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BPL出場選手のレーティングを考えてみた

BEMANI PRO LEAGUEというのが現在開催されている。初年度の対象タイトルはbeatmania IIDXで、毎週白熱する対戦が続いてて見ててほんとに楽しい。自分がやってるのはDPなんだけど、SPの対戦でも十分楽しめてる。楽しめてるってより、おおー!すげー!って感じなんだけど。詳しくは公式サイトを見てもらえばいいんだけど、先週こんなツイートが目に入った。

考え出すとこれが思ったより難しくて、対戦結果が予想できる何かがつくれないかなあってところでレーティングを思いついた。レーティング自体は色んなところで使われてるけど、BPLは対戦だから似たようなところで将棋のレーティングを参考に考えてみた。

まずは将棋のレーティングの計算式を見てみよう

 将棋のレーティングについてはこちらの将棋倶楽部24のページを参考にした。計算式だが、将棋のレーティングの式は

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で求められるようだ。
 この式の新Rが対戦後のレーティング、旧Rが対戦前のレーティング、±は勝った場合で負けた場合の意味、400というのは将棋のレーティングの場合は”400点以上離れた下位者への挑戦はできません”ということからの数字のようで、25は25局目以降に適用するから、ということらしい。
 これを直接BPLに適用、ということはできない。BPLはファーストステージ、セカンドステージ全部でも10試合しかないから。ってことで、あれやこれや考えて変更・追加したところ次の式になった。

作ったBPLレーティング計算式

出場試合1~4試合目:

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出場試合5試合目以降:

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基本は将棋のレーティングの式なので、変更点を中心に式の説明を書いていく。

 まず将棋の場合は段位によって最初に設定されるレーティングがあるようだが、BPLの場合みんなアリーナA1で皆伝だろうし、レーティング用の段位なんかさっぱりわからない。そこで、アバウトに
 1巡目選手・・・2300
 2巡目選手・・・2200
 3巡目選手・・・2100
 4巡目選手・・・2000
と初期設定した。こうすると、多分1巡目選手(2300点)は4巡目選手(2000点)には通常勝つのではないか、と思ったので将棋の式の400300に変更した。
 次にBPLは単なる勝ち負けだけでなく、score差が画面真ん中に表示される。1点差の勝ち負けと100点差の勝ち負けは違うのではないか、と考えたのでレーティングに反映されるようにそのまま組み入れた。ただ、先鋒戦の☆9の1点差は☆12の1点差より選手にプレッシャーをかけるのじゃないだろうか、と思ったのでscore差に係数を掛けて重み付けをすることにした。係数は、
 先鋒戦・・・5
 次鋒戦・・・2
 大将戦・・・1
と特に理由無くつけてみた。
 また、BPLを見てると普通のアリーナよりもKACよりも、自薦を取る・相手の自薦を奪うという意味が大きいように思われた。そこでカウンター点を作って、相手の自薦を奪う(カウンター)と+50点、自分の自薦を取られる(カウンターされる)と-50点とした(自薦を守った/奪えなかった時は0点)。
 最後に、式の分母の部分が将棋の式は25局以上対戦ということで25だが、BPLではとてもそんな対戦数にはならないので出場試合数を、だがそのままではレーティングの乱高下が酷いので出場試合数×2とし、5試合以上出場の場合は固定で10とした。
 ってことで、色々理由はあるものの数値はわりと適当に付けてみた。今回はこの式で各選手のレーティングを計算してみた。

レーティング式の計算結果

 計算はエクセルでしたもののファイルの公開をどうすればいいかわからないので、とりあえず計算した結果をここのスプレッドシートに示す。
最終戦の第13・14・15戦の前のレーティングで対戦を見てみると、

      GAME PANIC         SILKHAT
先鋒戦  PEACE選手(2225点)  vs   RKS-32選手(1894点)
次鋒戦  #MA3#選手(2135点)  vs  HAL選手(1807点)
大将戦  54GAYA選手(2081点)  vs  SEIRYU選手(2288点)
     SUPER NOVA Tohoku      レジャーランド
先鋒戦  CORIVE選手(2233点)   vs  U76NER選手(2214点)
次鋒戦  KEEL選手(1923点)    vs  1-PIN選手(2174点)
大将戦  WELLOW選手(2253点)  vs  DINASO選手(2306点)
      APINA VRAMeS         ROUND1
先鋒戦  KENTAN選手(1956点)  vs   KUREI選手(2298点)
次鋒戦  UCCHIE選手(2218点)  vs  ANSA選手(2019点)
大将戦  NIKE.選手(2196点)   vs  U*TAKA選手(2530点)

わりと適当に数字を振ったわりには、勝敗を予想できそうな数字が見えてきた気がする。おおよそだが、
 100点差以内・・・完全に互角
 100~200点差・・・やや優勢/やや劣勢
 200点差以上・・・優勢/劣勢、劣勢側が勝つには何らかの作戦が必要
こんな感じに見える。

レーティングの欠点

 レーティングの数字である程度勝敗予想を出来るようになったが、一戦ごとに数字がまだ結構上下に振れるので、数字にいい加減さが結構残っている。その理由を挙げると、

1. 対戦数が少ない
 これは予想できたことだけど、将棋のレーティングでも25戦しておおよそレーティングを考えるような感じなので、5~10戦で出したレーティングの数字が怪しいのは当たり前といえば当たり前だ。同じ選手で5シーズンほど経過すれば信用できるレーティングの数字になるのかもしれない。

2. BPLのシステム
コストと最低出場試合数が決まっており、さらに相手チームの選手を考えて、というチーム事情があるため選手が自由に出場できるというわけではない。そのため、あえて不利なところに出場する選手もいるのだから、レーティングの数字が上振れ/下振れする選手がどうしても出てしまう。コストと最低出場試合数は対戦を面白くしてくれるが、レーティング計算と相性が悪いと思う。

 とりあえずこれらの理由でレーティングの数字は正確にならない。とは言ってもレーティングの数字でわりと勝敗予想ができた。おそらくその理由は、課題曲のテーマが予め決まっているからだと思う。例えば課題曲のテーマがSCRATCHなら両チームとも皿曲に強い選手を選ぶわけで、そうなると他の要素なり地力の差が出やすくなるので、レーティングの差が反映されやすくなる、ということが起きたのだと思われる(テーマもその場で発表、曲もその場で発表という形式なら、テーマで刺さり曲でも刺さりということがもっと頻繁に起きただろうし、レーティング差なんてもっと簡単にひっくり返ったと思われる)。この辺りはKACのような大会とBPLの違う点で、BPLに適した作戦というのがあるんじゃないか、と思わされた。

 まあ、こういうレーティングが活用できるのはおそらくアリーナモードなんだろう。相手も曲もその場で決まり対戦数も多いって環境なら、レーティングも結構有効な数字になるとおもうし。

それはともかく、セミファイナルステージは18日(土)から始まるわけで、楽しみにしましょう!

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