アイディスマイル 歌詞解釈 by 非プロセカプレイヤー

みなさん、こんにちは。
予定していた順番が前後して、今回がNoteへの初投稿です。
今回は「アイディスマイル」を「非プロセカプレイヤー」の視点で解釈しようと思います。
という私がプロセカをやったことないだけですが…
いやーこれは難しい…

交わる 線と線
着飾る あの大好きな アレコレソレ
そう いつだって 譲れないアイデンティティ

「アイディスマイル」より

「交わる線と線」が何を示しているかは置いておいて、「着飾る」のあとに「あの大好きなアレコレソレ」と来ているところから、「普通ではないのではないか」という葛藤が伺えます。
「そういつだって譲れないアイデンティティ」から、「好きなもの」は主人公のアイデンティティを形成する一要素になっていると考えられます。

重なる 円と円
深まる たぶんもっと face to face
ねえ いつだっけ 飛び越えられない
マイノリティ

「アイディスマイル」より

飛び越えられないマイノリティ」とあることから、自分がマイノリティ側だということをわかっていて、ただ一方でマジョリティ側に合わせる(=飛び越える)ことができないことが考えられます。

進めない 行き止まりでも
繋いでたいなら 外せない 秘め事

「アイディスマイル」より

進めない行き止まりでも」ということは、おそらく何かしら見た目と実際のことが違うと考えられます。「繋いでたいなら外せない秘め事」というと、おそらく別の人物が関わっていて、その人とこの先も「繋いでたい」のであれば、ちゃんと言わなければならない「秘め事」があるのではないだろうか…?という安直な解釈しかできないです…すみません…

惹かれ逢って 存在 綴る セカイ 共鳴せたなら
ねぇ このままで ままで いられるかな
淡い期待に通せんぼ 塞いで曖昧 知らん顔
こうやって繋いでいられたなら

「アイディスマイル」より

「惹かれ逢って」ということは、普通に書いた「惹かれ合う」とはとはなにかが違うことが考えられます。私はある人物に「惹かれて」「出逢って」ということかな、と思います。また、この曲は少し調べてみると「プロジェクトセカイ カラフルステージ feat 初音ミク」というゲームに向けて書き下ろされた曲であることがわかりました。また、ゲーム内では「25時、ナイトコードで。」というユニット?によって歌われ、イベント??のバナー??は「暁山瑞希」というキャラクター(以下「瑞希」と呼びます)が担当しているとのことです。そこで、瑞希について調べてみたら、この曲に込められた思いがなんとなく見えてきたので、ここからは瑞希のことを踏まえて解釈していきます。(そうしないと難しすぎる…)
瑞希についてのソースはこちら(Pixiv百科事典)
これを見て、ビジュアルと性格はともかく、性別欄が「?」になっていたので、おそらく彼女(彼?)の性別についてはMtFのトランスジェンダー、あるいはQuestioningではないだろうかと推察されます。また、ビジュアルから他の「25時、ナイトコードで。」メンバーには「女の子」として関わっているのではないだろうかということは容易に推察されます。これ以上言うのは私の方もしんどくなってくるのでこの程度にしておきますが、これらを
踏まえると、上の解釈もあながち間違ってはいないと思います。
ということは、「繋いでたい」相手はおそらく「25時、ナイトコードで。」のメンバー、「外せない秘め事」は性別に関することでしょう。
そして、「惹かれ逢った」相手というのも同ユニットのメンバーたちであると思われます。そして、彼女らは瑞希の「ありのまま」を受け止めています。そして、元々不登校気味だった瑞希はここでなら「存在を綴る」ことができると考えたと思います。瑞希のように性別に関して悩んでる人は、いじられて不登校になる人が多いように感じます。そして、まあ私もそんな事があったんですけど、理解してくれない人は全く理解してくれないんですよ。たとえ授業でダイバーシティが~とかをやっていたとしても。(←これ言うと学校バレそう…)そんな中で「自分を自分として受け止めてくれる」ユニットのメンバーたちとならば、極端な話生き続ける事ができるのではないかと考えたと思います。そして、その後に続く「セカイ」というのは「プロジェクトセカイ」における「セカイ」、すなわち「現実とは異なる空間」(Pixiv百科事典より)というのは自明です。すなわち、「惹かれ逢って存在綴るセカイ」の部分の考察をまとめると、性別に悩み不登校気味、さらには希死念慮(Pixiv百科事典より、また希死念慮を抱いているのは「25時、ナイトコードで。」のメンバー全員である。)まで抱いている瑞希が、何かに惹かれて「25時、ナイトコードで。」のメンバーに出会い、生き続ける希望を見つけるとともに、「セカイ」に自分の存在を残せると考えたと思われます。
続く「ねえこのままでままでいられるかな」の部分ですが、これは「このまま性別のことを隠し通してよいのだろうか」、ということと「性別のことを明かしたとして、メンバーと今のままの関係でいられるのだろうか」という2つの悩みを重ねているものと思われます。
「淡い期待に通せんぼ」の「淡い期待」というのは「性別のことを明かしてもメンバーと今のままの関係でいられる」期待であり、「通せんぼ」で否定していると思います。
「隠して曖昧 知らん顔」の隠してることは性別であることは考えやすいので、「性別を隠し通して曖昧にすることは嫌だ」ということだと考察しました。
「こうやって繋いでいられたなら」…というのは希望だと解釈しました。

