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【十七日目】桑名〜鈴鹿

あと少しでゴールだ。
旅を終えて何か変わるのか、これが楽しみだ。
最初の高座から何か違うかもしれないし、一年後、三年後、十年後に変わるかもしれない。
旅の噺をやった時に一味違うかもしれない。
もしかしたら悪い方へ変わるかもしれない。

極端な話、ずっと家でボーッとして育った人間と、
毎日自然の中を歩いて旅をした人間が、同じ性格や人間性になるわけがない。

なんか変わる。
いやー、楽しみ。
結果何も変わらなくても、変わる可能性を秘めているというのがワクワクする。

十七日目。

桑名宿を東海道沿い歩いてみたけれど、私には名所を見つけられなかった。
後で調べてみると吉津屋見附跡、桑名城移築城門、町屋御用水、舟渡場・伊勢道標、江場松原跡、色々と有名なお墓、だいたい気付かず通り過ぎていた。
名所が七里の渡しだけなわけないよな。
残念。
今回の私の旅はあくまで『徒歩でお伊勢参り』で、宿場巡りや史跡探訪はできなきゃできないで別に構わないのだけど、もし歴史に興味がある人は前日から歩くルートの下調べをしておいた方がいいかもしれない。

古そうなお菓子屋さん。
お上品で入れなかった。
お菓子が宝石みたいにガラスケースに入ってる。
こういう時用の綺麗な服もあると便利かもしれない。
相当な荷物になるが。

町屋川にかかる町屋橋を渡って東海道沿に四日市宿を目指す。
毎日暑い。
長袖要らなかったかもしれない。
寒ければレインウェア着ればいいし。

近鉄名古屋線。朝日駅付近。

四日市宿を目指すにあたって朝日町を通る。
歩いてみた感じ、朝日町は東海道愛がすごい感じがする。
主観だけども。
↑の写真のような憩いの場だとか、↓の写真のような広告スペースの大胆な使い方とか。

建物の大事な広告スペースをこんな使い方していいのだろうか?
小向村は桑名と並んで蛤が名物だったんだなぁ。

朝日町の紹介文。
どこで撮ったんだっけな?
なんというか最後の一文の問いかける感じと絵の脱力感がいい。

東海道の榎。
この榎の紹介文がコチラ↓。

『もしこの木が話せたならば〜』って素敵なこと書くじゃない。
朝日町の紹介文と同じ人が書いたのだろうか。
なんか好きです。

他にも色々紹介したいのだけれども、朝日町のことばかりになるので最後に一つだけ。

東海道沿のどこの住宅の玄関にも、『竹に花を差したもの』が飾ってある。
全部違う花。
なんかの風習なのか? と思って調べてみたら、これは朝日町の『東海道を盛り上げる取り組み』の一つなんだそう。

いや素敵。

俺気付きましたよ。

ありがとう。親切でござるな。

朝明橋を渡ると四日市。

正直、四日市は広すぎてどの辺りが宿場だったのかよく分からない。
しかしこの旅での最後の宿場なので出来る限り色々見たい。

まずは力石。

持ち上げようと思ったけどしっかり固定されている。
こういう時、二人旅なら片方が持ち上げるポーズをとって、もう片方が写真を撮ったりできたんだろう。
いや、そんなつまんないことしないか。

次は四日市市有形文化財の龍王山宝性寺。

寺のことは正直分からない。
お賽銭箱があったからお願い事してみたけど、神社と一緒でいいのだろうか?
あと、神様に失礼だから写真撮っちゃいけないとかなかったっけ?(お伊勢さんは撮っちゃいけないらしい)

次は十四川。
桜の名所らしい。
確かにここは綺麗だろうな。

旅をするのなら桜の頃がいいのかもしれない。
この旅では何かと桜の名所と言われる場所を通った。

秋は紅葉が綺麗なんじゃないの? とお思いかもしれないが、今のところ見れていない。
紅葉狩りなんかは、アレはちゃんとデザインされたものを見るものなのかもな。
野山じゃなかなかない。

