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【十三日目】湖西〜豊川

朝起きて、ご飯を食べて、旅日記をつけて、歩いて、稽古して、ご飯を食べて、風呂入って、寝る。
体力や時間に余裕があればYouTubeや動画配信サービスを使ってドラマを観たりしている。

で、この生活がだいぶ洗練されてきていて不都合がない。
強いて言うなら落語ができないことくらいで、あとは大体満たされている。

東京にいる時はなんで満たされないのだろう。
新しいものを求めて、隙間時間を埋めよう埋めようとして、とにかくエンタメを貪ってた。
これは、体力と時間が有り余ってたのかもしれないな。
東京に帰ったら色々見直そうと思う。

十三日目。

今日もいい天気。
もう十三日連続でとてもありがたい。
とてもありがたいが、こうなってくるとリュックを重い防水性にしたことや、
ずっと持ち歩いている防水ウェアが意味ないので、少しくらいの雨なら降ってもいい。

さて、今日はあまり書くことがない。
マップを見てもらいたい。

湖西市から青い点々通りに進んで、東海道(紫の線)を通って諏訪町のホテルに行くはずだったのだが、何をどう間違えたのか

多米街道を通って峠を越えるルートをとってしまった。
正直言って東海道を外れると絶景もなけりゃ史跡も松並木も何にもない。
ふと東海道について考える。
歩く人が増えたから見るものが多いのか、見るものが多いから歩く人が増えたのか、どっちなんだろう。
まぁ離れて初めて東海道の凄さがわかった。

日の岡橋から。
田舎の道。
山道。

なーんにもない。
なんでこんなことになってしまったのか。
マップ見た時はこのルートが最短で、何にも考えずにこちらを選んでしまった。

喉が少し乾く。
危ない。
絶対このルートはコンビニも自販機もない。

みかん畑?
みかん?

喉が渇いて倒れそうになったら、知らない家だろうがなんだろうが訪ねて、
「水を分けてください」
と言う覚悟を決めるが、民家も無くなっていく。
車は時々走っているので、大の字になって無理矢理停めて、最悪車に乗せてもらうところまで視野に入れる。
歩きながらの稽古もやめて、何も考えずに山越えを目指した。

謎の建造物があったので近づいて行ったら、
『またどうぞ静岡へ』
マップを開いて見たら県境。
そうか、長かった静岡を抜けたのか。
長かったなほんと。
しかしコレを徒歩で見て写真撮ったやつは滅多にいないんじゃなかろうか。

別角度。

とにかく黙々と歩いて。
爆速で山を降りた。
11キロの山道を2時間半。
平地より早かった気がする。

山を降りてご飯にする。
長く歩いていると脂っこいものは受け付けなくなってくる。
出汁の効いたうどんとか蕎麦がいい。
で私は関西人なのでうどんを選んだ。

ひょうたん。
何コレ楽しい。

この後も特に何かあるわけでもなく──いや、何かあったかもしれない。
あったかもしれないが、景色を見慣れすぎて、ちょっとやそっとの良い景色じゃ心が動かなくなっているのではないだろうか。
心のありようだ。

ぎょうめいばし、だったかな。
この辺りは橋の名前が全部ひらがなで書かれていて、それでいて欠けていたりして読めない。

川沿いを歩いていると遠くに都会の光。
あそこは通るのだろうか?

東海道に戻ることなく寄り道を続けて、豊川市へ。
明るい。

そして本日のお風呂、コロナの湯。
『コロナの湯』という名前のインパクトでずっと気になっていたので行ってみた。
面白かったのはアクアレビューという流水浴。
ジェットバスではなくてプロペラで水流を作る風呂で、最強にすると激流になってちゃんと吹っ飛ばされる。
歩き回った身体には結構くるが、楽しくて吹っ飛ばされまくった。

1時間半ほど滞在して、諏訪町のホテルへ。
今日は24キロくらい進んだかな。
これから愛知の旅。
ゴールは近いな。


支出

プロテイン 247円
アクエリアス2ℓ 318円(いつものドラッグストアの感覚で買ってしもた。高い)
うどんと親子丼のひょうたん 850円
コロナの湯 850円
股擦れの薬 1298円(油断してスパッツを浅く履いていた。痛い!)
大入り豚まん、ピザまん 401円
宿代 5304円(朝食込み)

計9268円(寄り道するようになってから金かかってしゃあない)

反省

  • ルートは時間をかけて選ぶ

  • スパッツはちゃんと太ももを覆うように履く

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