いたいいたいのどっちだ

「アイディスマイル」より

ここがひらがなということは、ここは読み手に解釈がかなり任されてると解釈できます。
ここでは、「痛い痛いのどっちだ」と解釈しました。これは、どちらを選ぶのがより自分の負担(=痛み)が大きいのか、また、比較的ましな選択肢はどちらか、と解釈しました。

手探り 手繰り寄せても
繰り返し 絡まるの 気持ちの糸
ねえ いつだって 諦めたままのディスタンス

「アイディスマイル」より

「手探り」で「手繰り寄せても繰り返し絡まる気持ちの糸」というのは、やはり人間関係がうまく行っていないと考えられます。「絡まる」という表現ですが、「すれ違う」と解釈してもいいと思います。なんならプロセカ版のMVでは振り付けですれ違っていることを表現しているようにも感じるので。
「ねえいつだって諦めたままのディスタンス」と、瑞希は諦めて他のメンバーと距離をおいてしまうようになってしまったと考えられます。

キリのない 振り出しでも
繋いでたいから 外さない 秘め事

「アイディスマイル」より

1番では「繋いでたいなら 外せない秘め事」でしたので、ここで瑞希の心情の変化が読み取れます。
1番では「~なら」と受動的でしたが、ここでは「~から」と能動的になっています。つまり、瑞希の中で何かを決めたのでしょう。その後に「外さない秘め事」とあるので、性について打ち明けることをやはりためらっているように思えます。

巡り 逢って 存在 描く セカイ 共鳴せたなら
ねぇ このままで ままで いられるかな
思い余って隠れんぼ 迷って混在 メランコリー
こうやって繋いでいられたなら

「アイディスマイル」より

一行目は相変わらず「セカイ」について言っていますが、1番では「惹かれ逢って存在綴るセカイ」となっていました。ということは、先ほど同様瑞希の中でも少し変わってきているのでしょう。「巡り逢う」ためには能動的でなければならないでしょうし。そして、「綴る」→「描く」に変わっているのが、個人的には重要かなと思っています。「綴る」の場合、ただ単に記録するだけでも「綴る」ですし、なにかを創造してそれを文章化しても「綴る」です。一方、「描く」というと、創造的なイメージが強く、かつ表現の手段が文字だけから一気に増えたようなイメージを抱きます。これはすなわち、絶望していた瑞希が、「25時、ナイトコードで。」のメンバーと活動するうちに、「生きる希望」を見つけたのではないかと思います。
その一方、「思い余って隠れんぼ」「迷って混在メランコリー」から、自己肯定感というのは低いのかなということ、また、自分がどうしたいのか、というのがわからず、またわかっていたとしてもそれをメンバーに伝えるのをためらうことが考えられます。なお、「メランコリー」は「憂鬱な精神状態と、それを引き起こす性格ないし身体的規定や存在論的規定」(Wikipediaより) ということらしいです。
そして、瑞希の思い「こうやって繋いでいられたなら」と続きます。