次は常夜灯。

これは四日市に限らずどこにでもあるのだけれど、解説付きはなかったので載せておく。
三重県はお伊勢参りの関係で常夜灯が多いらしい。

でっかい常夜灯。
三重でしか見てないな。

次は四日市名物、長餅の店。

どういうものかは皆さん各々調べてもらうとして、長餅だけでここまで立派な店が建つのはすごい。
中入ってみたけれどもバラでは売ってないらしい。
食べようと思ったらいっぱい入ってるやつ買わなきゃいけない。
ちょっと餅の口じゃなかったので控えておいた。

続いて、ばんこの里会館。
四日市は萬古焼が有名だそう。
で、それを扱った会館がドカンと建っている。

入ってみたら誰もいない。
よく分からないが見学させていただいた。
あとお手洗いも借りた。

江戸時代の萬古焼。
コレは『ただ江戸時代から残っているもの』で貴重なのか、『江戸時代の有名な作家の作品』なのかよくわからない。
茶碗としての出来も良いものなのだろうか。

そして湯。

これはもうただの趣味。
値段が安くて綺麗でした。
炭酸泉にうるさい身としては、ちょいと弱かったかな。
まぁしかし700円は安い。
都内の銭湯のサウナ付き価格と比べると凄く良い。

続いて四日市一番街商店街。

東海道沿で駅から近くて時間もまだ18時なのにガランとしている。
コレは寂しい。
しかし立派な商店街。
めちゃくちゃ長い。

四日市のマスコット『こにゅうどうくん』。
四日市の至る所にいる。
少し不気味だ。
だけど現地の人からは愛されているらしい。
頑張れこにゅうどうくん。

商店街を見終わって、これで東海道とはお別れ。
お伊勢さんに向かうため鈴鹿の宿を目指す。
さらば東海道。

夜道を進む。
夜になると途端に寒くなるが、稽古は捗る。
見るものも無いし気が散らないのだろう。

腹が減ったわけじゃないが、朝から何も食べていないので「何か食べないと」と、
河原田駅近くの『まるや』さんという定食屋さんに入った。

ステーキ丼。
きしめんとサラダがついて1000円。
都内のステーキ丼なんて脂身だらけか、肉の量が写真と違うなんてのがザラだけど、
しっかりしたステーキ丼だった。
ずっとファーストフードで久しぶり手料理というもの食べた気がする。
なんだろうな、胸の辺りがポカポカしたんだよな。
沁みるというやつ。
コレ絶対伝えなきゃと思って、お会計の時に、
「美味しかったです。ご馳走様でした」
と言った。

いろんな店を訪ねて「またお待ちしてます」とか「ポイントカード作りますか?」とか「近くの商店街で福引ができます」とか言われるたび「もうココ来ないよな」というのを強く感じる。
でもこれは旅先に限ったことじゃなくて、東京に戻っても一期一会はたくさんあるので、感謝の言葉とか、伝えたいなと思ったことは伝えといたほうがいいと思った。

私はもう変わり始めているかもしれない。

めちゃくちゃ写真はブレているが、でっかい常夜灯が灯っていた。
現役のものもあるんだな。
街頭より頼もしく感じる。

寄り道しすぎたのか、宿に着いたのが22時。
スーパー銭湯で風呂には入ったが、ホテルの大浴場にも入る。
私は二度っつ風呂に入るのだ。
年に、じゃなくて日に二度っつ。


支出

ガストのモーニング 600円
アクエリアス2ℓとモンスター 422円
パン屋のパン 1151円(知らない街の知らないパン屋に入ってみたかった)
スーパー銭湯 700円
ドデカミン 130円
ステーキ丼 1000円
宿代 6600円(朝食代込)

計10603円

体重

89.5
風呂に入る前でコレ!
痩せたわー。
いや全然まだ太ってるけど。
とりあえず宣材写真くらいの体重に戻った。

反省

  • ちょっと諸々更新が遅かったかな

  • 街の人が皆関西弁ですごく引っ張られるが、引っ張られていいんだった

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