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リーダーシップ進化論とNYAUW⑮(最終回)

【リーダーシップ進化論―人類誕生以前からAI時代まで について】


前回の投稿は「虫の目、鳥の目、そして魚の目」などについてでした。


P343 【企業の多くは実質的に利益創出マシーンにすぎない ただこれらはすべて自己組織化が生み出す自然現象であり誰かを責めても仕方のないことだ  フランスのダノンが使命を果たす会社になることについてなんと99%以上の株主から賛同が得られているのだ こうしたことががフランスのみならず世界に急速に広がって行かない限り厳しい未来がすぐ目の前に迫っている 確かに道徳には可能性もあるが道徳だけに頼ることはできないように思う

P344 【不安だからということで自分と家族だけが助かろうと思ってもまず不可能だ 短期的にはそうしたと思えることもあるかもしれない しかし子どもの未来まで含めた長期的な視点からは誰もがこの危機から逃げられない


P345 【特にGAFAMの時価総額の総額は日本のおよそ2170社の上場企業の時価総額の総額を上回る】


P345 【政治家からして富裕層であり政治家は富裕層から資金援助を受けてるのだからここはもう普通に考えればどうにもならない 富裕層であっても例えば思い出の詰まった住み慣れた家を相続税の支払いのために売却させられてる 富裕層もこれまで十分に痛めつけられている 富裕層は一部の例外を除けば自分たちの生活をさらに痛めつけるような意思決定はしない 仮ににそうした意思決定があったとしても社会問題の解決に対する効果は非富裕層のガス抜き程度になるはずだ】


P346 【国家は建前では民主主義的に選ばれた人物がリーダーとなる時代になった しかし国家以外の組織におけるリーダーの選定には民主的な選挙がこのなわれることは殆どない】

P348 【むしろ善人で構成されている社会が破綻しつつあることがこの問題の本当の難しさなのだと思う。 しつこいがこれは資本主義社会における自己組織化の結果なのだ つまり仮に現在の富裕層全員がいなくなったとしてもまた次に誰かがその地位につくだけの話である 資本主義そのものを変えなければ拡大する貧富の2極化が止まらない その行く着く先には民主主義の敗北と数名の人間を王とする新たな封建社会の誕生である そしてこの未来はすでに出現している】

P353 【富裕層や企業を溜め込んでる資産の全額没収という極端な方法で痛めつけたとしても日本の貧困層に対して機会の平等を与えるのには全く不十分だという  富裕層や企業の自由を最大限に制限しながら結果の平等を目指すの社会は社会主義とされる しかし今の日本は仮に社会主義に舵を切ったとしても安心して子どもを産み育てられる社会にはならない】

P374 【自動翻訳機はできたら英語を勉強しなくてもよくなるからラッキーという話ではない 自動翻訳ができたら発展途上国の安くて若くて優秀な労働力が流暢な日本語を話し始めるからだ


P388 【便利になるということは時間が圧縮され 個々の人間のスキルとしてはより低レベルなところに同質化することを意味している 科学技術の発展はこれと同じプロセスを取るということで人間の時間を高速で圧縮し続けているしかもインターネットの登場以降圧縮の速度はどんどん上がっている 登山家に限らずありとあらゆるスキルの価値が圧縮によって失われてしまう自動翻訳機はできたら語学に堪能であることの意味が失われる自動運転が実用化されたプロのドライバーは必要なくなる。医師や弁護士のような高度に知識な職業であってもむしろ高賃金であるからこそゴールドマンサックスのトレーダーのように自動化のターゲットになっていくであろう


P389 【確実なのは特定のスキルを一生懸命に鍛えてもそのスキルの市場価値には賞味期限がありその賞味期限がどんどん短くなっていくこと 獲得したスキルによって付加価値が産めなくなれば賃金が上がるわけもなくなるチェストはもちろん囲碁や将棋のプロでさえも AI 人工知能に勝つことはできないこの流れがいわゆる中流層を破壊し大多数を年収890万円以下で担税力に乏しい被支援層に固定しつつあることの真の背景である

P343-389で抽出した部分から感じたこと

医療機関の経営と運営

医療機関もGOING CONCERN(事業の継続性のために)利益を出す必要があります。この辺りは そこを追求しすぎると本来の医療の目的にそぐわないということもあるので バランスのとり方が先生のスタンスのとり方なんでしょうが悩ましい問題です 

<医療機関の経営と運営① スポーツ大会> 医療機関は非営利であるという前提があります。以前から非営利の定義が難しいなと思っておりましたが、平成 16 年度 厚生労働省医政局委託の研究「病院経営をはじめとした...

Posted by NYAUW on Sunday, October 20, 2019

<医療機関の経営と運営② 医療機関> 医療サービスの価格は、医療機関自らが決定できない制度となっている為、旧来の医療機関は「経営」ではなく「運営」に終始しているところが多かったという経緯があります。 つまり、診療報酬が高く設定されてい...

Posted by NYAUW on Sunday, October 20, 2019


既存の患者さんばかりの診察頻度や単価を上げることばかりに汲々とすると 近隣に競合の医療機関が出来た際には 患者さんの一部がそちらに流れることもあるかと思います。 そして単価や診察頻度を上げると 競合のクリニックが単価や頻度が低い場合には悪評が立つ可能性もあります。そうすると 不安から短期的にそのような頻度や単価を追いかけるのは 長期的にはペイしない方策だと思います。それであれば同じ診療科でも クリニックごとの違いを鑑みて 協働して 患者さんのために専門性を融通し合うほうが良くないですか? 言うは易しですが 苦手な患者さんを囲い込んでも良いことはありません。

医師の未来予想

いずれ診断能力や手術・処置についてはAIや機械が代用してくると思いますので カウンセラー的な役割の大切さ上がってくると思います、一部のスーパードクターは別にして。そうなると30万人も医師が要らなくなる時代が来るのかなと。  医師もこれまでのような過剰なスキルが求められない時代になりタイムスパンはわかりませんが年収も低くなっていくことは第三的に見ると当然の帰結であるかと思います。 ゴールドマン・サックスのトレーダーが600人が2人になったように、自動翻訳機は英語を勉強しなくて良いのでラッキーではなくて発展途上国の安くて若くて優秀な労働力が流暢な日本語を話し始めるというように。

そういった【現在の普通】が未来永劫続くという前提を変えて俯瞰する視点を得るために 一緒に自由研究プロジェクトにご参加下さい。NYAUW!



今日はここまで


この進化論の本についての感想もここまで。 お付き合い誠にありがとうございました。



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