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正しい時間の使い方

 毎日父の介護に通う生活も、半年以上が過ぎました。
 基本、午前中は介護と買い物。午後は自分を甘やかすつもりで、無理しない程度に通う。
 、、、

 あれ?
 意外と時間があるかも?

 火曜日の朝、突然そう思い立って、以前から行きたかった草津温泉の宿を予約した。

 車で3時間もかからないので、11時頃出発しても2時前には到着。
 そして思いの外早く着いたので、調子にのって草津白根山まで一気に登頂。

草津白根山

 天国!!
 数年前の噴火の影響で、山頂駐車場は閉鎖されていたのですが、志賀草津高原ルートの景色は、幻想的で異次元に美しいのです。
 白い山肌が見えて来た時の感動は、言葉に言い表せません!!

 実は草津は、子供の頃大好きだった祖父母と毎年訪れていた地。
 大人になってからも、結婚するまで毎年ツーリングで行っていた場所。
「此処が私のアナザースカイ」的な、、
 だから、道中の景色も懐かしく、家を出てからずっとウキウキしていた。

 下山して勝手知ったる草津の町を散策。
 有名な観光名所「湯畑」では、お祭りをやっていて、たくさんの屋台が出ていました。

 そして今回勢いで取った宿は、中心地から少し離れた森の中にあるホテル。
 立地などは気にせず予約をとったにも関わらず、偶然にも祖父母と行っていたホテルのお隣だったので、夕食後は懐かしい森の小道をお散歩。

 白根で写真を撮る為に車を降りた時も、森をお散歩している時も、絶えずウグイスの声が聴こえていて「おばあちゃんも喜んでいるのかな?」と思いました。
 そういえば、祖母が亡くなってから、初めての草津。
 いつも私を見守ってくれている祖母も、私の目を通してこの光景を楽しんでいるのかもしれない。
 ずっと此処に、来たかったのかもしれない。
 なぜなら撮った写真には、謎の光がたくさん写っていた。

謎の青い光
謎の緑の光

 本当に来てよかった。

 そして、翌日は温泉に入り、朝食後直ぐに帰宅。

 昼前には父の元にお土産を届け、いつものように夕食の買い出しに行った。
 寝起きの父は体が動かないので、介護の負担が大きい。
 だから一人で介護する母が、いつもより大変だったかもしれない。
 申し訳なく思ったが、息抜きも出来ない母には、いつもより丁寧にマッサージをしようと思う。
 マッサージしてくれる人がいない私は、時々こうやって息抜きをしよう。
 それくらいは自分に許そう。

 今回思い立ったのは、父の介護を「自分を大切にできない理由」にしたくないから。
 少ない時間でも、感動はできるし、日常を忘れてリラックスする時間を持てるんです。 
 温泉に三回も入れたし、森林浴もできたし、美味しい料理も食べられた。

 宿で一人でいる時、自然と涙が溢れてきた。
 私は、自分で思っているより、頑張っているのかもしれない。

 今回の小旅行には、たくさんの気づきがあった。
 楽しい時間は、いつだって作れる。
 「時間がない」と言い訳しないで、周りに少しだけ甘えて、自分が楽しもうと行動すれば、日常は簡単に変えられる。

 たった三時間の移動で、大自然が生み出した奇跡のような風景を目にすることが出きる。

 私は日常に追われて、こんな簡単な事ですら「出来ない」と、自分に制限をかけてしまっていた。
 そして、行動したことで自信もついた。

 自分を幸せにするのは、自分。
 行動するのも自分。
 いつもより少しだけ冒険してみると、想像以上の収穫があった。

 同じ24時間。
 家で体を休めるだけで、自分を労っているつもりになっていたけれど、動いた方が本当の意味で休息になった。

 もし、これを読んでいる人で動けずにいる人がいたら、少しだけ勇気を出して、小さな冒険をしてみてほしい。

 きっかけは「温泉に入りたいなぁ」で充分なはずだから、、、

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