見出し画像

まとめ記事⑤ 世界中の都市に直行便で旅行したいですよね?

これまでFACEBOOKやnoteで色々書き溜めてきましたが 10回ほどでまとめてみようと思いました。 たくさん書いたもののまとめ記事と思って読んでいただけると幸いです。先日の投稿④

紹介先

皆様にクイズです
Q1:先生自身が病気になったとして近隣のクリニックにかかったとします。受診した先生の専門領域と違ったようで紹介されることになりました。患者としてはピンポイントで次の紹介先教えてほしいですよね?
1:Yes
2:No

Q2:先生自身が慢性疾患で経過を診てもらっています。リタイアして違う土地に引越することになりました。そのいつもお世話になっている先生に転居先の専門家の先生を紹介してほしいですよね?
1:Yes
2:No

Q3:ある患者さんが先生のクリニックにかかられました。先生の専門領域と違ったために紹介をしなくてはなりません。 でもその専門の先生について知り合いはいません。そういった状況でも100%患者さんのためにピンポイントの紹介先をお伝えできますか?
1:Yes
2:No

Q4:ある患者さんを慢性疾患で先生のクリニックで経過を診ております。 その患者さんがリタイアして違う土地に引越することになりました。そういった状況でも100%患者さんのためにピンポイントの紹介先をおつたえできますか?
1:Yes
2:No

おそらくは自分が患者だった場合にはピンポイントで紹介してほしいでしょうし、自分が医師なら専門が異なっていたり、地域が異なっていれば紹介先をピンイントで提示することはまず不可能だと思うでしょう。ここで患者さんの意識と医師の意識の乖離があります。

医師としては他にもっと待ち時間が短くて 距離も近い専門家が近隣にいるだろうとは思っていても前回の投稿で書いたように 先生方が自分の専門性を 「いえいえ私なんか」と謙遜していることも多く探せないのです。 

そこで仕方なく大きな医療機関に負担をかけるとわかっていながら、なんとなく基幹病院に紹介していることが多いのです。

患者さんは大きな医療機関に対する期待値やリスペクトが高く、そこで対応が難しくても「大病院でダメだったのでしかないか」と納得いただけるかと紹介時に考えてしまうことも多いのでは?と思います。

先生方も御存知の通り、大きな病院は受診抑制で受診ハードルが上がっております。先日も「外来医療の機能分化推進のため新たな制度として導入する紹介状なし受診時の定額負担について、「初診時2000円、再診時500円」になる方向性がおおむね固まった。2021年11月12日の中医協総会で、診療側と支払側の意見が一致した。」とネットメディアに出ておりました。


つまり、高機能病院や大病院でケアをすべきレベルと判断された患者さん以外は地域のクリニックなどの医療機関に戻されることになります。 

つまり、大病院だととりあえず患者さん納得されるだろうと思っても 結局はまだ戻ってこられて 専門家探しをしなくてはならないという状況になる未来がすぐそこに来ていると思います。

そして大病院も逆紹介時にも適切な専門性を探せないために 結局は患者さんのはしご受診が増えてしまうことになるのです。こうやって 皆さんの専門性がわからないことで 患者さんも不安 医師も探せないため課題の先延ばしが続いています。 元はといえば探せない 探してもらえないということです。

それは前回の第4回でも書かせていただきましたが、専門性というと皆様神の手やスーパードクターのイメージをもっていますが 厚生労働省の資料にもありますようにそういったものではないのです。先生のその専門性で良いのです!!

直行便が好き

僕は大阪府吹田市山田というところで育ってきました。年末帰省して12月30日に懐かしい地元めぐりをしてきました。

画像3

山田駅からモノレール一本で大阪伊丹空港にアクセスできます。伊丹空港はいろんなところに航空便が飛んでおり、新幹線の新大阪駅も近いため交通の便という意味ではあまり不便を感じたことはありませんでした。
しかし、両親が熊本県の天草という島に住んでいたときには なかなかアクセスが限られていて便数が限られていたので気楽には訪問できませんでした。天草から世界中の都市に直行便が飛べば望ましいと思いませんか? なぜ世界中の空港が国際空港になって直行便を世界中の空港に出さないのでしょうか?

