株式会社能作×能作商品×「踊る町工場」
ちょうど一週間前に富山県高岡市の鋳物メーカー株式会社能作本社に行っていました。
そして、翌日には図書館で、能作社長の能作克治さんの著書「踊る町工場」を借りました。
2日間で読了し、能作さん(企業名ですが、勝手に親しみを込めて、こう呼ばせてもらいます)の企業理念や根幹にあるものを知り、疑問に思っていたことも少し消化できました。
また、それでもイメージが追い付かなかった製造現場に関する質問をメールでさせていただきました。
ダメ元で送ったのですが、ご返信いただき、とても嬉しかったです。ありがとうございました。
伝統産業は、分業がきっちりしていることが多いというのを、以前読んだ金山勉著『小さな企業が生き残る』で知っていました。
だから、能作さんみたいな会社が新しいことを始めて、自分達で商品を売るというのは、今まで商品や部品を卸していた客先、問屋からしてみれば、面白くない展開じゃないのかなと思っていました。
問屋からの脱却するというのは、同業他社や地域との軋轢を生んでしまうこともあると思ったからです。
能作社長の著書を読む限りは、そういった従来からの問屋の仕事や売上を減らさずに、自社商品開発をしている、伝統産業みんなで良くなっていくことを望まれていました。
「あ、そういうやり方もあるんだな」と思いました。
『小さなー』のやり方(別に軋轢ばかりではありません)もあれば、能作さんみたいなやり方もある。
どちらがいいというわけではなく、そこにいる人たちが決意を持って行動した結果を、私は知ったに過ぎないんだなと思いました。
能作さんに営業部門がないというのも、驚きでした。売りに行かなくても売れる仕組み、ルール、品質などが揃っていたら、百貨店が来てくれるんですね。
私も、テレビで見て、高岡に行ったので、同じことです。思う壺がここにもありました。
能作さんには、しっかりとした理念、信念がありました。
その信念が、地域と同業他社、問屋も含めてみんなが幸せにある「三方よし」、いや「四方以上よし」のスパイラルになっているんだなと感じました。
それを知った上で、製造現場の大変さも想像した上で、現地で買った錫のアクセサリーをつけて出かけるのが、最近の楽しみです。
また、本著にも何度か登場する真鍮の風鈴ですが、本社にたくさん飾られていました。とてもいい音色でした。
どれだけ映像やネットで、いろんな情報が入るといっても、あの風鈴の音はガラスとは違いました。これは現地に行かないとわからないことです。
実は、工場見学時に、事務所からちょうど能作社長が出てきて、見学者みんなが気が付き、挨拶をさせていただきました。
本当に現地に行かなかったら、絶対に会えませんでしたね。ラッキーでした。
いい企業見学が出来ました。
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