましょう。

開催を楽しみにしてくれているお客さんのため、メンバーからのコメントやスタジオ風景など、楽しみな気持ちを高める動画コンテンツを作って配信するなどもおすすめです。


◆⑥自主企画当日!

自主企画当日になったら、あとは全力で演奏して楽しみましょう!

当日にやるべきことは、ライブハウスによって異なります。ライブハウスの担当者にサポートしてもらいながら、来場者を満足させられるように素敵な一日を作ってください。


■ライブハウスで自主企画をする時にかかる費用相場

ライブハウスで自主企画をする時にかかる費用は、一般的に会場のキャパシティが大きくなれば高くなります。

会場のキャパシティによる費用相場を簡単に紹介していきます。


◆小規模のライブハウス(定員100名前後)

定員100名前後のライブハウスは、東京都内だと以下のような会場が挙げられます。

  • 下北沢BASEMENTBAR 

  • 下北沢THREE

  • 下北沢Daisy Bar

  • 新宿NINE SPICES

  • 渋谷LUSH など

これらのライブハウスのレンタル費用の相場は以下の通りです。

平日:60,000〜100,000円程度
休日:120,000〜160,000円程度


◆中規模のライブハウス(定員200~300名前後)

東京都内で定員200~300名前後の中規模のライブハウスは以下のようなところです。

  • 西永福JAM

  • 新代田FEVER

  • 渋谷TOKIO TOKYO

  • 渋谷eggman など

これらの会場のレンタル費用の相場は以下の通りです。

平日:100,000〜150,000円程度
休日:180,000〜250,000円程度


◆大規模のライブハウス(定員500名以上)

東京都内で定員500名以上のライブハウスは主に以下のような会場があります。

  • 下北沢シャングリラ

  • 新宿LOFT

  • 渋谷WWW

  • 渋谷CLUB QUATTRO など

これらの会場のレンタル費用の相場は以下の通りです。

平日:200,000円以上
休日:300,000円以上


■ライブハウス以外に自主企画をできる会場とは

ライブハウス以外にも、以下のような場所でライブができます。

  • ライブバー

  • クラブ

  • 飲食店 など

このように、ライブハウス以外のお店でも、バンドやシンガーソングライターが演奏できる環境が整っている場所はあります。

ただし、一般的には音響設備に関してはライブハウスよりは充実しておらず、一部持ち込まなくてはいけない可能性があるので注意しましょう。

ライブハウスとは異なる環境での自主企画は、他のバンドとの差別化にもなるため、一度検討してみても良いでしょう。


■まとめ

本記事では、自主企画をする際のライブハウスの選び方や開催するまでの流れを紹介しました。

バンドにとって、自主企画は音源作成やツアーと同じように重要なイベントです。ぜひこの記事を参考にして、自主企画を成功に導いてください!

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