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令和六年五月廿四日『金曜日ノ夜#3』於・落語協会二階

この会は平日の夜開催だし落語協会の二階ということで、「相当許してくれるお客さんしかいないだろう」と自由にやっています。
マクラも落語も試行錯誤。

第一回の時のマクラは、最近あった出来事→妄想というウチの師匠のやり方で喋ってみました。
「こんなことがあってこんなことがあって、でもし自分がこうだったら〜」
みたいな。
ウケはイイですが、ちゃんと作らなきゃいけないので大変。

第二回のマクラは毒とかあんまり言っちゃいけない話とか。
これは相当難しくて上手く喋れなかった。
向いてないなこれは。

今回は楽屋噺。
これは仕入れるのが大変なのと、落語好きにしか伝わらない点がネック。

結局のところマクラは実体験3と創作7くらいが良さそうですね。
色々なパターンのマクラの喋り方を持っておきたい。

◎のめる
いつも三席とも稽古したい噺をやろうとしてパンクして後半グズグズになるので、最近は一席は慣れた噺を入れるようにしています。
そうすると心地良い疲労感。
翌日まで引きずるということはなくなりました。

毎回くすぐりを足したり引いたりしながらやってます。
いつもウケないところが三か所もウケるようになりました。
言い方ひとつですね。

◎一文笛
前半のたばこ入れのくだりは少し滑稽みを出してますが、最初から重々しくやった方がいいのだろうか?
前半と後半のギャップを狙ってますが逆効果かも?
そしてサゲでウケさせていいのだろうか?
全部が振り切れてない感じ。
もう少し抑えめに、でも激しくできたらよかったかな。
年齢を重ねたらまた変わると思う。

◎幾代餅
とりあえず思いついたこと全部乗せ。
深夜に思いついた、普通採用しないようなものも全部やってみました。
何か生まれるんじゃないか?と。
しかしダメなものはダメですね。
多少良いものもありましたが。

工夫をして、そこから元の筋に戻る時が結構上手くいかなかったです。
早い話しが稽古不足ということなんでしょうけど、普通に言葉が出てこなくて色んなセリフで繋いでました。
いや面目ない。

「なんの工夫もしない方がいい感じになったのでは?」

とは思いましたが、これはたぶん古典の信頼感や工夫をする辛さが見せる幻想ですね。

噺が肚に入っているかどうかは体感時間でわかるそう。
自分で喋っていて圧倒的に長く感じていた幾代餅でしたが、今回は少し短く感じることができました。
台詞に追われることもなかったかな。


開場中にジャズを流してますが、コレは良し悪しですね。
世界観作りは◎で大人の社交場感というか、仕事終わりの金曜の夜感はすごい出ますが、どこかしっとりし過ぎてしまう。
選曲の問題かもしれませんが。

あと、良い曲を流しすぎると、ちゃんと落語が喰われますね。
自分で受付しながら聴いてて、もう落語無しにしてジャズ聴きながら酒飲んだ方がいいんじゃないか? と思いました。
終演後、お客さんに話しかけてもらいましたけど、全員がジャズのことでした。(そもそも落語のこと聞いてくる人もいないですが)

ま、でも試行錯誤してる危うさを雰囲気で誤魔化せてる感じがするので結果アリです。ぶつくさ。

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