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【四日目】小田原〜箱根

朝起きた時点での足の調子でわかる。
「箱根越えるの無理だろ」って。

私は足の十字靭帯を損傷しているので、疲労が溜まると踏ん張りが効かなくなる。
ガクンとなる。

皆口を揃えて「箱根は大変」というし、2日に分けて越える事にした。
今日は芦ノ湖を目指す。

しかしこの旅、何となく、ただただ目的地に向かうだけの旅になっている気がする。
無理せず楽しくのはず。
ちゃんと寄り道をして、美味いもの食って、旅らしい旅をしたい。

四日目。

朝9時に宿を立つ。
目の前に宿場っぽいご飯屋さんが並んでいて、寄ってみたいけど営業時間外。
ここに限らずどこも開店前。
小田原で朝ご飯とはいかなかった。

しかし今日もいい天気。

小田原といえば小田原城。
見学もできるらしいが、お城にはあまり興味が持てなくて、
全部同じに見える。
ひょっとして全部同じなんじゃない?
外から眺めるだけでいいかなという。

トンネル。
ワクワクするなトンネルは。

昨日の疲労が残っていて、本当に歩くのが遅い。
箱根の山にたどり着くのが大変。

【四日目】小田原〜小田原

になるんじゃないかと思った。

おくみながや?
読んでも、『小田原城下の〜』までしか入ってこなかった。

だんだん山が近づいてくる。
どれだ? どれを登るんだ?
と思ってマップを開いたら全然。
まだまだ山の手前だった。
あら看板の山。

裸の大将の曲流れるわ。
そのくらいのどか。

鈴廣かまぼこの里。
山でかまぼこ?
と思ったら、『かまぼこは水が命』という事で山だそう。
『縁は異なもの味なもの。ウドが刺身のつまとなり。』
てやつ思い出した。

中に入ってみたら割と賑わっていた。
皆かまぼこ好きなんだな。

旅してるなーって感じの道
この川沿いに旅館が建ってるのは、皆テレビで見てるはず

箱根の山に差し掛かると次第に温泉旅館が増えてくる。
「あ、テレビで見たことのある光景だ」
みたいなのも。

箱根は草津やなんかと違って、街全体の一体感はなくて、
各々の旅館が独立して競い合っている感じがする。
山に囲まれていると色々と整備やなんか難しいんだろう。

温泉地の温泉、入らなきゃいけないだろう!
ということで入ってみた。
私は湯が好きなのだ。
ちなみに昨日の宿は湯河原の温泉。
箱根と入り比べという事になる。

箱根の湯は柔らかい感じがする。
臭いが少しある。

湯河原の湯は、昨日の事で覚えてない。

まあいずれにせよ、どちらも湯の才能で勝負している感じで、
私は都内の銭湯の炭酸泉とかミルク風呂みたいな、工夫している方が好み。

あくまで好み。

しばらく山道。
ここから歩道がなくなるので危険。
本当に温泉宿だらけで今も増え続けている。
山道。
水。飲めるのか?

畑宿に到着。

畑宿の写真屋さん、だったかな?
寄木細工のお店

とにかく寄木細工の店が多い。
何かいいものがあれば買おうかと思ったが、やはり荷物になるのでやめた。
ちなみに高いもので10万のものとかあった。

箱根旧街道、いざ行かん。

の前に腹ごしらえ。
この時点で16時前。
疲れてると食欲が湧かないが、何か食べとかないと。
旧街道の傍に桔梗屋さん。

旅の途中で蕎麦っていいな
机に寄木細工

山菜とろろそば大盛り。
都内の大盛りの感覚で注文したらと超大盛りでびっくり。
蕎麦がぎっしり。
いやーあったかい。
昼間あんなに暑かったのに、標高が高くなるにつれ陽が暮れるにつれ気温がどんどん下がるので、蕎麦を食べて生き返った。

それからモンスター飲んでキューピーコーワヒーリング錠飲んだら、
足の痛みとか疲れ全部なくなった。

箱根旧街道一里塚のゴツゴツした石の急斜面を忍者みたいに駆け上がった。
写真撮るのは忘れたが本当にすごい道。
ここをほぼ駆け足。
歴代最速なんじゃなかろうか。(何の歴代)

思ってる以上に急な階段ですよ

箱根旧街道を利用してどんどん山を駆け上がっていく。
そして見晴茶屋兎月さん。

見晴というだけあって絶景。
遠くに街が見えるのだけれど、私のスマホではこの程度の解像度。

さらに進んで日本遺産の甘酒茶屋。
外から写真を撮りたかったけれども、改修工事中だったので内側から。

江戸時代にタイムスリップしたかのよう。

茶屋店内は仄かに明かりがついていて、すっごい良い雰囲気。

「次のバスは◯時になります」

と店員さんが教えてくれるが、

「ここまで徒歩なんで」

というと驚いていた。
ちなみにこの茶屋は江戸初期からあるんですって。

甘酒いただきました。
あったまる。

真っ暗。
スマホで照らさないとなんも見えない。

ここまで来ればもうすぐ芦ノ湖。
ほぼ真っ暗だが、時短を狙って旧街道を進んでみる事にした。

旧街道から外れて変なとこにいる。

遭難した。
スマホのライトで足元だけ照らして進んでいたら、いつのまにか分かれ道の違う方へ進んでいたらしい。
怖っ。
こういう時、私は引き返さない質なので、思い切って進んでみた。
とにかく道のある方へ。

なんとか山から本道へ出て、ローソンへ到着。
看板の色が黒いので、暗闇の中をがむしゃらに進んでいるうちにパラレルワールドに移行したかと思った。

さて、芦ノ湖周辺には宿がたくさんあると思って予約をせずにやってきたが、どこも満室。
そう、土曜日だから旅行客が多くたくさん宿があっても足りないくらいなのだ。
10万くらいの部屋なら空いてるが、冗談言っちゃいけない。

この寒さと暗闇の中を夜通し歩いて峠を越えるのか?
無理だろう。

とりあえず芦ノ湖周辺をウロウロ。
しかしどうしようもない。
ローソンで朝まで商品を選ぶフリして立ちっぱなしでいるか?
そらしんどい。
野宿はしないと決めているし──と、
ガタガタ震えながらスマホで宿を探していたら、さっきまで無かった宿の案内を見つけた。
誰かが急にキャンセルしたのか何なのか急に出てきた。
やっぱり運がいい。
即予約して、なんとかあったかい布団で眠りました。
めでたしめでたし。

今日は旅らしい旅をした。


支出

温泉 2030円(もっと安いとこでも良かったな)
蕎麦 1500円
モンスター 230円(山で飲むモンスターは効く)
アクエリアス950ml  179円
キレートレモン 140円
甘酒 400円
カルピス極実堂 172円(ローソンのイートインを使う為に購入)
宿 4399円(あんなにいい部屋で安い)

計9050円

反省

  • 山の暗さを舐めない方がいい

  • あと寒さも

  • 山では現金しか使えないからちゃんと持っとく
    (たまたま財布に挟んでいた2000円で助かった)

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