Angels in America (HBOの方 続き)

かなり気に入っております。シャープな90年代頭のNYの現実の話と、死後の世界とこの世を結ぶ壮大な夢がいきつもどりつする物語。芝居からはかなりカットされているような。あまり覚えてないのですがー。いや、気に入ってしまって、見終わりたくないので、ぐずぐず見ています。やはりハーパー役のMarie-Louise Parkerがすごすぎます…!芝居に見えない。お金もらっている仕事に見えないもん。アル・パチーノもほかのひとも、やっぱりお金もらっている仕事に見えるのにMarie-Louise Parkerだけ、ほんもののおかしいひとがまざっているとしか見えない。PROOFでトニー賞をとっているかな?芝居の人ですねー。素晴らしいですね。

これを映像化しようとしたのはすごくAMBITIOUSだなあ。私がプロデューサーだったら乗るか、といえば、うーん、困難が多すぎる、やめよう、というと思います。こういうのは客で見るのが一番。私は保守的かなー。

そして支える名優陣。メインの俳優さんひとりひとりのよいところをいくらでも書ける気がします。ロイ・コーン演じるアル・パチーノもすごい。脂っこく、しつこくロイ・コーンのあくどさを演じる。メリル・ストリープがどの役(エセル・ローゼンバーグ!、おかあさんのかわりっぷり、最初のラバイ!!!(これはメリル・ストリープに見えない)、審判の天使など)やってもひとりの俳優に見えないのがすごいとみなさんいっているみたいですね。エマ・トンプソンの天使も、これ実際やれって言われると、すごく難しいと思いますが、堂々と迫力をもって演技していますね。彼女のアプローチはメリルと逆で、何をやってもずっとエマ・トンプソンであるつくりかたかな。しかし、ふたりとも音の感覚が素晴らしいので、何語でも話しているように聞かせられるところですね。

おかまの看護士のJeffrey Wrightも本当に素晴らしい俳優ですね!そしてJustin Kirk。いつまでも見ていられる魅力がありますね。魅力ってすばらしいものですね。金で買えない。ほしくてもそうそう手に入らない。持っている人には最初からあるもの!しかし、消える可能性もあるこわいもの。Jeffrey Wrightのほかのものもみてみたいですね。

しかし、トニー・クシュナーがいなければ何も存在しなかった。

コロナのいまこそ見るべきドラマだと思いますよ。ひっかかるセリフがあちこちにちらばっております。

若い劇作家のかたにトニー・クシュナーがどこかのインタビューに答えていっていました。自分を信じて続けるのが大切、みたいなこと。

彼は今でも手書きでかくそうです。すごい量のメモをとって、捨てて捨てて芝居にして、それをまた上演しつつ延々と書き直して。これも何バージョンも戯曲があるそうです。

あーよい仕事を見せてもらいました。

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