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リーダーシップ進化論とNYAUW⑬

【リーダーシップ進化論―人類誕生以前からAI時代まで について】


前回の投稿は「世間・患者・自分の期待」などについてでした。

P274 【ルネサンスの機運は印刷技術によって生まれたとする主張も少なくない】

P277 【よくある説明は多様な芸術と学問の誕生ばかりに目が向かっている こうしたルネサンスのよくある説明に決定的に欠けているのは軍事の視点だ 日本の場合軍事アレルギーが根付いているからかなおさらこの視点が無視されやすいように思う】


P278 【いつしかヨーロッパ文明は銃を輸出品の主力とし貿易によって世界から巨万の富を得るようにもなっていく ある集団に銃を売ればその集団と敵対する手段もいずれ上客になる また少しでも性能が改善された銃ができれば必ず売れる作れば作るほど改善すればするほど必ず売れる そのうち武器が壊れたりもする そうして武器を買った集団はヨーロッパ文明に依存するようになり実質的な傘下に入っていたのである】

P282 【一対一の戦いであれば武士はおそらく世界最強であった しかし組織的な戦争となれば日本は当時のヨーロッパ文明には全く歯が立たなかったであろう 個人技ではむしろ日本人の方がうまいこともあるし練習量では日本人の方が圧倒的に多いだろうしかし試合では全く歯が立たない 何かと言うと日本は個人の精神論に課題を見てしまう】

P283 【国際政治学者ヘンリーキッシンジャーは米国と中国には戦略的思考があるが日本人には戦略思考がないと述べた マイケルポーターもまた著書日本の競争戦略 の中で日本企業の多くには戦略がないことを示した 日本の場合文化の深いところで戦略的思考への信頼がないのかもしれない そもそも日本の場合政治家や大企業の経営者といったリーダーでさえ基本的な経営学を修めていることが少ないように思う 日本の戦略的思考の欠如を逆から言えば戦略的思考は日本の伸びしろなのだ】


P311 【他者依存段階にある人は人数としても最大多数であるので民主社会はこの段階にある人々の支持獲得で争うことにある。 これによって民主主義は世界をより良い場所にできるリーダーではなく 支持者が心理的に依存できるリーダーを乱してしまう可能性がある】

P312 【自分がみんなと同じだと感じることに一向に苦痛を覚えず他人と自分が同一であると感じてかえってていい気持ちになるような人々全部を大衆と呼ぶ。 このような段階にとどまっている人が多くなると民主主義はおかしな選択をする戦争に向かうような選択もみんながそうするならそれに従ってしまうからだ】

P312

【四つ目の発達段階は自己主導段階と呼ばれるものでいわゆる自分の頭で考えれる人々だ 成人の20%がこれに相当するという ここまで来るとリーダーを疑い自分の判断によって自分がこの人と信じるリーダーを選ぶことができるであろう】

P312 【ただこの段階である人間は根源的な興味関心が自分に向いており自分とは関係のない等に対する関心はほとんど持たない 自分と自分の家族親友さえよければそれで良いという生物学的にはとても自然な状態にある 誰かの迷惑になったりはしないが第1集団の範囲を超えてまで他者の幸運を願うことはできないのかもしれない そして最後の発達段階は自己変容段階と呼ばれるものでこの段階に到達できてる人は1%以下とわずかである 自分自身への興味を失ってる状態にあり 正当性のあるリーダーシップを発揮する準備ができていると言える】

p313 【自分を世界の中心とする状態から世界の周辺とする状態に進むと言う意味で脱中心化と言う】


P313 【大多数 (キーガンによれば) 70%の成人が他者依存段階に止まるとすれば民主主義社会は自己組織化によって衆愚政治に至るしかない。 プラトンはそうした衆愚政治がはびこる状態においては利己的な状態を脱してる人間が独裁的な政治を行うことでしか理想は現実できないと考えた  とはいえそうした独裁者が自己変容段階あるかどうかは外からは理解できない 恐ろしい人物が独裁者になれば衆愚政治よりひどいことになる とはいえ自己変容段階にある人間を正しく選別しリーダーとして立たせるようなアプローチが不可能なことに思われる 現実にはその手前の段階にある自己主導段階の人がリーダーになることも多いだろう であれば大多数を形成する他者依存段階音を人間が少しでも一番上の自己主導段階にまで成長することが独裁者を必要としない平和な社会を成立させるカギになりそうだ】


P274-313で抽出した部分から感じたこと

70%他者依存段階(衆愚政治)
20%自己主導段階(自分と自分の家族・親友さえ良ければよいという生物としては自然。しかし、それ以外の他者の幸運を願うことは出来ないかもしれない)
1% 自己変容段階(正当性のあるリーダーシップを発揮できる段階)


医師のかたにヒアリングを行うと 意識・能力としては 自己変容段階にある方は1%どころかもっと多いイメージです しかし、環境や制度によって他者依存や自己主導段階にとどまっている先生も多いので そういった先生に 自己変容段階に僕も含めて一緒にいきたいというのがNYAUWです。 
医療の場合には研究分野ではすごい速度で進化していても クリニックでその技術が使われるまでに数年以上要することも多く。(今やもう古い概念になったかもしれませんが)PDCA(Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善))を 自分自身で回せないというため息があるのだと思います。(技術や制度に関しては個人ではどうしようもないことが多いのは事実です。 しかしそこは仕方ないとしても 個人のクリニックの院長が集まって すこし背伸びのPROJECTのPDCAを回す練習を一緒にしましょう NYAUW!



今日はここまで



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