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ウワサのブロック注射は痛いのか。3種類のブロック注射を打ってもらった感想など〜硬膜外ブロック編〜

めでたく病名もらって、そのまま入院することになった。なんなら、そのまま診察室から直接車椅子でブロック注射のための処置室へと、ベルトコンベアーのように運ばれた。早速“打つ”ということだ。

い・・・・痛いんだろうなあ・・
と思いつつ、このチリチリが一発で治るなら、何にでも耐えられるとさえ思っていたし、それができないなら、この右下半身切り離してくれ!とさえ思っていた。

入院、再入院、再々入院と2週間強くらい病院を出たり入ったりしていたのだけど、入院中に打ってもらったブロック注射は2種類だった。その他に外来でもう1種類。
その間、先生たちからはいろいろと、ブロック注射に関する医療専門用語も教えてもらったのだけど、ここ以外で、他に自慢するところもないので是非披露したい。

そもそも、ブロック注射って何?

まず、そもそもブロック注射って何?ということなのだけれども、こちらのサイトに定義されているのがとてもわかりやすかったので引用したい。
「ブロック療法とは、神経や神経の周辺に局所麻酔薬を注射して、痛みをなくす方法です。麻酔薬が神経に作用し、痛みの伝わる経路をブロックすることで、痛みを取り除きます。痛みが緩和されることで血流がよくなり、筋肉のこわばりもなくなります」

“筋肉のこわばり”がなくなる、そうこれこれ。痛みやらそれ以外のよくわからないもので、カチコチになっていた体の力が抜ける感じ。痛みの経路を遮断するということなのね。

さらに、私が入院で打ってもらったのは、「硬膜外ブロック」と「神経根ブロック」という2種類で、一般的には「硬膜外ブロックより神経根ブロックのほうが効果が高い」のだそうだ。
この日まず打ったのは、効果という点ではちょっと低い硬膜外ブロックの方だった。

さて、どんなふうに打つのかだが、これがまたもう一波乱。初体験ということもあり、看護師は「ちょっと痛いですよ、・・・落ち着いて、息をしっかりして・・・・」と直前に脅してくる上に、体を押さえつけてくる・・・・。

え・・・・なにこれ・・・・その時点で若干パニック。

針は7センチ???

後ろから聞こえてくるのは、「針は70ミリね」。
え、70ミリって7センチですよね・・・。
そ、それ刺すんですか・・・・。こわい・・・・。

頭は7センチの長さを想像しかけるけれど、もう考えても仕方ないので、どうにでもなれ、という感じ。

足に枕を挟んで、横向きに横になると、医師が背中とお尻のあたりを触りながら針をさす場所を探している。ここと決めたタイミングで、「では、刺しますね、少しチクッとしますよー」って、“少しチクっ”のハズはないのだけど、もはやこちらは無の境地。あー考えても仕方ない。まな板の上の鯉!

針がすこーしずつ腰の中に入ってくる。細い針なのか、それほどの痛みはない・・・・・とおもったら、痛みの本丸らしきところに刺さった瞬間、「イテテテてててて!いたいいたい!」と思わず声が出た。
・・・・が、3秒後、その痛みは収まった!
「麻酔ですよー、麻酔がすぐ効きますからねー」
たしかに!ほんの数秒でその痛みは消えた!

その後、「では、薬入れますねー」

って。え、これから本番か!
背中に目があるわけではないので、針なのか、管なのかわからないけれど、それを伝って、ちょっとひんやりするような薬が体に入ってくるのが分かった。

!!!!いてててててててて、いたいいたい!!!!
5ミリ動かすだけでチリチリする、まさにそのルートに逆流するようになんだか冷たい液体が伝わってくるのが分かった。

すると先生が、「右に流れてますかー?それとも左右に流れてますかー?」と聞いてくる。
ええええええ!パニックなのに、左右どっちかって、なんなんそれ?必死に背中に神経を集中して、どっちなのかを考える。

よ:「左右同じくらい流れていると・・・お、思います・・・」
先生:「はい、では少し右に流しますよー」
よ:「いてててててて、右、右に来てます、いてててててて」
先生:「26ミリリットル・・・」
よ:(って、大さじ2杯弱だよっ!)「うううううううう・・・・」

もう、朦朧とするほど痛いのだけど、
15ミリリットル?(かどうか知らないけど)を超えたあたりから麻痺してきた。

あれ・・・どーん、と麻痺しているな・・・・と思ったらすぐに、

先生:「ハイ終わりー」

その後は、パニックで呆然としている間に、されるがままに消毒だの、絆創膏だのの処置、担がれるように車椅子に乗せられ、気づいたら病室のベッドに横になっていた。

6時間の休息時間で見えたもの。

そこから最初1時間は患部のある右向きに寝ること、その後1時間は仰向けで寝ること、さらに4時間はどっちを向いてもいいけど横になったままでいること、と、指示通り合計6時間の強制休息時間だった。

で、この硬膜外ブロック注射、効いたのか!?

結論から言うと、「効いた!」・・・・ただし、私の場合は、休息時間の6時間+α数時間。
でも、何日も、寝ても覚めても痛い痛い、と思って痛みからすると、体からすべての痛みが抜ける久しぶりの時間だった。思わず、「ウフフ」と微笑んでしまうくらいどこも痛くない!そういう幸せな時間だった。だから、ぐっすり昼寝した。

○分の神技!

ちなみに、絶対に確認しておこうと思っていたのが、処置室に入ってから出るまでの時間。どれくらいだと思います?
なんと13分、たったの13分だった!
最初入室してから、消毒したり、姿勢をとったりしてる時間を含めてだよ、すごいよ!

1回のブロック注射でそれ以後もう打たなくても良い人もいるらしいけれど、残念ながら私のしつこいヘルニアはそうは行かなかった。休息時間が開けて数時間立つと、またチリチリが始まってしまった。

でも、7センチの針を患部近くまで入れて、注入する液体の流れを確認しながら、ミリ単位でコントロールしながら、神経近くを麻痺させる、それも数秒で。
これ、すごくありません?麻酔科の先生、神!

とりあえず、にっちもさっちもいかない痛みを抱えたまま転がり込んだ整形外科で、MRIして、診断もらって、注射打って、入院する、そういう一日が終わった。

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