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雪女

涙がほっぺで凍ってしまって、無かったことにできないくらい寒い明け方だった。僕はどこかの遠い雪山のてっぺんで、昇る朝日を背に立っていた。粉雪のようにはじけ、煌めきながら山の突風に散ってしまった彼女の残影を、虚な目で探していた。昨日の雪女の寿命は今日になるまでだったんだ。 俗世界に戻ってきた僕は、年末でごった返すマーケットに見向きもせず、築40年の借家に直帰した。山とは違い、空気が酷く厚く、重い下界。気圧に耐え街の人々が颯爽と歩けるのは、帰りを待つ人を想っているからなのだろう。

    • you will be missed, 2020

      友達と一緒に大学のブログを書こうとか言ってたのに、結局年末にのリフレクを慌てて一緒に書く、みたいな形になりました。shoutout to my friends reading this hehe ____________________________________ 今年は自分の社会的なラベルが二転三転する一年となったにも関わらず、精神面では今までで最も安定しつつ、ゆっくり成長できたのではないかと思います。冬から春まではまだ高校生だったのが信じられません。夏はフリーターと