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バイクフィッティングとLEOMOについて

今回ご紹介する方は継続的にフィッティングを受けてくださっているライダーです。
自分がLEOMOを導入する前から通常のフィットも受けていただいてるので、もう長いお付き合いになります。

「え?フィッティングって1回受ければもう大丈夫なんじゃないの?」

そう思われる方も居るでしょう。

本当は定期的にフィットを受けて頂くとより精度が高まって行きます。そして、フィジカルやライディングの目的・目標の変化に対応していくことができます。

先ずはカウンセリングとフィジカルアセスメントから

バイクフィッテングの中の重要な項目として「フィジカルアセスメント」「カウンセリング」と言うものがあります。カウンセリングは「どんな事をしてみたいか」「どんなライディングスタイルか」などについてお聞きしていきます。


フィジカルアセスメントは「ライダーの身体の特徴」について調べます



アセスメント時にはこんな感じのシートを記入をしていきます。この方に関しては数年分のデータがありますが、トレーニングや地道なケアによって身体の歪みなどが減っていっています。そのお陰で徐々にアセスメントの数値も改善していっています。

シューズのサイジングにとってとても重要になる「実際の足のサイズや幅」アーチサイズだけでなく足形なども判断します。また身体の柔軟性や、身体の傾きや坐骨幅といった寸法も測っていきます。

今回は長年乗っていて割れてしまったサドルの交換用として、あらかじめ貸し出しをしていたテストサドルの導入と、全体的な見直しの作業やデータ取りの為のフィッティングでした。
お貸し出しの際に予めフィットデータの通りに高さはセット。長さの違うサドルなので前後位置は概算で出してお渡ししました。

暫くテストライドして頂いて好感触との事で、このサドルで正確にフィッティングを出していきます。


LEOMOを使った解析とフィッティング

これが今回のフィッティング時に撮ったLVSというアプリケーション(LEOMOでのフィットの際は基本的にこれを使います)での動画です。

ちなみに左がビフォーで右がアフターになります。

今回抜き出して表示したのは
Pelvic Rotation(腰の前後方向の移動)
FAR Q1 (12〜3時までの踵の変化)
Leg Smoothness(太腿の動きのスムースさ)
この3項目になります。

各項目などについてはこちらのnoteも参考にしてくださいね

ペダリングの解析を進めていきます

メニューに従って数値を見ながらペダリングの解析をしていきます(この画面の表示よりもっと多くのデータを見ていきます)

実際の撮影と解析時は出力を変えて以下のようなメニューを実施。

FTP80%→100%→110%でのペダリング

徐々に負荷を高めていってチェックしていきます。
(他にもその人に合わせてメニューは適宜変更しています)
場合によっては上ハンドルや下ハンドルを持ちながら実施したりもします。

グラフを見ると徐々右肩上がりに数値が高くなっていますね。
これは負荷が高くなると徐々に動きが変わっていく(フォームが崩れていく)事を示しています。
「キツくなってくると腰がブレてきて、脚がスムーズに動かなくなってくる」
こういう事を数値で示している訳です。

今回抜き出した3項目につていはザックリ書くと「数値が小さい程良い動き」と言う事が言えます。
ビフォーとアフターのグラフを見比べていただくと、どのグラフも全体的に数値の平均値が改善してきて(数値が小さく)なっていますね。


実際にどんな事をしたのか?

今回は行ったのは以下のメニューです

・全体的なアセスメントの確認
・バイクのセットアップの確認
・サドルの前後位置の変更
・フォームとペダリングスキルの指導

セッティング上で言うとサドルを5mm前に出しました。
「えっ?たったそれだけ?」
そう思われるかもしれません。でも結果を導き出すためには沢山のプロセスが必要な時もあります。そしてそこには必ず根拠があります。
「色々考えながらサドルポジションをいじってたらこうなった」
これも正解に近づくプロセスですし、決して間違いではありません。
ただ、バイクフィッティングの場合は「そこに根拠がある」と言うだけの事です。

この各数値の面白い所は「その人の元々持っているフィジカル」(筋力や身体を動かすスキル)と「バイクのセッティング」の両方を表しているのです。
フィッターの仕事は「数値を改善させるのにどの要素を変化させれば良いか」を切り分ける事になります。
なので必ずしも数値が劇的に改善する事は多くはないのですが、必ず「乗りやすく」「動かしやすく」なる事は間違いありませんよ。

LEOMOを普段から使って頂くと話がとてもスムーズ!

このライダーさんはもう2年くらいLEOMOを実際に使っていただいています。
日常のライドでも数値を見てペダリングを理解しながら走っています。
「この数値がこうなのは何故か」と言う事に対して共通の認識を持てるのです。
セッティングの変更についても話が整理と理解がしやすくとてもスムーズでした。

LEOMO自体に興味がおありの方はこちらをご覧くださいね

迷った時に気軽に聞けて、間違っても元に戻せる


バイクライディングで悩んだ時に「どうしたら良いか」を論理的に考える事が出来る。
1度フィットを受けていただくと、そのスタンダードができます。
定期的に受けて頂くのがお勧めですが、先ずは最初の1回是非お試しくださいね。

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バイクフィッテング担当 スズキ