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太宰治のロマネスクの感想

ロマネスクという作品は、1934年に「青い鳥」という同人誌に掲載した作品です。色々ごたごたがあり、創刊号だけで廃止になったそうです。 気合の入った創刊号だったことは間違いないんじゃないかと思います。 あらすじ 修行して得た仙術で仏像の顔になってしまった太郎、喧嘩の練習を繰り返し強くなりすぎた次郎、嘘ばかりつき嘘のない生活ができなくなった三郎、この三人が偶然居酒屋で出会い、お互いの身の上を話すという話です。 感想 太郎が蔵の中で修業し、鼠や蛇の姿になり、好きになった娘の

    • 坊ちゃんの感想

      夏目漱石の坊ちゃんを読むと泣いてしまう明治39年の作品なのに今も読まれ続けている夏目漱石の名作「坊ちゃん」私は3回読みましたが、3回とも最後やっぱり泣いてしまいました。 あれ?坊ちゃんって笑ってしまうような場面はあったけど、泣くとこあったっけ?と多くの人は思うかもしれません。あるんです!! 今回は、坊ちゃんの泣けるところを書こうと思います。(注意。ネタバレあります。) あらすじ無鉄砲で乱暴者の主人公坊ちゃんは、家族には疎まれていましたが、下女の清の愛情を受けて育ち、学校

      • 山月記の感想

        中島敦の「山月記」って、李徴みたいに人生後悔しないように!って話ではないですよね?まず、なんで山月記を改めて読もうと思ったかというと、子供用の童話集の中に山月記があったからです。子供の本なので、500~600文字程度。 簡単にまとめてあるだけでした。 あれ?山月記って、李徴は、こんなダメダメ男だから、とうとう虎になっちゃいました!って話しだったけ?と中島敦集の山月記を読み返しました。 あらすじ優秀で頑固な李徴という男が、仕事をやめて詩人を目指すが挫折し、妻子のために仕事を

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