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10/18 0:41 声を発せぬ自販機に
眠気と戦う電車の座席。
まったり。じっとり。あたためてくる。
気付けば終着駅。
あれ? 今、私、息してた?
体が鉛のよう。目が縫い合わされたかのよう。
疲れに憑かれていたみたい。
駅のホームにある自販機でカフェイン頼み。
思わず自販機に語りかけた。
あなたっていいひとだよね。
渇きを癒してくれたり、酔いを醒ましてくれたり。
けど、人間だったら優しいだけで物足りないって言われるタイプ。
好きな子は悪いヤツに食われちゃって、悲しいなあって涙を噛み締める。
そんな優しいあなたに好きな子は擦り寄るけど、あなたを1番にしない。
優しいだけ。それは都合がいいだけ。
珈琲を供給してくれた機械に、暴言を吐いた。
ごめんね。
なんだか、八つ当たりしたかったんだ。
ごめんね。
なんだか、酷いこと言いたかったんだ。
また近いうちに会おう。
自販機ララバイ。珈琲ジャーニー。
空虚な心に飲み物詰めて、さあ旅立ち。
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