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ロードバイクシューズの選び方

「乗り慣れてきたし。。。そろそろビンディングデビュー!」


ビンディングシューズやっぱり憧れますよね

でも。。。シューズってどう選べばいいの?」

そんな方も多いかと思います。実はバイクシューズの選び方やサイジングは、スニーカーやビジネスシューズと同じではありません。シューズのサイジングや、履き方は「バイクフィッティング」の大事な一部分です。その事について少し触れてみようと思います。

最近は通販でシューズを買われる方も多いようなのですが。。。スニーカーよりも割と選び方がシビアなのかビンディングシューズです。
ここではお店で実際にシューズを選ぶプロセスを中心に「ビンディングシューズの選び方」を解説していきますね。

先ずは正確に「足」のサイズを知りましょう!


■ビンディングシューズ選びはバイクフィッティングの重要な一部分

そしてビンディングシューズは「靴」なのは確かですが、バイクを構成するパーツの一つという言い方もできるのです。ライダーとバイクを結ぶ重要な3つ(ペダル・サドル・ハンドル)しかない接点の1つなのです。

「足と靴を知ってる事」
「バイクのパーツとしてのビンディングシューズを知ってる事」


この2点がとても重要な事になります。

■靴選びの前にまずは「お店選び」これとっても大切です!


バイク選びの時もそうなのですが「お店選び」はとにかく大切です。当たり前ですが「実店舗」で買いましょう。身に着ける大事なギアなので、やはり現物を見て買いたいものです。「足と靴を知ってる人の居るお店」が大事です。

「足型に対してシューズが合っているかどうか?」
「合っていない場合、ハッキリとそれを伝えられる勇気のあるお店か?」

この2点がとても大事です。スタッフとお話をしていくとその辺は解ると思います。
可能な限り「フィット上の不具合をサイズをあげる事でフィットさせる」を避けたいのです。

「普段履いてるスニーカーが○○センチだから、この位でいいでしょ」

コレが全く通用しません。目安にはなるのですが、大抵の場合この選び方をすると、サイズが大き過ぎてしまいます。なので、出来れば足のサイズを計測できるお店である事がベストです。

■大きすぎるシューズが良くない理由


「え?別に指先が当たってなければOKでしょ?」「小さ過ぎて痛くなるよりは良いよね?」そう考える方もいるでしょう。普通の靴であれば不正解ではありません。
ビンディングシューズはペダルがシューズに固定されていて「円運動」をしています。大まかに分けると、ペダルが下に下がる動きと、上に上がる動きがありますね?ペダルが下に下がる時はソール部が力を受け止めてくれます。ペダルが下から上に上がる動きの時は、シューズのヒールカップ(踵)とアッパー(上側の皮の部分)が力をを受け止めます。

「サイズの大きい靴=アッパーと踵が緩い靴」だと気持ちよくペダリングができません。出来ればシューズアッパーもバックルや紐を無理やり締めこまなくても、出来れば靴下のように全体が足を包み込むようにフィットして欲しいのです。

つまり、足型にしっかりフィットしたシューズを、正しく履く事でより快適にペダリングをする事ができます。なので、まずは「正しい履き方」と「選び方」マスターしましょう。

目安としては「履いてみてバックル類を締めた時に、シューズのフォルムが崩れてしまう靴」はサイズか足型にシューズが合っていません。

足のサイズは39.5−40



■何はなくとも先ずは正確なサイジングから


このツールは「ブランノックデバイス」という正確に「足のサイズ」(靴のサイズではなくて)を計測するものです。ちゃんとした靴屋さんだと置いてあったりします。

まずは「座った状態」で「足の長さと幅そしてアーチ長」を計測します。座った状態というのがミソで立った状態だと足幅などが変わってしまいます。バイクに乗る時はペダリングの力以外は力が掛かる場面が少ないので、それに近い状態で計測をします。

スニーカーだと大体このサイズになります


計測すると「39.5」サイズ付近なので、まずは普通の靴のサイズ感に近い「41」を選んでみます。

もしコレがスニーカーやビジネスシューズだったら、このサイズ感でアッパー全体のバランスが良くて縫い目などの違和感のない靴を選んでいます。
でも割と足の大きさ24.5cm前後で27cmとか28cmの靴を選んでいる人多かったりするんですよ。ですので「バイクシューズは普段の靴より1サイズくらい小さめ」と言っても当てにならなかったりするのです。足のサイズを先ず正確に知る必要がある理由でもあります。


