フィリピン　あるある「寸借詐欺」久しぶりに頭にきた。

　＊｛寸借詐欺（すんしゃくさぎ）とは、代表的な詐欺のひとつで、人の善意につけこみ小額の現金を借りるふりをして、騙し取る行為を指す｝

　これ、当たり前のようにフィリピンで横行している。詐欺を目的として行っている人もいれば、友人知人に知らず知らずのうちに寸借詐欺を行っている人が大勢いるから厄介だ。

　犯罪だと自覚している者たちは「空港」「タクシー」「ショッピングモール付近」「繁華街付近」で多発する。

　普通に生活している人が殆ど寸借詐欺をした事があるだろう（フィリピン人が詐欺師と言われる所以かも）

　日本人は特に礼儀正しく、人を騙して生きていく世界を知らない。そしてとても優しいのだ。皆さん、気を引き締めないといけない。でも気を引き締めたって、そのような教育を受けていないのだからどうやって断っていいのか分からない。

　分かりやすくタクシーを例に取ろう

・乗車した時（する時）にメーターplusチップは「交渉」である。

・到着時にメーターよりも吹っ掛けたり、もともとメーターが無いのは「ぼったくり」

・移動中の会話でガソリン代が値上がりして生活が大変、子供が多くて大変、だからplusアルファをくれないか？これは軽い「寸借詐欺」

　この様に「具合が悪い」「子供が多くて生活が大変」「お金を落とした、盗まれた」「学校に行くお金がない」と小さな寸借詐欺を働いている。

　フィリピン人は日本人を金持ちだと思っている。自分可哀そうビームを出してお金を得ればラッキーなのだ。寸借詐欺は彼らから見たら挨拶と同じ。

　貧困層は特にそうだ。そして、「嘘」をついてお金を得ようとする。寸借詐欺だと分かっていないから厄介。そして最も厄介なのは「嘘」という言葉を物凄く嫌がる。「嘘」をついているのは自分なのだが・・・・

　貧困層の彼ら・彼女たちは「都合の良い」クリスチャンなのだ。「嘘」をついてお金が手に入ったら「ありがとう」と神に感謝する。

　少し前に・・・・・

　知り合いから、またまた困ったメールが頻発。話を聞くと「具合が悪くて仕事が出来ない」「家族が多いからお米の消費が多い」「食材とお金が枯渇して死ぬかもしれない」という長文が何回も届く。

　私は「お金がない」「少し前から大変だと言っている」「仕事しているのならマネージャーにお金を借りろ」って言ったら「働いたばかりでまだ信用がない」と、本当に屁理屈ばかり。。。

　ま～私も甘ちゃんだ。仕方なく少しだけ支援してあげた。（大家族で小さな子供達が本当に困っていたら大変だしね）日本人は先回りをして考えてしまうから厄介だ。

　数日後、私のメッセンジャーに届いた写真を見て久しぶりに頭にきた。

　「このままでは死んでしまう」「具合が悪い」はずが、「ネイルを綺麗にしました」と私にメッセージ・・・・・（基本自分でやりません、ショップでやります）

　懲らしめる事を考える。ちょうどダイエットし始めたので。。。

　「貴方は何にお金を使ったの？」「私は自分の食費を削り貴方にお金を送金した、私は朝食を毎日抜いています」とメッセージ送信。

　知人は笑いながら、「ははは、貴方は食費を制限しましたか？」とメッセージ・・・冗談だと思ったみたいだ。

　これに激怒した私。。。。お金を施された事を完全に舐めている。態度も改めさせる必要がある。

　「貴方の子供や幼い家族が死んでしまう」と言う事を聞いたから送金した。「私は余裕がなく日々のお金に困っていると貴方に伝えた」「しかし貴方は命の為にお金を求めた」「私の食費を削って貴方の妹達や子供たちの為に」などなど・・・

メッセージを送信した後に気が付いた

　そう、この時期はハロウィンなのだ。気づかなかった私もいけないのだが、彼女たちはハロウィンの為のお金が必要だったのだ。

　何故か直ぐに知人の妹からメッセージ「私は姉と一緒にいます」「みんな喜んでいます」と・・・

　嘘と気が付きましたから、「私に用がないなら連絡をしなくても良い。そして貴方が姉の嘘に付き合って嘘をつく事は、神に罰せられる、嘘に付き合ってはいけません」と返信。

　なぜか、すぐに知人から「妹に何言ったの？」「私は嘘をついていません」とメッセージ。まだ嘘をつくか！！

　私は「貴方が嘘をついている事は判った」「妹まで使って嘘をつくな」「ネイルを綺麗にしたのは私のお金ですね」「貴方はそれでも嘘をついていないのですか？」「私は貴方の嘘の為に食費を削り、お粥で生活しています」と・・・・

　知人は即座に「I'm sorry」「ネイルも貴方のお金で綺麗にしました」「貴方は大丈夫ですか？」とメッセージ。もう無視。。。

　まったく現金な輩だ。二度とこいつらには送金しないことを決めた。オオカミ少年は本当に困った時に相手にされないのだからね。

　翌朝、貴方は朝食を抜かさないで下さいとメッセージ。（悪気はない、貧困層はご飯を食べられることに毎日感謝なのです）それに対して私は「しばらく朝食は抜きます。食費を削って送金したから仕方が無いのです」と返答。

　知人は本当に困った様子で　「I'm sorry」・・・・まったく、「私はダイエットするから丁度いい」と返信すると「朝食を抜いてはダメです。痩せてはいけない。貴方は太っていても良いのです」と・・（食べる・太る=食べ物に困っていない）意味が含まれます。（どの口が言うんだよ）

　さらに翌日も朝食を抜いては行けませんとメッセージが来た。開いた口が塞がらない。。「もう気にするな」と返信。「分かりました、ありがとう」で終わる。

　その日の夕方、知人は誰かに花束を貰って、嬉しくてはしゃいでいる写真をfacebookにアップしていた。まったく、寸借詐欺そのものだ。。。困ったものだよフィリピン。。。

　素直に、家族（子供達）でハロウィンを祝うお金がないから少しだけお金を支援して頂けませんか？って言えばいいのに。喜んで送金したのにね。

日本人は嘘が大嫌い

　また一つ、私を成長させてくれる世界を垣間見た

　（セブの空気を忘れ気が緩み。コロナ禍で大変だと勝手に信じてしまい、フィリピンの王道である寸借詐欺に気が付かなかった。とほほ・・）

　ほんとうに人の気持ちを逆なでする大バカ者たち。。。侘び寂というか、素直さに心打たれる日本人の情緒を彼・彼女たちは永遠に知る由もないのだろう。