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【16日目】龍玉師匠

『龍玉』は英語でドラゴンボールということで、
師匠は以前DRAGON BALLという会をやられていた。

いたちやさん主催


「じゃあ前座は鳥山明繋がりで、あられ(Dr.スランプ)がいいんじゃないか」

と言っていたらしいのだけれどもその会も終わり、ほとんど師匠とは縁が無く二ツ目になってしまった。
師匠一人の会で前座を務めたのは一度きり。

殺しの龍玉

とはいえ龍玉師匠はカッコいいから好きだ。
なんというか期待を裏切らない。
まず〝殺しの龍玉〟という異名を取るだけあって基本的には私服が黒い。
ジャケットは「鉄入ってんのかな?」てくらい重くて(撃たれてもいいように?)
着物をはじめ、手ぬぐいからなにから仕事道具に余計なシワが一切ない。
キッチリかっちり。
有名なのが、誰との食事の席であろうが箸を割らないこと。
雲助師匠のお宅にお邪魔しても何も食べない。
これはことによると、食事をする=栄養補給=弱っている=殺られる、ということなのかなと私は思っている。

女殺油地獄

豊洲の図書館では歌舞伎のDVDがレンタルできた。
「落語をやるなら歌舞伎の勉強もしなきゃ」と随分お世話になった。
中で【女殺油地獄】という演目はタイトルのカッコよさに惹かれて繰り返し観ていたので、龍玉師匠がコレを落語でやると聞いて震えた。
絶対名演になると思って
「見学しに行ってもよろしいでしょうか?」
と『一門』という特権を使ってお願いした。
私が落語会の見学に行ったのなんて小ゑん師匠の古典の会だけだ。

「来なくていいよ。……じゃあ見えないところにいてくれ。恥ずかしいから」

とりあえず私が何か言うのはおこがましいので感想は言わないが、Twitterのタイムラインは龍玉師匠の感想でいっぱいになっていた。

エイリアン殺しの龍玉

そんな龍玉師匠ではあるが、何故かは忘れたが一門で集まった時に白酒と『月刊ムー』の話で熱くなっていた。
そこから派生して、映画『ゼイリブ』のように「エイリアンが見えるサングラスをかけて俺もエイリアンと戦いてぇっすよ」と仰ってて、チャーミングな所もあるんだなぁと、腹を抱えて笑いつつも、「さすが〝殺しの龍玉〟。エイリアンまでもやるのか」と思った。

ちなみに雲助師匠は「あーそう」と仰ってた。

龍玉師匠はあまり高座でマクラをふらない。
中野の兄弟会で若かりし頃の想い出を話していたのを一度聴いたことあるが、
正直「そんなに面白いんだったらもっと喋ればいいのに」てくらい面白かった。

だけどゴルゴ13は無口だからカッコいいんだよな。


16/40 池袋演芸場 六日目
【のめる】
本日も馬石師匠はお休み。
トリは龍玉師匠。
色々思い付きやってみたことがはまって良かった。
噺の方も途中焦ったけどまあまあ良かった。
もう少しなんかできそうではある。

たいへんに好意的なお客様(だった気がする)で気分が良かったので、美味しいもの食べて池袋から2時間ほど歩きながら稽古して帰りました。

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