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考えて、動け、自分。

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社会人として働き始めてから、そろそろ10年が経とうとしている。
いい加減に「代表作」と呼べる成果を出したい。
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今、近くのスターバックスで「何か書かないと」と思い、絞り出す思いでとりあえずタイピングしてみている。

「そろそろ成果を出したい」

この店の中で同じような悩みを持っている人の数は、”カフェインが含まれた飲み物を手にしている人”とおおよそ同じくらいだろう。

「成果を出したい」と願いながら大抵の人は、成果と呼ぶには微妙な結果を大量に抱えている。何者でもない普通の人だ。

「いい加減成果を挙げないと」
「いよいよ自分の人生が、普通の人で終わることが決定づけられそうだ…」
そんな焦りに似た感情を抱えているのが、おそらく20代後半から30代後半くらいの世代なのだろう。

では、目立った成果を出して何者かになるためにはどうしたら良いのだろうか。これも同じく誰もが一度は(一度と言わず何度も何度も)考えることだろう。そしてそれについて考えたほぼ全員がその答えを持っているはずだ。にもかかわらず、ここにいる人たちの大抵は、今のところ自分自身も含めて変わることがなかった普通の人たちだ。

「考えること自体には、なんの意味もない」
ということが、ここまで事実を列挙しただけで証明されてしまったように、それが本稿の結論なのだが、それだとあまりにも雑なので少しだけ整理して認めておこうと思う。文章なんていうものは基本的に”定型の物語の書き換え”だ。

まず、大前提「何者かになりたい」「成果をだしたい」と考えている時点で、平凡な才能の、普通の人なのだ。放っておいても成果を出せる人は、そんなことを考える前にすでに成果をだしている。

だから、ここで考えるべきことは「普通の人がどうすれば成果を出すことができるのか」ということに他ならない。

目指すべきポイント(成果を出す)と、ビークルのスペック(普通の人)が明らかになった。目標に近づくために何よりも重要なことは、前に進むことだ。歩かないとゴールには絶対に辿り着かない。成果を出せない普通の人と、成果を出す普通の人。両者の違いはどこまでいってもここしかない。

成果を出せない大抵の人は、「自分が普通の人である」ということを自覚しているからこそ、「普通の人間である自分が歩みを進めれば、失敗する確率が一定ある」と考える。そして「失敗しないために凡人である自分はよく計画しないと」と考える。そうして一歩も進めないまま思考の堂々巡りに陥る。

成果を出す普通の人は、ざっくり2パターンあって「自分は非凡な人間だから失敗する確率が平均より低いから早く試そう」と思い込んでいる『勘違い型』と、「自分は平凡な人間だからこそ、成果を出すために試行回数を多くしなければ」と考える『ロジカル型』が存在する。
普通の人が成果を出そうと思うと、まずはこういう考え方ができて初めてスタートラインに立てる。

もう一つ大事なポイントが、失敗耐性だろう。
普通の人である以上、成果を出すまでに失敗を経験しない人はおそらくほとんどおらず、多かれ少なかれ失敗や無駄な努力をすることになる。それが起こった時に、無駄に傷付かず、歩みを続け、軌道修正できるかどうかが分かれ道になる。歩みを止めてしまって思考の堂々巡りになってしまうと、それもまた成果を出せない普通の人で終わってしまう。

つまり、普通の人に生まれてきてしまった時点で、それでも成果を出したければ、道を間違えて遠回りすることになっても、真逆に進んでしまって途方に暮れたとしても、進むしかないのだ。失敗を当然起こるもの、あるいはほとんど起こるはずのなかった偶然として捉えて、歩みを進められるかどうか。これこそが成果を出すためのキーファクターだろう。

当然、失敗を重ねすぎると精神的、経済的、社会的に立ち直り不可な臨界点が来てしまうので、ある程度ゴールから逆算して物事を考える能力は必要になるが、それでもほとんどの物事はやってみないとわからないことの方が多い。失敗から学んで歩みを進めることができるなら、自ずと目標地点には近づいていくものだ。

そこらへんの本屋で石を投げれば当たる安っぽい自己啓発書みたいな話になってしまっているが、事実であり当然の原理原則であるゆえの至極シンプルな結論なのだ。

何を隠そう今の(凡庸な)自分自身が、一歩踏み出すことを決心し、目下様々な不安と闘いながら準備をしている最中なので、自らを鼓舞するために手を動かしてみた。

考える仕事がほとんどだったこれまでの自分から、考えてリスクをとって行動をする自分になる。そういう生き方をしている大人のカッコよさや凄みは、やっぱり思考の堂々巡りをしている人間には絶対に出ないものなのだとわかってきた。

だからこそ、
考えて、動け、自分。




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