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~tionで終わる名詞と、~ing(動名詞)の意味に違いはある?

Q:~tionで終わる名詞と、~ingで終わる動名詞は両方名詞だと思うのですが、意味の違いってあるんですか?

ご質問ありがとうございます。TOEICのpart5などでよく出てくる知識ですね。ここから具体例も挙げながら解説していきますので、最後まで丁寧に読んでみてください。

TOEICなどでは以下のような形式で出てきます。

一度皆さんも実際に解いてみてください。
回答は、記事の一番最後にご紹介します。

The manager insisted on the implementation of a new plan instead of ________ the old one.

(A) revising (B) revision

~ing(動名詞)の意味

動名詞は、その名の通り、動詞がそのまま名詞になったものです。「〜すること」という意味になります。進行形でも使われる"ing"が入っていますね。ingは、現在分詞を作る接尾辞で、ingがついた動詞は、「動作が進行中である」という意味が追加されます。このため、動名詞はingによって、「進行中である動作」というニュアンスを持っています。つまり、動名詞は、tionと比べると動詞もつ「動き、動作性」という部分に着目した形で名詞化されています。

・Drink too much the night before the exam
→ テストの前日にお酒を飲みすぎる

・Drinking too much the night before the exam was a bad idea.
→テストの前日にお酒を飲みすぎるという行為は、悪いアイディアだった。

お酒を飲みすぎたという状態などではなく、「お酒を飲み過ぎるという行為」に着目した文ですね。

また、上の文では、VOM(drinking too much before the exam)がそのまま名詞の塊になっています。動名詞は、動詞の目的語、必要に応じて修飾する副詞なども一緒に名詞化されるのが特徴です。

tionの意味

一方、-tionで終わる名詞は、語源はおなじなので意味は似ているのですが、もともとラテン語経由で英語に入ってきた表現です。
tionは、動詞について、動作・状態・結果などを表します。

・innovate the computer industry
→コンピュータ業界を刷新する

・Innovation in the computer industry changed human life.
→コンピュータ業界における刷新が人間の生活を変えた。

この例では、「コンピューター業界を刷新する行為」ではなく、「コンピュータ業界に起きた刷新」という結果、状態にフォーカスが置かれています。
また、文法的には、innovationの後ろにはinが挿入されていますね。これは、
tionがつくものは名詞の性格が強いので、直接目的語をくっつけたり副詞で修飾したりすることができないためです。

そこで、-tionの名詞はofやwithなどの前置詞で後ろの名詞とくっつけてあげる必要があります。

動名詞とtionで終わる名詞の使いかたの違いについて、いかがでしたでしょうか?

これを踏まえて、もう一度冒頭の問題を見てみましょう。

The manager insisted on the implementation of a new plan instead of ________ the old one.

(A) revising (B)revision

「マネージャーは、古いものを見直すのではなく、新しい計画の実行に固執した。」という意味です。空欄になっているのは「古いものを見直す」にあたる部分です。「古いものを見直す」という行為自体はまだ起きていないし、それをこれからやるという「行為」に着目するのが妥当です。また、形式的にみても、空欄の後ろに直接名詞がつながっており、目的語であると判断できるので、(A)revisingが正解になります。

というわけで、tionと動名詞について説明しました。
noteをご覧の皆様も、ご質問があればぜひコメントしてくださいね。

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