例えば航空会社は全世界の空港に直行便を全て飛ばしているわけでは有りません。しかし、皆さんは世界中の商業空港であればどこにでも行くことができます。
わかりやすいように日本国内の移動で説明しますと基幹空港(ハブ空港)から地方空港に飛ばしています(スポーク)が、地方空港から地方空港への直行便は多くは有りません。一旦 地方空港からハブ空港に飛んでそこから他の地方空港に飛ぶことになります


ここで 地方の方が「直行便がほしい」「直行便なければ」空港占拠してやる」という団体が各方面に働きかけたとしても
・利用客数
・採算

などの理由で、まずそれが実現されることはないと諦めるべきです。 

それがなければ利用しないではなく。 一回ハブ空港経由だとしても移動して仕事や旅行を楽しむといった目的達成を行うほうがより重要だと考えます。

ハブ&スポーク方式

これは宅配便などの物流企業でもこのハブアンドスポーク方式が取られています。これは 企業のコストとベネフィット そして顧客のコストとベネフィットのバランスのなかで採用されてきている方式だと思います。

ですので 患者さんもミクロでみるとピンポイントで紹介してもらうのが良いですが 全体のシステムとしてはハブアンドスポーク方式で満足の行く受診体験をするという方がマクロでは良いとなります

前回の厚労省の受療行動調査の結果で第一位が医師からの紹介が患者さんの医療機関の受診理由の第一でしたので、患者さんはまだまだ医師からの紹介への信頼を持っていただいております。

では医師側はその信頼に応えられているでしょうか?ハブ(経由医療機関)や最終的なスポークの先(最終目的の医療機関)を準備できていますか? 航空会社のように世界中にお客さんを送ることが出来ますでしょうか?

北朝鮮のような特殊な国を除きJALやANAは世界中にハブ・アンド・スポーク方式で就航しているんでしょうね?と思って調べてみました


トルコ航空で121カ国。あれ?国連加盟国って?

193-196カ国ということになるかと思うんですが。 ってことはハブアンドスポーク方式で患者さんを送ることは出来ないじゃないですか? どうなってんだ!! ドンドン(机を叩く音)

みなさん海外旅行や海外学会に行くときのことを考えてください JAL便やANA便だけでは行けないところも多いでしょ? そうなんです。それが提携航空会社や共同運航便や同じマイレージグループの航空会社というシステムです。 つまり、ハードとソフトに強みのある自社エリアのリソースを遠隔の他社に共有化することによって、逆に自社の弱いエリアで顧客に利便を提供してもらうという互助グループなわけです。

これを医療に置き換えると、 自分のクリニック周りでのスポーク情報(紹介先情報)を供することによって、他エリア(他専門や遠隔地)におけるスポーク情報(紹介先情報)を利用させていただくハブ医療機関になっていただくということです。こうやって世の中のシステムを医療にも応用と思って立ち上げたプロジェクトが紹介先登録プロジェクトです


NYAUWという活動を始めたきっかけ


【1院・1人ではどうしようもないというため息】です。学会・医局・研究会・医師会などがあるじゃないか?という声が聞こえてきます。もちろん 医師にとっては非常に役に立つ組織ではあります。しかし、患者さんはそのようなセグメントの切り方で医療を見ておりません。 たとえば、「杉並区医師会の眼科の先生の中で対応してほしい」ではなく 「自分の疾患をできるだけ最小のコストで、より良く対応してほしい」が患者さんの要望です。時間・お金・精神的負担が最終的に少なくなるなら 先生の診療圏外の専門家にでもかかるのです。そういった際には 自分のいつもの専門内・近隣の紹介先だけでは対応できない場合もあります。「みなさんがいつもの紹介先情報をシェアしていれば患者さんの受診体験向上になるのでは?」と仮説を立て【信頼する紹介先のクリニック登録の数珠つなぎ】プロジェクトを立ち上げました。なるほどな!と思われたクリニック院長先生ログイン・登録してください!

2021年10月28日14時31分31秒

2021年10月28日14時31分31秒_001


よろしければサポートお願いします。 NYAUWの活動は現在マネタイズを考えずに意義のみを追求するフェーズです。 ニッチな分野のやせ我慢プロジェクトですので お気持ちだけでも嬉しいです。