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優しいのと、甘やかすのは違う

うちの傘立ては難しいらしい。

傘を深く押し込まないと倒れてしまう事がある。

「難しいな」「もう」

そんなグチを店の入り口でこぼしている人がいる。

そこまで難しくないんだけどな。

いわゆる傘立ての形をしてるし、浅く傘を入れると倒れるなんて考えたら分かる。

でも、難しいらしい。

そうかなのか。


お店の外に、看板、椅子、テーブルを出し、毎朝SNSを投稿している。

約6年、ほぼ休み無しでお店開けている。

なのに、店内が暗いのでやってないと思われる。

恐る恐る覗きに来て、僕と目が合ってもやってないと判断する人もいる。

今日は休みでした。

そんな投稿も見た事がある。

謎だ。

「やってないと思った」

そう言いながら入ってくる人もいる。

「分かりづらいよね」と僕が目の前にいるにも関わらず、友達とささやきあってる人もいる。

そうなのか。


こういった人は少ないけど確実に存在していて、正直に言うと残念な気持ちになる。

分からない、上手く行かない、出来ない事に遭遇すると、誰かや何かのせいにする。

想像力が足りないんじゃないか。

知識が足りないんじゃないか。

経験が足りないんじゃないか。

そう思えないんだろう。

そうやって生きてきたんだろう。

周りのせいにするのは楽だけど、成長はしない。


いやいや、お店側の想像力が足りないんだろ。

お前こそお客さんのせいにするなよ。

サービスのプロとか、サービスを受けて当たり前主義の人が言いかねない。

いやいや、そこまで寄り添うつもりは端から無い。

想像し、考えたうえでやってる事を認識してほしい。

ちょっと厳しすぎるかな。


今日は一日雨が降っている。

傘立ては何度か倒れるかもしれない。

大手チェーン店だったら傘立てを変えるだろう。

お客様の事を考えてない。

そんなクレームが入る事が怖いし、もっと分かりやすく簡単な物も探せばある。

『傘を深く差し込んでください。倒れる恐れがあります。』

こんなポップで対策をするかもな。

嫌だな、そんな事をするのは。

ダサいし。

そんな事をするから考えなくなるんだよと思ってる。

優しいのと、甘やかすのは違う。

そう思う事が多いのでした。

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