The Life



 奇跡なんて
 いくつ見てこれただろう

 きっと
 あたしが覚えているだけのものなら
 それは出逢いに限られるから
 本当に片手に足りないくらいのものでしかないけど
 明らかに宝石の様にキラキラしていてその眩しさに目を背けたあたしの瞳孔は影を認めた

 (無言)

 夏の、その雪を見た時に思い出した
 四月に降る雪
 黒い筒みたいなコスプレをしたやつが観測したものの様なそれは
 けれど
 夏に降ったのかもしれない


 空気はない
 風もない
 そして目の前に人の命もない

 好きとか嫌いとか
 そんなものもなく 
 そんな思いも
 風も
 無く
 凪ぐ

 まるで星が
 息を止めたように
 その鼓動と言っていいはずの"時"を止めたように
 凪ぐ世界であたしが泣いてる
 大切だったはずなのに
 亡くしたその命を想う
 一緒に還るはずだったのに
 残された命と意識と軀を引き摺って
 傷だらけ
 あたしが忘れたその想いー
 "愛"が
 あたしに訪れることなんて
 あたしの部屋をノックしてくれるはずが
 あたしのその部屋の鍵を持っているはずなんて 無いのだ


 だから
 少しでも過去のあたしがそうできた君を思ってみるけど知らないからどうしようもない


 思い出は病院の天井から始まる諸々の全否定と
 一度だけ踏み入れた遥か遠い地の浜辺で風に消えていくその㰷灰
 わからないけど
 涙しかなかった
 泪止まらなくて
 一人で
 砂を散らしたけど
 なにもないのに投げつけてみた
 わからないんだよ
 あの時握った砂の感触も
 あの時に涙を流した誰かの想いも
 それがなんなのか
 その嗚咽が
 なんの涙だったのか
 悔しくて悔しくて 悔しくて
 ただ一つ覚えていた声で紡がれる約束に縋ってる

 「キミは、感じて、感じさせるんだよ」


 信じてはきた
 けっか、感じさせてくれる鶯籠に出会えたのだろう
 そしてだから
 いつかできるのかもしれないと
 無駄な期待に命を投げ込んだ


 でももうわからなくなる

 そうして路頭に迷ったあたしを包む
 空と下の海の底にあって
 地上を抱く様に挟む青と蒼が
 想起させた

 出会えたって想うんなら
 好きでいれよ
 って

 その華たちかもしれないし
 鶯たちかもしれないし
 熱たちなのかもしれない
 わかんないけど
 そんなことをただ思わされる

 けれどわからない

 あたしの

 感


 は

 その自分の熱を疑ってる


(……………)
(いやなんか言ってよ辛いじゃん)
(え!?終わり!?)
(そうだよあたしたち話してんだからさ)
(…え!?終わりなの?!!?)
(だから、そうだってば)
(…はんぱー)
(え?バンパー?なんで?)
(ふざけんなよハンパだって言ってんの)
(しょうがないじゃん。鶯籠のsummer snowを、一回で書けると思ってるのか?)
(.いやそうだけどさ、ハンパ過ぎひん?)
(…………)
(おいなんとか言えやこら)
(ま、まぁ、いいじゃん)


出典:鶯籠>1stAL「i cAn Fly」Tr-6『summer snow』
#epcomplex
#鶯籠レビュー
#楽曲派なのか音響派なのか
#言葉は咀嚼できてない
#鶯籠
#summersnow


BGM:summer snow /鶯籠(from AL『i cAn Fly』)

基本的に物語を作ることしか考えていないしがないアマチュアの文章書きです。(自分で小説書きとか作家とか言えません怖くて)どう届けたいという気持ちはもちろんありますけど、皆さんの受け取りたい形にフィットしてればいいなと。yogiboみたいにw