見出し画像

いのちの星屑

翌朝、起きると隣に敷いてあった母ちゃんの布団がきれいに畳まれてあった。眠い目を擦りながら、台所に行っても、誰もいなかった。すぐに戻ってくるだろうとテレビをつけ、待ってみた。が、けっきょく誰も戻ってこなかった。
 翌朝、目をさますと、口臭が気になるくらいすごいお腹がすいていて、力が入らなくなっていた。それでも寝ることしかやることがないので、寝ているとものすごい音で目がさめた。目の前には太い足首が並んでいる。
「ヨウスケくんだね。おかあさん、おとうさんはどこ?」
 捨て猫でも見ているような目で、おじさんたちが見下ろしていたのだ。
なんだか母ちゃんと父ちゃんがいなくなったことより、おじさんたちの目つきが気になった。
つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?