アルアル或る中国人(勤務初日5)其ノ8
パート勤務の本宮さんの出品を見せてもらうことになった私。
ラクマの加工ツールにある夜景モードをかけてさらに高解像度モードで2重加工をしていた。
実物のオンボロバッグとはかなりイメージが違った。
プリクラか?と言いたくなるくらいの驚きの白さである。
中国人社長にガンガン加工してピカピカにしてくれと言われているそう。
中国人社長曰くライバル業者はみんなこういったことは当たり前のようにやっているから問題ない、らしい。
まあ個人的にはラクマやメルカリに加工ツールが付いていること自体違和感を感じるが、、(苦笑)
なんやかんやで17時半になり、中国人に1時間休憩してくださいと言われた。
トイレにも行きづらい空気感の職場だったのでお昼の12時半から5時間行っていなかった。
作業場からトイレの距離が近いので使用することにためらいがある。
中国人社長はトイレが近いらしく頻繁にトイレに行っていた。
ドアを開けたまま用を足すので毎回ジョボジョボ音がするのでとても不快だった。
2階が休憩所らしい。
出勤前にコンビニで買ったパンを食べた。
1階では話し声が聞こえて来る。
私の悪口を言われているような気がして息を潜めるように休憩した。
休憩が終わり1階に降りると知らないおじさんが作業着を着て出品作業をしていた。
そのおじさんは川石さんと言い、日中はどこかの工場で正社員で働いていて18時からパートとしてこの会社で働いているらしい。Wワークである。
中国人、本宮さん、川石さん、そして私の4人が狭い空間で無音の中、ほぼ無言で21時半までの3時間ほど過ごした。
帰り際、中国人は私に
「イマノママデハ、アナタ、ツカイモノニナラナイ」
と言ってきた。
息苦しい部屋を9時間ぶりに出た時、長い1日が終わったと開放感いっぱいだった。
-----つづく-----
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