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愚者

丸裸がいいのだ。

武器も持たず丸腰で、
みっともなくていいし、
なんならみっともないほど良いのだ。

良いというのは、
胸を打つということ。届くということ。

何が届くのかって、
なんでそんな馬鹿なこと聞くの
そんなの愛に決まってる。

泡みたいに消えるあの愛の事じゃない、

深い深いところで誰もが共有している、
幻想を超えた根本原理の力の話。
だから涙が出るのでしょう
幻じゃないから。嘘がないから。

探りあいなんて大嫌いだし
時間の無駄だ
中学生ならまだしも。
千年ぐらい生きる予定なの?


いい感じにまとめておくことも
「〜風」であることも
「世の中そういうもんだから」ってのも
安心するのかもしれないけど

胸の奥には
嘘もまやかしも無い永遠不変の存在が在るのだから。どうしたって逃げられないんだ

コソコソ逃げ回るくらいなら、
みっともなく泣き喚きながらでも
丸裸で行進した方がいい。
その方が、ずっといい。

傷つかないように身を硬くするなら
檻の中をぐるぐる走ることになる

ネズミじゃないんだから。


泣き喚いたあと
悲しみの果て
そのときは自然に脱力する

脱力が起きる

脱力するということは
全てを受け容れるということだ。

全てを受け容れるということは
真に自由であるということだ。

その方がずっといい。

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