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「認知度」より「好き」が重要な時代のタレント事務所運営

こんにちは、fanicon運営チームの西村です。

「バーチャルタレント」という単語を聞いたことは有るでしょうか?
VTuberというともう少しイメージが付きやすいかも知れません。

本日はバーチャルタレントの事務所を運営されている株式会社mikaiの上村社長にインタビューさせていただきました!

バーチャルタレントのビジネスモデルや今までの事務所との違いなど
興味が有る方はぜひご一読下さい!

バーチャルタレント事務所の特徴と運営方針

――最初に、株式会社mikaiの運営する「Re:AcT」という事務所事業について少し詳しく教えて頂けますでしょうか。

上村氏:
一言でいうと、音楽系バーチャルタレント事務所です。

VTuberやバーチャルタレントという存在について聞いたことがある、という方も増えてきているかと思いますが、その中でも「オリジナル楽曲」や「歌ってみた」などをコンテンツの軸としたタレントのマネジメントを展開しております。YouTubeなどのプラットフォームでの生配信だけでなく、VRライブやリアルライブも精力的に行っています。

現在15名のタレントが所属しており(インタビュー後の4月30日に新たに2名所属)、faniconは所属タレントのファンクラブとして利用させてもらっています。

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――バーチャルタレント事務所は、一般的な芸能事務所とビジネスモデルに違いはありますか?

上村氏:
芸能系のビジネスモデルも、タレントやアーティストなど多岐にわたりますので、一概にはいえませんが、「テレビタレント」さんと比較した場合、収益源が一番違うと言えます。

具体的に、テレビタレントさんはテレビCMや番組などに出ることで発生する広告収入やギャラなどのtoBの収益が大きいと考えられます。一方で私たちは、ファンの方が購入してくれるグッズなどtoCからの収益が中心になっています。

――そのようなビジネスモデルを前提とした時に事業運営上一番大事にされていることはなんですか?


上村氏:
「認知されていること」より「好きになってもらう」を大切にしています。

その2つの違いをわかりやすく例えると、知名度の高いCMタレントさんが、ご自身のSNSでなにか商品を紹介しても、そこまで反響がない場合もあるじゃないですか。だけど、一部の人しか知らないインフルエンサーの方が紹介する商品はすごい売れる、みたいなことって最近ではよく言われていると思います。その要因が「認知されている」ことと「好きになってもらう」ことの違いなのではないかな、と。

マス市場が取れなくなってきた時代といわれてますけど、しっかりと好きになってもらえる「ファン」を作っていきたいですし、ライブ配信やイベントなどを通して、視聴者からファンになって頂く、より深い関係性をつくっていくことを意識してそれぞれのアクションを設計しています。

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――ファンの数というのはどの様に計測しているんですか?

上村氏:
ファンの中でも「本当のファンの数」みたいなことをよく言ったりするんですが、それはSNSのフォロワー数ではなく、ライブに足を運んでくれた人数、グッズを買ってくれた人数、あとはファンクラブとしてのfaniconに入会してくれた人数などを指標にしてます。

――所属タレントのファンを増やすためのマネージメント方針などございますか?

上村氏:
弊社のマネージメントの方針は「サポート型」に近いと思います。

というのも、生配信にファンが付くかどうかはやはり本人の「タレント性」や「性格」によるところが大きいです。配信内容を一緒に考えてあげることはできるけど、「タレント性」や「性格」まで変えることはなかなか難しいです。なので配信活動を中心にした活動の基本についてはタレント本人の考えに任せて行っていることが多いです。

私達の役割はタレントが「次にやりたいこと」、「実現したい夢」が見つかった時に、そこに到達するための設計図を一緒に作ってあげることだと思っています。例えば、大きなイベントをやりたければ集客を上げなければいけないですから宣伝方法やライブまでのプランニングを手伝ったり、楽曲などを作るのに投資したければそのための費用を稼がなければならないので、マネタイズの手法について提案したりします。もちろんその前のところで目標設定を一緒にやるということもあります。
伴走するという表現が一番近いんじゃないでしょうか。

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ファンコミュニティをどう活用しているか?

――ちなみにfaniconの運営も個人に委ねているんでしょうか?

上村氏:
fanicon内でのコンテンツ発信(シーン投稿、配信、グルチャへの参加)はタレントに委ねてます。

弊社としては入会数を最大化するための施策を打ったり、ファンの方が喜んでくれるグッズを考案したりという点でサポートしています。


――ちなみに「fanicon」はお役に立ててますか??

上村氏:
クローズドな空間なので深い関係を構築するということに向いていますし、それを継続させることもできていると思います。
なので弊社としては前向きに活用しております!


――ちなみに faniconを使い始めて「思ってたのと違った!」みたいなことってありました?

上村:
当初は、箕輪(厚介)さんたちのオンラインサロンで行われているような、ファン同士のコミュニケーションからコンテンツが生まれ自走するコミュニティを理想として考えていたんですけど、実際始めてみると思ったより難しかったですね。

ああいった形を実現するには相当レベルの高いコミュニティマネジメントスキルが必要だということがわかりました。

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――なるほど、「自走するコミュニティ」は弊社の中でも数例ですね。それこそタレントさんの資質による部分が大きい領域かもしれません。もう一つ珍しい特徴があって、Re:AcT所属の方のfanicon参加率って100%なんですよね! どういう風にタレントさんを説得されてるんですか?


上村氏:
基本的にはマネージャーが、faniconのメリットを伝えているだけです。

ただ、上記に加えて、何をするためにはどれくらいお金がかかるよみたいな話もちゃんとタレントとコミュニケーションできているので、安定した収入としてfaniconという選択肢がタレントとしても腹落ちするのだと思います。

毎月入ってくる、つまり「読める金額」があるのは会社としてもタレントとしても大きいです。イベントなどの予算組もしやすくなります。

あとはこれも前述しましたが「本当のファンの数」を知る上でも重要な指標でもあるので、その点もマネージャーは説明していると思います。

また、以前よりファンクラブを持つことに憧れを抱いていたタレントもおりました。


――なるほど、納得です。 ぜひ今後もfaniconをガンガン活用していただき成長のお役に立てれば嬉しいです! 最後にですが、今後3〜5年くらいで成し遂げたいことなどあるのでしょうか?


上村氏:
シンプルにより事業規模を大きくして、私達のエンタメが届く範囲を広げて世の中の楽しみを増やしたいと思っています!

背景としては、人工知能の発達によって今後人間がやるべき仕事が少なくなると言われていて、より一層余暇の時間が増えてくると考えています。私自身感じていることですが、物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさ、たとえばエンターテインメントの存在感が大きくなってくると思っています。

皆が日々ポジティブな気持ちになれば、少しでも社会が良くなっていくんじゃないか。そういったエンターテインメントを増やしていきたいですね。日本だけでなく、他の国の人も楽しめるエンターテイメントを作りたいです。そうすれば、もっと良い世界になっていくんじゃないかなと信じています(笑)。

ーー大きな野望ですね! その野望の実現にfaniconが貢献できた嬉しいです!本日はインタビューのお時間頂いてありがとうございます!

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