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something, anything, nothing, noneの違いは?使い分け方は?

Q:somethingとanythingの違いを教えてください。文法が不得意なので、できれば各単語のもつイメージや例文などを交えてもらえると助かります。
また同様にnoneとnothingもお願いします。

ご質問ありがとうございます。
学習の初期の段階でゆっくり丁寧に理解していくことが重要です。こちら意外と奥が深い質問ですので、丁寧に解説していきますね。


◾️ something / anything の違い

端的に言うと、両者とも「なにか」という意味ですが、使い方に違いがあります。
基本的には肯定文にはsomethingを使い、否定文、疑問文にはanythingを使うと覚えておきましょう。

・I want to eat something.
(私は何か食べたい)

・I don’t want to eat anything.
(私は何も食べたくない)

・Do you want to eat anything?
(何か食べたいですか?)

ここまでが文法書に載っている基本的な使い分けです。ここからは、もう少し踏み込んでニュアンスを押さえていきます。

◾️ anyの意味

Anyは、もともとoneと同じ語源で、「ひとつ」という意味から派生している言葉です。従いまして、否定文や疑問文で使うと「一つでも」というちょっと強めなニュアンスが出てきます。

・I don’t want to eat anything.
(私は何も食べたくない)
=一口も食べたくない。

・Do you want to eat anything?
(何か食べたいですか?)
=アメひとつでも食べる気があるのであれば、yesと答えて良い。

この「ひとつでも」という意味を保ったまま、anythingは肯定文でも使うことができます。このとき、somethingとは意味が異なりますので注意しましょう。

・I am very hungry now. I can eat anything.
(とてもお腹が空いている。なんでも食べられそうだ)
=何かひとつでも食べ物があれば、それを食べてしまう。なんでも食べられそう。

◾️ someの意味


Someは、「範囲が決まっているが中身は特定しない何か」という意味があります。日本語の「何か」に非常に近い意味です。anyは「なんでも良いから一つでも」という意味で範囲が決まっていないのに対し、someは範囲が決まっています。

・I can eat something.
(何かを食べられる)
=特定の何かを食べることができる。

・I can eat anything
(なんでも食べられる)
=なんでも良いけどひとつでも食べ物があれば、それを食べられる。

ここまででまとめますと、somethingとanythingの違いは以下のポイントにまとめられます。

・否定文、疑問文のときはanythingを使う。
・肯定文のときは両方使えるが、somethingとanythingでは意味が違う。
・肯定文のときsomethingは「何か」、anythingは「なんでも」という意味になる。

以上でいかがでしょうか。
肯定文で使った時の意味の違いを押さえておきましょう!

続いて、nothingとnoneの違いを考えていきましょう。

両方ともそれ自体が否定の意味を持った名詞ですので、notなどの否定語なしでも文全体の意味を打ち消す力があります。
両方とも「なにも〜ない」という意味で、意味は同じです。

・I ate nothing.
(私は何も食べなかった)
・Nothing is in the box.
(箱の中には何もない)
・None of the 4 people has visited Kyoto.
(4人のうちだれも京都に行ったことがない)

◾️ nothingとnoneの使い方の違い

両者とも意味は同じですが、使い方がことなります。

Noneは、必ず範囲を伴って使われることが特徴です。特に3つ以上の中で、「一つも〜ない」という時に使います。

・None of the students did the homework
(学生たちの誰も宿題をしなかった)

・I wrote 15 songs, but she likes none of them.
(私は15こ曲を作ったが、彼女は一曲も気に入っていない。)

Nothingは、範囲の指定がいらないので、単純に「何も〜ない」という時に使えます。

・I hear nothing.
(何も聞こえない)
・She said nothing,
(彼女は何も言わなかった)

ちなみに、「誰も〜ない」という場合はnothingではなく、no oneといいます。

・I saw no one at the supermarket.
(スーパーでは誰にも会わなかった)

・No one has iPhone12 in my company.
(私の会社ではだれもiPhone12を持っていない)

ここまでは大丈夫そうですか?ポイントをおさらいしておきます。



・nothingとnoneは同じ意味。否定の力を持った名詞。
・noneは範囲を伴って、「〜の範囲で何も…ない」という場合だけで使われる。

◾️ nothingとnot… anyの言い換え

最後に、nothingとnot anyの言い換えについて触れておきます。

「何も食べなかった」と言いたいときは、ここで触れた単語を使って言い換えが可能です。

・nothingを使う場合
I ate nothing.

・anyを使う場合
I didn’t eat anything.

これらの文は同じ意味になりますが、nothingはそれ自体が否定語なのでdidn’tを言わない一方、anyはそれ自体は否定の意味がないので、didn’tを使った否定文になっていることを押さえておきましょう。

ということで、something, anything, nothing, noneの意味について説明しました。noteをお読みの皆様も、質問があったらぜひコメントで教えてくださいね。

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