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謝楽祭

謝楽祭には前座の頃に一度だけ参加したことがあるんですが、その時は何にも楽しくなかったんですよね。
朝から湯島天神に集まって、前座なので一所懸命雑用をして、でもって謝楽祭寄席の高座返しだったのでずっと楽屋に居て、特に居場所もなく、時間が来たら後片付けして終わり。
なんの良い思い出もない、ただ朝早くて暑いだけの印象でした。

だけど今年は違いましたね。
何しろ二ツ目ですからね。
まず参加しようがしまいが自由というのが素晴らしいじゃないですか。
で、昼過ぎにのそのそやって来て協会員に配られるお弁当食べて、
梅香殿で落語一席やって、お祭りの雰囲気を味わって、
そんな中でお客さんと交流したりして、凄く楽しかったです。
サイン書くのが上達しました。

ちなみに「こういう日じゃないと声かけられないんで」とか
「こういう日じゃないとサインお願いできないんで」とか、何度か言われましたけど、全然普段声をかけてもらっても構いませんよ。(私に限っては)


さて本題。

「白酒師匠は来ないんですか?」

というね。
お客さんに何度か聞かれましたが、まぁ来ないですよね。
あの通りですからね。
行事には基本的には全部参加しません。
古今亭の新年会、夏の寄合い、圓朝忌、暮れの寄合い……見たことないです。
浴衣すらこさえてないんじゃないでしょうか。
残念ですね。

「じゃあ白酒はファンに感謝していないのか」

というとそうではなく、謝楽祭に関していえば師匠は『絶対に参加しないというわけではない』というスタンスです。

「居場所がねーんだよな。涼しい所で座ってるだけだったら行ってもいいんだけど」

と以前言ってました。
コロナで中止になりましたが、白浪兄さんが雲助一門グッズを売る店をやろうとしていた時、師匠は来てくれそうな感じで「その日は謝楽祭なんで」と仕事を断っているのも見ました。
なので、我々弟子が忙しくなさそうなユルい店をやって、扇風機置いて、冷たい飲み物の一つでも用意すれば2時間……いや1時間くらいは来てくれるかもしれません。

いや、普通に来なさいよ。って思いますよね。
なんか店やろうかな、来年は。

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