もしインソールを外せるなら、外してみて実際に足を置いてみると良いです。この時に必ず「自分の踵」をインソールの踵部に合わせます。
足先に余裕が少しありますね。これであれば歩く靴の場合だと「捨て寸」という足の指が開くスペースを残すことが出来ます。しかしバイクシューズだと、少しアッパーが余ってしまったり、踵のカップがゆるく感じてしまいます。




ジャストサイズの「40」を選んでみます。


■歩くための靴よりもビンディングシューズは小さめになります


歩くための靴だと「確実に小さい!」と感じるサイズ感です。ですがアッパーと踵は綺麗に収まります。最小限のバックルの締め量で全体がホールドされます。
アッパーが綺麗に足を包み込んで靴下のようなフィット感になっている筈ですよ。
もし、このサイズ感かハーフサイズ上で「足のどこかしらが当たる」「踵が狭く感じる」という場合はシューズの「ラスト」(型)が合っていないのです。





当然ですがヒールカップがとても大切なので、履く時は踵を潰さないようにしましょうね。
シューズを履く時に踵が硬かったりして、つい踵を踏んでしまったりする事があるかも知れません。なるべく避けるようにしましょう。バイクシューズを扱う時は、なるべく踵は大切に扱ってくださいね。それだけでもシューズの寿命を伸ばすことができますよ。


■シューズを履いたら先ず踵をしっかりと合わせます



シューズに足を入れたらバックルを締める前に踵をしっかりと合わせます。これはバイクシューズを履く時に必ずやってほしい作業です。
この工程がとても大切。普段の靴だと踵を合わせる意識はあまり持たないと思いますが、バイクシューズを履く時はまず踵をしっかりと合わせましょう。これだけでシューズのサイズ感も変わりますし(踵が合ってなくて靴の前側に足が移動してキツく感じたりしてる)足がちゃんとホールドされるのでペダリング自体もとても良くなる場合があります。

バックルを閉めるときは足首側から

■バックルを締める時は踵を合わせた後に足首側から



次にバックルを締めるのですが、必ず「上側のバックル」(靴の踵に近い方)から締めていきます。



■爪先側からバックルを締めないようにしましょう




スニーカーを履く時につま先側からシューレースを締めて行く感覚で、前側のバックルから引いていく方がいます(大半の方がそうです)前足部の痛みに繋がったり、サイズ感が変わってしまうのでやめましょう。あくまでも上側の、踵に近い側のバックルから締めます。

総合すると①→②→③の順で締めると言う事です


「踵側のバックル」→「真ん中のバックル」→「つま先側のバックル」と順に締めていくのですが、つま先にいくに従ってガチガチに締めなくて良いです。「上り坂」「スプリント」のように足をホールドして欲しい時だけ締めて、あとは少し緩めても良いです。BOAダイヤルのシューズはこれが簡単にできるのが利点ですね。

締める強さは①→②→③の順で弱くします。爪先側は軽く置くだけのつもりで。ジャストサイズのシューズを選べたらそれでもアッパーは足をしっかりと包んでくれる筈。
そしてシューズのフォルムも綺麗に保たれている筈です。この様になるシューズを選ぶのがベストなんですよ。



撮影の関係で座って写真を撮ってますが、母指球で立つようにして靴をこの形にして立ち、軽く膝を曲げてみます。

「足先が痛くないか?」
「ヒールカップが浮いていないか?」

これらをを確認します 。
ちなみにこのシューズサイズはかなり大きめです。見て頂くと踵に隙間があり靴の先端部に皺が寄っていますね。もし幅で合わせると、このサイズになるという事は「その靴の型が足形に合っていない」という事になります。
自分なら「別のモデル」「別のメーカー」をお勧めする事が多いと思います。
こう言った事をハッキリと伝えられるかどうか?がお店の力量だと考えています。

足のサイジングのみや、クリートセッティングのみも有料ですが承ってます。
いつでもご相談をお待ちしております。


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