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[2018年7月26日木曜日]朝から遠ざかり、夜に近づいても、いつか朝になる

 朝から遠ざかり、夜に近づき夜になっても、『夜の果て』を越えて、また朝になってしまいます。
 遠ざかっていたはずの朝に近づいてしまうなんて、驚きです!
 ですが、これは何事にも言えることではないでしょうか?
 丸く果てがない地球という惑星に住む以上。果てを越え続ける定めにあるようです。

テツガクちゃん
 『前進と同時に後進している!?』という話の中で。
 「朝に近づきながら、夜から遠ざかっている」と説明したのを覚えていますか?


肯定
 もちろん、覚えているよ。
 今回はそれの応用の話かな?


テツガクちゃん
 そうです。
 まず、夜を想像してみてください。
 その夜から遠ざかるために、朝に近づき、その朝がきた後はどうなりますか?


肯定
 そうだな……。

 きっと、今度は『朝から遠ざかりながら、夜に近づく』のかな?
 そして、夜がくる。
 

テツガクちゃん
 肯定さん、ここで気づきましたか?
 『果て』を越えてしまったことに。  

 夜から遠ざかりながら、朝に近づいた結果。
 『朝の果て』を越えて、また夜が来てしまいました!
 最初は遠ざかっていたはずの夜が!


肯定
 あっ、本当だ!
 いつの間にか夜になっている!
 最初は遠ざかっていたはずなのに!


テツガクちゃん
 夜から遠ざかるようにして、朝に近づいた結果。
 その『朝の果て』を越え、遠ざかっていた夜にまた近づき、どうして夜になったのか?

 それは、この地球が丸いから!
 球体は『果て』がない図形という話にあるように。
 進み続けると元に戻ってしまいます。

 これは何事にも言えることで、いつかは果てを越え、元に戻るのではないでしょうか?


肯定
 それ面白いね!
 でも、本当に何事にも通用するの?
 朝とか夜の話は地球に関係することだけど、他の事は?
 例えば、技術の進歩とか!


テツガクちゃん
 同じだと思いますよ。
 一見、常に進み続けているように思いますが、『衰退期』もあります。

 衰退があるから、それから遠ざかり繁栄に近づこうとします。
 そして、繁栄に達したら徐々に繁栄から遠ざかり、衰退に近づきます。
 
 はじまりが衰退でも繁栄でも、やはり果てを越えて戻る気がします。

 それから、革新的なものや、伝統的なものにも言えますね。
 革新的な技術もいつか革新から離れ、伝統に向かいます。
 そして、その伝統的な技術が、今度は革新的な技術になることもあるはずです。
 

肯定
 たしかに、何事にも言えそうだね。
 何かから遠ざかり、新しい何かに近づいても、結局また遠ざかっていた何かに近づくなんて!

 やっぱり地球が丸いから、そうなるのかな?

 
テツガクちゃん
 それはわかりませんが、何事も視点次第ですよね。

 時々、時間について、昔に戻りたいと思うことがあると思います。
 そして、『それはできないことだ』と言い聞かせるのは、それが不可能だからではなく、既に『そうだから』ではないでしょうか?

 私達は過去から遠ざかりながら、未来へ近づき、結果的にはまた過去に戻る。

 それを知っているから、『過去に戻ることはできない』ことだ。
 なぜなら、『既に過去に向かっているから』と。

 前進するということは、同時に後進もしている、と言うことです。
 それに気づけたら、あとは視点をどうやって変えるか、ということが問題になるでしょう。

 どうやったら、船首を船尾の方向に向けられるのか?
 ですが、その答えを出さなくても進み続ければ、何れは船尾の影を見る。なぜなら地球が丸いから。

 きっと、丸い地球にいる限り、私達は常に前進と同時に後進し続けるでしょう。
 そして、地球の外の世界も丸かったら……その定めはまだ続きそうです。


関連の話題
『世界の果てを探す旅』
『なぜ円周率は無限に続くのか?』
『タイムマシン』
『過去が近づいてきている!?』
『前進と同時に後進している!?』
『テツガクちゃんと肯定一覧』


それでは、また次の機会にお会いしましょう。




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