イチゴのお家(イチゴランド)

私はイチゴランドに普段は住んでいます
この浮世(新宿とか中野とか)とは、だいぶ違う世界です

社会のルールや人々の考えもだいぶ違います
学校とかもありません
町の大人たちが必要最小限なことは教えてくれるため、子どもたちは学校という制度がいらないのです
こちらの浮世のように、因数分解や二次方程式や、古文・漢文やリトマス紙が赤になるか青になるかとかは、まったく覚える必要はなく、ただ、人に分け隔てなく明るく接しなよ、とか、リンゴの収穫のタイミングとか、妖精がいたずらをやめる呪文とか、そういったことを教えていれば、事足りてしまうのです

基本、みんな助け合って仲良く楽しく暮らしています
私は森のはずれの大きなイチゴの家に住んでいます
こちらの世界で言うちょうどフジテレビの球体くらいの大きさのイチゴをくり抜いて、中はロフト付きの2LDKで暮らしています
台所には青と赤と白の蛇口があり、それぞれをひねると、イチゴジュース、イチゴティー、練乳、が出てきます

ヘタの部分は天井裏になっていて、天気が良い日はオープンカーさながら全開にして朝からフルートを吹きます
なお外壁のイチゴの種の部分は銃口で、危険を察知すると練乳を発射します

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