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令和五年十二月廿四日 第四回黒酒八楽二人会『968』於・スタジオフォー

クリスマスイブの開催ということで、全力でクリスマス落語会をやりました。
開場中のBGMをクリスマスソングにして、予約特典の紙切りもクリスマス仕様にして、入場特典兼クリスマスプレゼントに黒酒の手作りポチ袋を配り、サンタ帽を被ってオープニングトークと写真撮影をしました。
小学校の時のお楽しみ会みたいでした。

◎加賀の千代
暮れの噺はコレしか持ってないですね。
来年はぼちぼち季節の噺を仕込んでいこうかなと思っています。

YouTubeで、ある師匠方がトークをしていて、
中で「台詞を綺麗に伝えようとしているだけじゃ直ぐに頭打ちになる」と小三治師匠に言われたと仰っていて、
なるほど、と私なりに咀嚼して演じ方を工夫してみました。
アドリブなのか台詞なのか分からない感じが少しだけ出せたかな? と思います。
このやり方は雑というか、ふざけているようにも見えるので、完成されたものを見たい人にはあんまりかもしれません。

◎明烏
【明烏】と言ったら黒門町。
黒門町の【明烏】を覚えるには、文楽師匠への愛が強い小満ん師匠に教わるのがいいんじゃないか、と今年の3月にお稽古をお願いしました。
そしたらこれが黒門町の【明烏】とは全く違うものでびっくり。
小満ん師匠曰く、

「師匠の【明烏】が素晴らし過ぎて同じようにはできない」

とのことで、かなりアカデミックな【明烏】。
もうアカデミック過ぎて文字起こしが捗らず、正直覚えるのを諦めていました。
だけど『クリスマスイブに男女の艶っぽい噺をやりたい』という想いと、
このままでは小満ん師匠に他の噺を教われない、という事もあって、頭を掻きむしりながらなんとか文字起こし。
これまでで1番大変な文字起こしでした。

しかし覚えてやってみると、今はなき吉原という情景を浮かばせるには一番良い【明烏】で、喋ってて気持ちいい【明烏】。
吉原の綺麗な部分をより綺麗にしたような、そして私が枯れてきた時にとんでもなく味が出そうな【明烏】。

当時の吉原のことや師匠の言う単語の意味を、文献や浮世絵を駆使して噺を覚えたので、割と廓について詳しくなったかもしれません。
廓噺は【徳ちゃん】しか持ってなかったので、これからガンガン覚えていこうと思います。


今年の自主公演はこれで最後。
振り返ってみると、自主公演ならではの個性的な会がたくさん開催できました。
が、これが当たり前になってくると普通の会が味気なくなるので、来年は地力をつけるためになかの芸能小劇場での独演会に力を入れようと思います。
ぶつくさ。

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