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令和五年六月四日 第二回扇太黒酒二人会『黒船来航』於・新宿Fu-+

黒船来航は、ラジオを聴いてもらうことがメインで落語がオマケ。
そんな会なのでゆるくやるつもりだったのに、何故か毎回ネタ下ろししてます。
しかも今回は私ばかりじゃなく扇太兄貴もネタ下ろし。
もうラジオ抜きにして二人のネタ下ろし会にした方がお客さん入るんじゃないか?
という説もあります。

◎駒長
ネタ下ろし。
滅多にやる人がいない噺ですね。
面白い噺じゃないし、取ってつけたようなサゲもそうですし、なにより噺の筋が破綻しているような……。
といって破綻した部分を修正しようとするともう【お直し】や【包丁】になるので、色んな意味で難しい噺です。

また、稽古していて思ったのは噺と心のズレ。
噺の方に重心をおくと自分の心に嘘をつくことになるし、心に正直になると噺の良さが薄くなる気がします。
今答えは出せませんが、今回は後者を選びました。

私は大阪出身ということもあって「上方の人が出てくるから」という理由で覚えました。
どうにかしたい噺。

◎野ざらし
好きな噺ですけど「これだ」というやり方が見つからない噺。
やる人が多くて、ちゃんとやればやるほど他と比べられます。
しかし、やる人が多い割には改善されていかないですね。

駒長もそうですが、噺の都合に合わせて登場人物が動くのが私は嫌いで、
野ざらしでいうと
『おまるが流れてきて、八公がそれを引き寄せ隣の奴に水をぶっかける』
という部分。
次の展開に行くためとはいえ強引過ぎやしないでしょうか?

あとどの師匠方も「一人キチ○イ(妄想が暴走するところ)がウケなくなった」あるいは「伝わらなくなった」と言います。
なので、今は狂気やなんかを押し出す感じいいんですかね?
私の好みとしては八公はもっと中学生っぽい感じ。

というわけで、一人キチ○イを二人キチ○イにしてみました。
変えればいいというもんでもないですが、おまるは流れてこなくて済みましたし、少しだけ伝わりやすくなったかな? という……まぁ思い付きでやってみただけなのでまだまだ粗いですし今後やらなくなるかもしれませんが、
ひとまず今回はそんなふうにやってみました。

あと、伝わらなさそうなくすぐりをほとんど変えてみました。
あまり反応はありませんでした。



というわけで、扇太兄貴はちゃんとやってくれているので私が色々無茶をできる会ですね。
「自分一人の責任じゃない」というのは大きいですよ。

次回は9月予定。
第一回と今回のラジオのアーカイブも販売しておりますので、いつでもご参加くださいませ。

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