見出し画像

have/get O Cはどういう時使う?haveとgetの使い分けは?

Q1:have +o +過去分詞で「Oをしてもらう、された」という意味ですが、I got my hair cutは、「私は髪を切ってもらった」と、haveがないのに同じ意味になっているのはなぜですか?

Q2:また、haveとgetの使い分けについても教えてください。

ご質問ありがとうございます。以下、お答えしていきますね。
文法は一緒に使うと意味が変わるというものではなく、それぞれの要素の持つ意味が合わさってできているだけなので、そこを押さえておきましょう。

「Have O 過去分詞」は、たしかに「〜Oをしてもらう」という意味になりますが、「Have O 過去分詞」という要素がこの意味を作り出すのではなく、それぞれの要素が持つ意味が合わさっているだけです。

したがって、haveがなくても並び方によって、同じような意味を表すことができます。

以下、少し長くなりますが詳しく見ていきましょう。


◾️ 動詞haveが作るSVOCの文

まず重要なことですが、この文法では、動詞であるhaveがSVOCの文を作り出しています。

I had my bicycle stolen.(私は自転車を盗まれた)

この文は、my bicycle(O)= stolen(C)「自転車=盗まれた状態」ということを表していますね。

◾️ haveの意味

次に、haveの意味を捉えましょう。

I have my bicycle (自転車を持っている)

これは過去分詞がないシンプルな文ですね。

ここでのhaveの訳は「持っている」ですが、「ミーティングがある」「犬を飼っている」「熱がある」などもhaveを使って表現します。

それぞれ、以下のようになります。

・I have a meeting.(ミーティングがある)
・I have a dog.(犬を飼っている)
・I have a fever.(熱がある)

どれも、meetingやdogを手に持っている訳ではないのにhaveを使いますから、haveは「持っている」という日本語には当てはまらない意味がありそうですね。

それでは、haveの意味とは何なのでしょうか?

Haveの基本的なイメージは、「自分の所有する範囲に入っている状態」と言われています。

上記の文をhaveの基本的なイメージで理解すると、このようになります。

・I have a meeting(meetingという状況が、自分の予定としてテリトリーに入っている)
・I have a dog(犬が自分に所属するものの範囲にある)
・I have a ever(熱が自分の体=所有する範囲に入っている)

◾️ have OCの意味

では次に、haveの基本的なイメージで、SVOCの文である"I had my bicycle stolen"を理解してみましょう。

SVOCの文型は、それ自体が、「O=Cという状態をVしたよ」という意味を持ちます。そこで、例の文をみてみると、以下のように理解できます。

I had my bicycle stolen (私は自転車がstolenという状態で自分の範疇にあります)

では、Cに入っている過去分詞「stolen」ですが、これ自体はどういう意味を持つか、説明できますか?

過去分詞は、それ自体が、「受け身」という意味を持っているんですよね。(わからない場合、過去分詞の使い方を復習しましょう)

したがって、stolenは「盗まれた状態」ですね。

ここまでわかれば、この文は、こんな風に考えられます。

I had my bicycle stolen(私は、自転車が盗まれた状態で所有しています。)

盗まれた状態ということですので、手元にはない訳ですね。だから、綺麗な日本語の訳にすると、「自転車が盗まれちゃった!」となる訳です。

いかがでしょう?ここまでのポイントを整理すると、以下のことが言えます。

・I have my bicycle stolenはSVOCの文で、O=Cが成り立つ。
・haveのコアイメージ、過去分詞のコアイメージから、「Oを過去分詞の状態で所有している」という意味が作られるだけ。「Have O 過去分詞」が組み合わさって新しい意味が出てくるわけではない。

◾️ have以外の動詞

"I had my bicycle stolen"はSVOCの文で、「O=Cの状態をVする」という文型の意味の中に、haveと過去分詞の意味が当てはまっているだけだというお話をしました。以下に、have以外の動詞を使った場合どうなるかをみていきましょう。

結論を先にお伝えしますと、have以外の動詞の場合も同様に、SVOCの文だと考えましょう。例として次の文をみていきましょう。

I can make myself understood in English.

makeは、「形を変える」というコアイメージがあります。

I can make myself

これだけだと、「私は、私の形を変えることができる」という意味です。
じゃあどんな風に変えるのかというとでCに当たる部分をみていきましょう。

understood in English

understoodは、understandの過去分詞なので、「理解された状態」ですね。
in Englishがついて、「英語で理解された状態」です。

これをSVOCの中に入れてみましょう。

I can make myself understood in English.
私は私を、「英語で理解された状態」に変えられる

これを綺麗な日本語にすると、「私は言いたいことを英語で伝えられる」という訳になるわけです。

かなり冗長になってしまいましたが、いかがでしょう。
一言でまとめると、SVOCの文として考えて、O=Cの状態をVすると考えるとわかりやすいかと思います。

ちなみに、
haveとgetについては、ニュアンスの違い程度なので、あまり神経質に理解しなくても大丈夫な部分です。

・haveは「自分の所有する範囲に入っている状態」
・getは「状態を手に入れる」

というコアイメージをそれぞれ持っており、haveが状態を表すのに対し、getは「手に入れる」という動作を伴う変化です。

したがって、両者のニュアンスの違いは、「getの方が動き/変化がイメージされる」くらいで押さえておけば大丈夫です。

たとえば、以下の例文でしたら、以下両方ほぼ同じ意味で使えます。

・I want to get the walls painted.
・I want to have the walls painted.

getの方が、誰かが作業をする工程が強くイメージされるのに対して、haveの方は塗り終わったその壁を意識しているという感じでしょうか。
わずかなニュアンスの違いですので、知識として知っておく程度で問題ないでしょう。

以上、第五文型を作るhaveとgetについて説明しました。
noteをお読みのかたも、ご質問あったらぜひコメントで教えて下さいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?