縫い合わせて 編み合わせて
繕ってさ 何が出来るだろう
切り取って 笑って 距離取って
笑えるけど 笑えてるけど

「アイディスマイル」より

頭2行は、自分の性格のことについて言ってるのかなと思います。
それを社会的な「ジェンダー」に合わせて自分の方を変えようとすることをそのように表現しているのかと思いますが、最後に「何が出来るだろう」と、このように無理やり型にはめることを否定しています。
続く2行は、瑞希の過去のつらい経験だと思います。
体の性別に基づくジェンダーと合わない部分を「切り取って」「笑って」、周りと「距離取って」いた、といったところでしょうか。
その後に「笑えけど」「笑えてるけど」と続きますが、ここから、本人は相当傷ついていることが推察されます。また、先述のMVを見てみると、この部分では瑞希の表情は哀しげで儚げですので、やはり、瑞希は相当傷つけられてきたことが考えられます。

滲み出した境界 揺らぐ未来
伝えたなら もうこのままじゃ ままじゃ

「アイディスマイル」より

「滲み出した境界」はおそらく性自認における男女の境界でしょう。「揺らぐ未来」はこのあとにかかっていると思うので、「伝えたなら」というのは、この自分の現状を「25時、ナイトコードで。」のメンバーに伝えたなら、ということでしょう。そして、「もうこのままじゃ ままじゃ」と反復して強調していることから、「これを伝えたらこのままではいられない」と考えていると思います。このあと、1~2秒程度無音になることからもこれは推測できます。

思い 逢って 存在 映す セカイ 共鳴せたなら
ねぇ このままで ままで いられるかな
淡い期待に通せんぼ 塞いで曖昧 知らん顔
こうやって繋いでいられるなら

「アイディスマイル」より

1行目からは、瑞希が「25時、ナイトコードで。」のメンバーに対して特別な思いを抱いていることが推測できます。また、「映す」という表現ですが、今までの「綴る」「描く」には創造的なイメージが付随しますが、「映す」ではそんなことはなく、ありのままを「映す」というイメージが強いと思います。すなわち、今までは「ありのままの自分」を「綴る」「描く」などしてデフォルメしていた、すなわち自分を偽ってきたことを感じさせるような表現でしたが、ここでは「ありのままの自分」そのままでいる覚悟を決めたような表現になっています。
そして、はじめのサビの問いをもう一度持ってきます。
自分の性について「打ち明けるのか?」「黙って知らん顔しておくのか?」

いたいいたいのどっちだ

「アイディスマイル」より

その問いを投げかけてしばらく時間が経った後、瑞希が放ったこの曲最後の言葉が「いたいいたいのどっちだ」です。
ここでは、明らかにはじめと心情が変わっていると考えられます。
はじめは、自分にとって「デメリットの少ない方はどちらなのか」と考えていたと解釈しましたが、今は先述の通り「ありのままの自分」でいることを決意したと取れるので、ここでは「居たい居たいのどっちだ」と解釈し、これは、「自分は性のことを黙って今のままで居たいのか、ちゃんと話しておいたうえで居たいのか」(日本語ちょっと変ですがお許しを…)を考えていると思われます。

最後に、曲名の「アイディスマイル」ですが、単に「ID+Smile」ではなく、この「ID」に「アイデンティティ」をかけていると思います。
この曲は、全体として瑞希が「自分はどうありたいのか」というところで結論を出せずにいる様子を歌っていると捉えることができます。
この「自分はどうありたいのか」というのは「自身のアイデンティティ」そのものだと思います。
一応アイデンティティの意味は「~は何者なのか」「~と〇〇は同じなのか」といった意味ですが、これを少し拡大解釈すると、「~はどうありたいのか」といった意味合いも含まれてくると思います。

文章書くの下手くそですが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
これからいろんな記事を書いて文章書く練習します…
あと、Noteの機能を全然使いこなせていないので、そのあたりも使いこなせるようにがんばります…

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