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【七日目】富士〜興津

お伊勢参りを初めて一週間が経った。
この経験で私の何が変わったのか?
確認する術はないが、ただ自分の中で、
景色を見て「あの噺はこういう場面かな」と思ったり、歴史に直接触れて当時の空気を体感したり、「江戸っ子の気持ちがわかる」と言うと図々しいが理解ができたりした。
なもんで、ここで辞めてもいいんじゃないか。
落語を良くするためだけなら。

まあ、辞めないけど。

七日目。

昨日(今日ということになるのか)夜通し歩いた、その疲れを癒しに湯らぎの里というスーパー銭湯で休憩。
めっちゃ良かった。
まさか炭酸泉があるとは思わなかった。

炭酸泉は金がかかるからかなんか知らないが、大体のお風呂屋が炭酸を減らしたり故障していたりする。
そこいくとここは超高濃度炭酸泉。
湯船にまで気泡が張り付くほど。
おかげで炭酸、つまり二酸化炭素が血管に入って、体が多くの酸素を取り込み血管を拡げるわ拡げるわ。
足のむくみとか疲労からくる痛みは全部取れた。

新富士駅。

13時半ごろ出発。
足が元気になったのは嬉しいが、元気になりすぎてミスをたくさんした。
歩きに結構速度が出るので、曲がらなきゃいけないところを曲がらず、行きすぎてしまう。
通り過ぎちゃ戻り通り過ぎちゃ戻り。
あんまり多いんで四回目から数え出した。
結果、八回おんなじミスした。
+2キロくらい歩いたんじゃないか?

新富士川橋。

富士川にかかる新富士川橋。
川を見下ろしてみると、なんかカラッカラ。

こんなもんなのかな?
雨が降ったりすると変わるのかもしれない。
ちなみにこの旅はずっと晴れてる。

ふと後ろを振り返る。

この旅ナンバーワン富士山。
すっげー。
危うく気づかず渡り切るところだったー。

しばらく歩いて、

うちだばし、だったかな。
これと似た橋を子供の頃に見た気がして撮った。
桜えびは駿河湾の特産品なので、清水区の海沿いはどこの店も桜えびをプッシュしている。
桜えびサブレなんてのもあったが、食べると口がパサパサしそうでやめた。
やっぱり日のあるうちに歩くのが良い。
この、石をくり抜いて木を嵌め込む案内、箱根の山中のどっかで見たな。
木が朽ちていたので読めなかったけど、宿場を指してたのか。

由比宿に到着。
由比宿に着く随分前から、何処を見ても由比宿アピールが凄いので何だと思っていたら、

由比宿は日本遺産だった。
そらもう町全体で推しますわな。
この旅二つ目の日本遺産。(前は甘酒茶屋)

由比宿は出入口が桝形に折れ曲がっているそうだ。
見ると、

なるほど確かに。
勉強になるなぁ。

では由比宿撮りまくったのでご覧ください。

当時からまるっきりそのままというわけではないのだろうけど、さすがに歴史を感じざるをえない。
建物の全部が全部、昔の面影を残しているわけではない。
なんか昭和っぽい。
由比宿の交流館。
覗いてみたけど誰もいなくて交流できず。
正雪紺屋。
紺屋さん初めて見た。しかし今日は臨時休業。
残念すぎる。手ぬぐいとかあれば買いたかったな。
馬の水呑場だとか。
へー、勉強になるなぁ。
由比宿は出口も桝形になっているらしいのだけど、これかなぁ?
何処から何処までが由比宿なんだろうか。
由比川橋。
この先は解説の立て札などは見当たらなかったので由比宿はこの辺りまでかな。

由比宿でずいぶん時間を使ったので、急がないとまた真っ暗な中、峠を越えなきゃならなくなる。
急げ。暗くなる前に。

由比駅。

暗くなった。
日が沈むの早い。
徐々にとかじゃない。
スーッと暗くなってた。

しかし由比駅は綺麗な駅。
構内に特産品が展示されていたりする。

いなば食品もそうなんだ。
なんか、儲かってる感じするな由比。
日本遺産となるといくらか貰えるのだろうか。

桜えびのモニュメント。

もうやりすぎじゃない?
お金の使い方がすごい。
あとデカい桜えび怖い。

ちなみに一個手前の蒲原駅。

由比駅と比べると寂しい。

さて、こうなると真っ暗な中薩埵峠を越えることになる。

暗すぎ。
フラッシュ焚いても見えん。
あと坂がだいぶ急。
膝壊れる。

晴れた日に登ると視界がひらけて海が一望できる良い景色らしい。
この時間は何にも見えない。

↑の写真がなんだかわかるだろうか。
晴れていれば、崖に大きな松の木が一本ドーンと生えてて、後ろが一面が海という素晴らしい景色のはずだった写真だ。
手すりとか無いから油断したら崖から落ちるから気をつけよう。
ぜひ皆は晴れた日に登ってほしい。

しかし私は、海の絶景と相性悪い気がする。

写真じゃ分かりづらいけど、夜でも夜目がきくんで、これはこれでいい景色です。
展望台まできた。
興津まで一里三町(4.3キロ)。
昼で晴れてりゃこう見える。

展望台から今日の宿である駿河健康ランド目指して、膝を抑えて急な階段を降りていくと、

びっくりして写真ブレブレ。

出た、通行禁止。
Googleマップ通りに進むとたまにある。
なんか崩落していて危ないらしい。
崩落すんなよ。
しょうがないから展望台まで戻る。
「通行止めの案内あったかな?」と掲示板を見ると、熊の目撃報告の紙が張られていた。

いやこっわ!
去年熊が現れたらしい。
去年いたら今年もいるでしょ熊なんて。

グルーっと回り道して興津宿を目指す。
下り坂が急なので勿論後ろ歩き。
ここで熊に狙われたら終わり。
山道の下の方、背中に感じる自動車の音が大きくなるにつれて安心する。

そうして今日も足をボロボロにしながら、駿河健康ランドに辿り着いた。
湯に浸かった時、変な声出るくらい気持ちよかった。

11/11(金)はお伊勢参り後初の鈴本演芸場夜席雲助芝居初日の出番がある。
あと17日で終わらせないと。


支出

湯らぎの里くつろぎセット 1650円
アクエリアス950ml   179円
モンスター 230円
ライフガード 150円
宿代 4210円(クッパ風うどん930円 プロテイン200円込)

計6419円

体重

91.5キロ(風呂に入る前)
痩せてきてるのかな。

反省

  • 箱根峠を越したからといって薩埵峠を舐めない

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