【め #6】「いずれ見えなくなる」を生きる怖さ
阿部 央美さん(前編)
阿部さんは小学校5年生の時に「網膜色素変性症」と診断を受けた。遺伝子のキズが原因で光を感じる組織である網膜が少しずつ障害を受ける病気である。最初に現れる主な症状は、暗いところでものが見えにくくなる「夜盲(やもう)」。その後、視野が狭くなって見えない部分が出てくる「視野狭窄(しやきょうさく)」が少しずつ進行すると言われている。
3歳児健診で目の動き方がおかしいと指摘され、ご両親に色んな眼科に連れられるも、理由は判然としない。小学校1年の時に、暗い