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高臨場感・実在感・没入感 の使い分け

良いVRって何だろう。良いXRって何だろう。
超リアルな女の子が空から降ってきてワクワクの冒険と感動の物語が繰り広げられるとか?いやでもそれって映画とかゲーム的な「良さ」だよね。そうじゃなくてXRの体験そのものの素晴らしさを一言で現す言葉は無いだろうか。

…と、ひとしきり考えた結果、高臨場感という言葉をよく使っています。

没入感

VRを評価する時に「没入感がある!」という記述を見かけます。この没入って言葉は、(現実など)ほかのことが一切頭に入ってこない状態を指し、ゲームにハマり過ぎる際にも同じワードが用いられることもあるようです。
没入感という言葉からは、安藤はちょっと古典的なVRのイメージを連想してしまうんですよね。

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こういう、全感覚を遮断してバーチャルな世界に入るというのは、XRが生活に浸透した未来像からは遠い、という個人的感想を持っています。VR技術は、もっと現実と連続的につながったものになって行くんじゃないだろか。
そんなトピックに触れた記事も書きました。

没入させてしまうほどの体験は、日常を離れたエンタメVR分野において重要だと思うけれど、日常と交差するARやMRにおいて「没入感がある」という表現はあまりしない。
没入感がある=優れたXR、とはならなそうな気がします。

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実在感

Sence of presence、あるいは単にPresence(プレゼンス)とも言われていて、XR業界的にはお馴染みのワードです。没入感・実在感について、Mogura VRさんがまとめてくれています。

プレゼンスという語は元々、臨場感(自分が世界の中に“いる”)を意味する語として扱われてきました。
ただ、近年VR体験とともに「プレゼンス」という単語が使われる時、それは「自分がそこに“いる”」、「相手や物がそこに“いる(ある)”」の両方を包括している場合が多くなっています。つまり、自分が感じるその場の「臨場感」だけでなく、自分以外の人や物の「存在感」も含んでいるのです。

「(現実には無いが)そこに物体があるように感じる」という意味があるというのは、よくわかる。VRの中、またはAR・MRにおいて仮想物体が存在しているように感じられた際に「これは実在感が感じられるね」という会話があるのは自然ですね。
ただ、「(現実にはいないが)そこに自分がいるように感じる」という方の意味が、広く一般に伝わりにくいと思っています。自己実在感、みたいな、別の言葉を使った方がしっくり来るんじゃないかな。

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高臨場感

高臨場感、あるいは超臨場感という言葉は、次世代ディスプレイの研究などによく登場します。対象物体があるように感じ、自己がそこにいるように感じられる体験をまとめて「高臨場感の体験だ」とするのは、一般に伝わりやすいと思っていて、好んで使っています。

冒頭で「超リアルな女の子が空から降ってきてワクワクの冒険と感動の物語が繰り広げられるとか?」と記載したのを例にするなら、美しい景観や物語性というのはXRとは独立した要素で、XR的な良さは高臨場感の体験かどうかだと思うわけです。

安藤のミッション・ハシラスのミッション

ハシラスという会社は安藤の得意&やりたいことからスタートし、社員みんなとのつながりは「高臨場感のエンタメ要素ある体験」となっています。
こんなミッションを掲げています。

”MAGIC”のような圧倒的な高臨場感を創り出し、それを求める人に届ける

魔法のような、手品のような、超すごい臨場感の体験を作るのが好きで、それをとことん追求しています。ついついプロダクトアウト的な作り方をしてしまう悪いクセはあるのですが、好きで得意なんだからしょうがない!芸人だもの!

で、作る所にも工夫を凝らすのだけど、作った後にはちゃんと使って頂きたいと思っており、「届ける!」という所もミッションにしています。導入しやすく運用しやすく、安心して楽しめるにはどうするか、日々カイゼンしています。
最近はエンタメも継続しつつビジネスユースでもMAGICのような圧倒的な高臨場感を活用しているので、機会あったら是非ご体験に来てください。

それではまた!

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